夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

今更のBMアクセラのレビュー 2/2

2020-09-05 07:57:09 | 
〇Gベクタリングコントロール
この機能がこの車というかマツダ車の美点だと思う。
試乗時の下りのコーナーでの出来事。
ほぼ毎日通勤で走っている道だったので、だいたいこのぐらいのスピードで進入すると、
このぐらいロールするというのが感覚的に分かっているのだが、
ん? ロールしない!
足回りの違いとかじゃなく、明らかにロール量が少ない。
今までに感じたことのない違和感。
他社にも類似の機能が付いた車はあるが、エンジン制御で効果を出しているのはマツダだけ。
ほかはブレーキ制御らしい。
試乗する前は、コーナー進入前にアクセルオフで前荷重なんて当たり前にやっていることで、
そんなに効果があるわけないだろうと思っていたが、ロール量が明らかに違う。
同じ車種で走り慣れた道だから分かる差であって、制御自体は非常に自然。
「なんとなく運転がうまくなった気がする」程度の制御の塩梅が本当に絶妙。
今はさらに進化してGベクタリングコントロールプラスになって、ターンアウト時にブレーキ制御が加わっている。

この機能はドライバーにほとんど意識させることなく、ハンドリングの快適さと姿勢の安定化をごく自然にサポートしてくれるという点が素晴らしい。
分かりやすく見た目派手な安全機能がアピールされる中、こういった機能に注力するマツダは好きだなあ。


○足回り
少々不満があるとすればここか。
AWDではあるが乾燥路では基本FF。意外とアンダーステアは強くない。
高速道路の入り口の定常円走行でもBKアクセラよりアンダーが弱く感じられるほど。
ただ、問題は高速域。これはBKアクセラにも見られた症状だが、高速域で路面の大きなうねりがあると、車の挙動が不安定になる。
乗り心地を重視してスプリングはかなり柔らかめ。ストロークも十分で、乗り心地が固いと感じることはまずない。
ただ、ダンパーのセッティングの問題なのか、大きなうねりを乗り越えるとうまく収束しきれなくて車の挙動が不安定になるようだ。
ダンパーはどこ製を使っているか不明だが、もう少し伸び側を固くするといいのかなと思うのだが、まあ素人考えなのでそう簡単なものでもないのだろう。

ファミリアの系譜にある車が純正で18インチのホイールを履く時代。
タイヤ交換時に持ったが、重い。重すぎる。腰を痛めるので最近は転がして運ぶようにしている。
純正の夏タイヤはそのままにして、冬用には安いホイールでもよかったのだが、
先代アクセラの反省を活かして、「ホイールは鍛造に限る」、HP10プリメーラ以来のBBSにした。
純正14インチを15インチにインチアップしていたプリメーラとは違い、最初から18インチなので選択肢が広がり、
BBSでも複数適合するホイールがあったが、スポークがリムからセンターの奥側に伸びて彫りが深くてカッコイイということで、RI-Aにした。

色はダイヤモンドシルバーにした。黒のホイールが流行りだが、濃いめのボディカラーなので明るいこの色にした。
ボディカラーが白とかなら、ダイヤモンドブラックにしたかな。
しかし、アクセラに適合したRI-Aは写真とは違いリムの彫りは深くなく、平面的なデザインで少々残念。FF用なのでだから仕方ない。
重量は軽い。持って明らかに軽く感じるほど軽い。重さが正確には測れていないが、1本当たりキロ単位で軽くなっている。
ホイールと同時にスタッドレスを注文し、クロスでタイヤを入れ替えた。
秋に買ったので、OEタイヤ ダンロップSP SPORTS MAXX TT+純正ホイールの組み合わせではほんのわずかな期間しか走らなかったが、
翌春OEタイヤとBBSホイールで初めて走行したときは忘れられない。
停止状態からのタイヤの一転がりが明らかに軽い。軽量ホイールにすると乗り心地自体は悪くなると言われているが、そこはほとんど感じられず、
バネ下が軽いことによる軽快感のほうが遙かに勝っている。
BBSにしてよかった。お高い買い物ではありましたが。

〇安全機能
この点は重要ポイント。オプションでつけられる安全装備は全てつけた。
もう3年前になるが、買った時点でセーフティサポートSワイドの基準を満たしていた。
特に車間制御ができるクルーズコントロールがとにかく便利で、高速走行時は必ず使用している。
煽り運転の言いがかりをつけられるのを防止にもなるし、燃費に効く。
追い越しの時はアクセルを踏んでいる時だけ速度設定が一時的にキャンセルされて、
アクセルから足を離すとそのままオートクルーズへ復帰するので、使い勝手がよい。
ただこの辺機能は日進月歩。
このBMアクセラでは前車追従運転が全速度対応となっていない。車速が25kmになると前車との車間制御機能がキャンセルされてしまう。
MAZDA3では全速度対応となっているので、完全停止からの前車追従自動発進にも対応するようになっている。
ドライブレコーダーも出てきたばかりのディーラーオプションドラレコをつけた。
後付けだと配線の取り回しとかがうまく収まらないことがあるのがいやだったからだが、
いまや純正ドラレコも前後2カメラの時代。これは正直欲しいと思う。

◎総評
ほぼ満足だが、やはりちょっと価格が高かった。
またビッグトルクはいいのだが、やはりもう少し軽い車の方がいいだろうか。

出る前はあれほど期待していたSKYACTIV-Xであったが、実際は価格の割には性能(ハイパワーかつ省燃費)が追いついておらず、この値段で買うのはよほどの数奇者。
画期的なエンジンではあるが、商品としては・・・といったところだろう。
よく言われていることだが、補器類が多くて、重量とコストがかさんでしまった感じは否めない。
モーターを使わずに常用域のトルクが太くなり、プリウス並みの燃費だったらあの値段でも買う価値はあると思うが。

最初の車検を待たずに、ディーラーからMAZDA3への買い換えの御案内が来た。
その中に記されていたアクセラの下取り価格を見て驚いた。
5年落ちの軽自動車フレアの買取価格と大差ない金額が記されていたからだ。
しかも見積もりされていたMAZDA3のグレードがXD、1.8Lのディーゼル。
その下取り価格で、MAZDA3のXDの乗り換える理由が果たしてあるだろうか。
ディーラーの担当者ももう少し考えた方がいい。これでは逆効果だ。
価格以外のところでは、正直エクステリアデザインについてはアクセラの方が好き。
MAZDA3はヨーロッパの高級車に混じっても十分存在感があるが、
もともと長いと言われているフロントのオーバーハングがさらに長くなっているのがちょっといただけない。

ということで気に入っている最後のアクセラにはまだまだ乗り続ける予定。
しかし、気になる開発情報がちらほらある。
年も年だし、以前ほど車に興味もなくなっているが、ロータリーレンジエクステンダー付きの電動車となればちょっと話が別だ。
バッテリーを少なくすると重量とコストが軽くなる。
軽量コンパクトでNVHの面でも優れるロータリーエンジンをレンジエクステンダーとして航続距離を伸ばそうということらしい。
エクステンダーは必要に応じてありなしを選べるようである。
ロータリーエンジンの排気量は800cc程度になるという噂もある。

個人的には非常に興味深い。最終的には価格次第というところがあるが、今ではそれほど遠乗りをしないので性能的には十分だが、あとは乗り味。
乗って楽しい、気持ちいいかというところになるだろうか。