めずらしく単身で東京出張があったため、空き時間にヘッドフォンの試聴をしてきました。
現在使用しているヘッドフォンは相変わらずゼンハイザーのHD595です。
現在聴く音楽がBABYMETALが中心となっており、ラウド系の音楽には全くといっていいほど相性が悪く、
もう密閉式ヘッドフォンを必要とする環境でもなくなったためAKGのK550は売ってしまいました。
HD595を使い始めてから5年以上たっているので、そろそろアップグレードしたい気持ちもあり、今回の試聴となりました。
試聴の場所は前回同様ヨドバシ秋葉原店。
試聴の狙い目は、ゼンハイザーのHD700とオーディオテクニカのATH-A2000Zです。
HD700の方はオープンエアー型のアップグレード狙いです。ゼンハイザーの音が気に入っているので、これに狙いをつけています。
HD800ほどの空間の広がりはないものの、ポップス向けという評判を聞いての試聴です。
いすに座って試聴できるブースが4つほどあるのですがそこにはゼンハイザーはなく、
通路側にHDVD800につながれたHD800とHD700が置いてあり、試聴できるようになっていましたので、早速試聴。
まずはじめにHD700ですが、
CDプレーヤー(型番失念。中級クラスだった記憶が)
→同軸デジタル接続→HDVD800→アンバランス接続→HD700という構成でした。
バランス接続でなかったのが少々残念。試聴用のCD-Rがあったので、ボーカルものとロックをチョイスして試聴。
うむ、こんなものかな、というのが第一印象。HD595にくらべて音色が明るく聞きやすいですが、
HDVD800という相性最高のはずのヘッドフォンアンプにつながれている割には空間があまり広がらない。
楽器ごとの分離感もほどほどといったところ。高音はよく伸びていますが、鋭い感じはありません。低音の量感はほどほどで適度に締まった印象でした。
若干拍子ぬけという感じで、HD800へ。こちらはバランス接続でした。
さすがにこれは空間の広がり方がすごいですが、クラシック向けという印象が強いです。HD700の倍ほどの価格ですが、価格差ほどの違いを感じませんでした。
その後、座って試聴できるオーテクブースへ。
様々なヘッドフォンがありましたが、まずはATH-A2000Zを試聴。
マランツCDP→アナログアンバランス接続→オーテクAT-HA5000→ATH-A2000Zという構成でした。
一聴して驚き。音、楽器の分離感がすざましい。思わず「なんじゃこりゃ」といってしまうほど。非常にきれいに分離して聞こえます。
音色は特定の帯域を強調しないフラット傾向。低域から高域まで非常に伸びやかな印象で鳴ります。
空間表現はオープンエアーかと思うほど広がりが感じられます。HD800ほどではありませんが、H700よりは上。
少なくとも密閉式でこれを上回る空間表現を得られるヘッドフォンを知りません。
装着感も上々。ただブリッジ部分の金属が非常に薄いのが気になります。
音の解像度は非常に高いのですが、音のチューニングで高解像度「感」を出しているのではなく、定位がよく本当に音のピントがぴったり合っているという印象。
解像感というより分離感。音と音とが混じらないので濁った感じがなく非常にクリーンでありながら、音に硬さが感じられず、聴き疲れをする印象は全くありません。
いつまでも聞いていられる感じ。大概は、高解像度を狙ったものだと、音が派手で一聴するといいのだけれど、すぐに聴き疲れてしまうのですが、
そういった方向とは全く違う方向性です。どのジャンルの音楽でもOKと感じました。
とにかく、いままで聞いたことがない音の出方をします。密閉式の概念を覆いされました。
これを聞いた後で、あらためてHD700とH800を聞いてみましたが、価格的にはHD700を同等ながら、空間の広がり方はオープンエアーのHD700を上回っています。
まあ、噂にはなっていましたが、とにかく驚きです。オープンエアー党ですが、少なくともHD700との比較ではATH-A2000Zの圧勝です。
価格面も含めてHD700が購入候補だったのですが、ATH-A2000Zが同価格帯ならば、ATH-A2000Z一択ですね。
ちょっと残念なのはアンバランス接続なこと。これについては、すでにバランス接続化の改造をしている方もいるようなので、やってやれないことはないようです。
あと少々外装が安っぽいことですかね。ブリッジ部分の強度はやはり気になるところです。
HD700を候補に考えていたので、HD700ならばバランス接続と考えていたのですが、ATH-A2000Zならば今のBabyfaceのまま導入もいけます。
それから約半年、また東京へ行く機会がありまして、ええ東京ドーム2daysですよ。少し時間があったので、またヨドバシ秋葉原店へ寄ってみました。
が、なんとアキバのオアシス、ヘッドフォンブースがきれいさっぱりなくなって、商品ディスプレイになっているではありませんか!
いや、1ブースだけ残ってはいたものの、以前のようにじっくりと好きなジャンルの音楽を試聴できる環境ではなくなりました。
諦めて反対側のメーカーブースに行くと、オーテクのブースに以前はなかったATH-A2000Zがありました。
折角なので一応試聴。今度は環境が悪い。ヘッドフォンディストリビューターがあるだけで、上流の機器は全く分からず。まあ仕方ないのでボリュームを上げてみると…
ああ、俺はついてるな、このタイミングでおそらく今まで一番聴き込んだ曲が流れてくるとは。
Eaglesの「Hotel California」ですよ。ドン・フェルダーの12弦ギターだ。この人のいないイーグルスはイーグルスじゃないんだよ。
そんなことを思いながら音に集中すると、圧縮音源ではないもののハイレゾでもない、いつも聴いているCDリッピングぐらいの音質でした。
このアルバム、最初LPで買って聴き倒し、その後CDプレーヤーを購入するに当たり試聴用に生まれて初めてCDなんです。
アナログマスターをそのままCD化した一番最初のCDは、3800円もしたっけなー。
録音、マスタリング、出力がアナログかデジタルかを表す表示がわざわざついていたりもした。
アナログマスターをそのままCD化したものは、「AAD」と表示されていました。最後の表示はCDだから必ず「D」なのですが、当時はデジタル録音、デジタルマスタリングが珍しかったんですよ。
これがCD出始めのころによくあるパターンで、出力が低いうえに、とにかく音が硬い。試聴に行ったオーディオ店の店員に「音硬いっすね」と言われたのを未だに覚えております。
この日流れているのは、CDに合わせたマスタリングが施されている後発のリマスター盤のようで、それほどひどくないものの、音が硬めなのは同じです。
アナログで聴いた音とは相当異なる印象で、この手のロックはやっぱりアナログで聴くのがいいと思ってしまうのは、思い出補正だけではないと思うんですけど。
DVDオーディオ版も持っていますが、それはとにかく低音がすごい。あれほど聴き込んだ曲の印象が一変してしまうほどの衝撃。
哀愁漂うなんてものではなく、ランディ・マイズナーのベースが呻く重苦しい曲だったんだ思い知らされたそんな仕上がりでした。
そのDVDオーディオ盤ほどではないものの、しっかり低音が出ていてすっかりベースラインばかり聴いていました。このへんは密閉式でならではというところ。
音の分離感というか定位感の良さは相変わらず。これがこのヘッドフォンの最大の美点だと思います。
ちょっとアレっと思ったのは、空間表現。思ったほど広がりが感じられない。44オームとそれほどハイインピーダンスのヘッドフォンではありませんが、
以前はAT-HA5000に接続されていたので、駆動力の差が空間表現に現れたのかなと推測しています。
ATH-A2000Zの性能を十分に生かすにはやはりヘッドフォンアンプは必須ですかね。
そのあとは、クラッシックが流れてきました。室内楽でしたが、弦楽器の艶やかさも十分に感じられて、音楽のジャンルを選ばないことを再確認。
次のヘッドフォンはやはりこれしかないとの確信を得ましたが、問題はその上流。
とりあえずもう6年目になったBabyfaceでしのぐとしても、ATH-A2000Zの性能を十分に引き出すには、ヘッドフォンアンプの導入とDACのグレードアップの必要性も感じます。
単体のヘッドフォンアンプで適当なものが見当たらないので、ここはヘッドフォンアンプ性能の良いDAC一体型という選択になってしまうのでしょうか。
ATH-A2000Z導入後オープン型ヘッドフォンの買い足しでヘッドフォン2台体制を目論んでいるので、
アンプ部の接続がアンバランス専用だとバランス接続のヘッドフォンを買い足せなくなってしまうのですが、一体型のDACでバランス接続対応のものって少ないんですよね。
ATH-A2000Zをバランス接続に改造している方のレビューを見ると、バランス化の効果は十二分にあるとのことなので、できればバランス接続版も発売してほしいと思うところです。
でも、Babymetalの会員限定のデロが高くて、そこまで予算が回らない!いつになったら買えるのか?そこが一番の問題です!
現在使用しているヘッドフォンは相変わらずゼンハイザーのHD595です。
現在聴く音楽がBABYMETALが中心となっており、ラウド系の音楽には全くといっていいほど相性が悪く、
もう密閉式ヘッドフォンを必要とする環境でもなくなったためAKGのK550は売ってしまいました。
HD595を使い始めてから5年以上たっているので、そろそろアップグレードしたい気持ちもあり、今回の試聴となりました。
試聴の場所は前回同様ヨドバシ秋葉原店。
試聴の狙い目は、ゼンハイザーのHD700とオーディオテクニカのATH-A2000Zです。
HD700の方はオープンエアー型のアップグレード狙いです。ゼンハイザーの音が気に入っているので、これに狙いをつけています。
HD800ほどの空間の広がりはないものの、ポップス向けという評判を聞いての試聴です。
いすに座って試聴できるブースが4つほどあるのですがそこにはゼンハイザーはなく、
通路側にHDVD800につながれたHD800とHD700が置いてあり、試聴できるようになっていましたので、早速試聴。
まずはじめにHD700ですが、
CDプレーヤー(型番失念。中級クラスだった記憶が)
→同軸デジタル接続→HDVD800→アンバランス接続→HD700という構成でした。
バランス接続でなかったのが少々残念。試聴用のCD-Rがあったので、ボーカルものとロックをチョイスして試聴。
うむ、こんなものかな、というのが第一印象。HD595にくらべて音色が明るく聞きやすいですが、
HDVD800という相性最高のはずのヘッドフォンアンプにつながれている割には空間があまり広がらない。
楽器ごとの分離感もほどほどといったところ。高音はよく伸びていますが、鋭い感じはありません。低音の量感はほどほどで適度に締まった印象でした。
若干拍子ぬけという感じで、HD800へ。こちらはバランス接続でした。
さすがにこれは空間の広がり方がすごいですが、クラシック向けという印象が強いです。HD700の倍ほどの価格ですが、価格差ほどの違いを感じませんでした。
その後、座って試聴できるオーテクブースへ。
様々なヘッドフォンがありましたが、まずはATH-A2000Zを試聴。
マランツCDP→アナログアンバランス接続→オーテクAT-HA5000→ATH-A2000Zという構成でした。
一聴して驚き。音、楽器の分離感がすざましい。思わず「なんじゃこりゃ」といってしまうほど。非常にきれいに分離して聞こえます。
音色は特定の帯域を強調しないフラット傾向。低域から高域まで非常に伸びやかな印象で鳴ります。
空間表現はオープンエアーかと思うほど広がりが感じられます。HD800ほどではありませんが、H700よりは上。
少なくとも密閉式でこれを上回る空間表現を得られるヘッドフォンを知りません。
装着感も上々。ただブリッジ部分の金属が非常に薄いのが気になります。
音の解像度は非常に高いのですが、音のチューニングで高解像度「感」を出しているのではなく、定位がよく本当に音のピントがぴったり合っているという印象。
解像感というより分離感。音と音とが混じらないので濁った感じがなく非常にクリーンでありながら、音に硬さが感じられず、聴き疲れをする印象は全くありません。
いつまでも聞いていられる感じ。大概は、高解像度を狙ったものだと、音が派手で一聴するといいのだけれど、すぐに聴き疲れてしまうのですが、
そういった方向とは全く違う方向性です。どのジャンルの音楽でもOKと感じました。
とにかく、いままで聞いたことがない音の出方をします。密閉式の概念を覆いされました。
これを聞いた後で、あらためてHD700とH800を聞いてみましたが、価格的にはHD700を同等ながら、空間の広がり方はオープンエアーのHD700を上回っています。
まあ、噂にはなっていましたが、とにかく驚きです。オープンエアー党ですが、少なくともHD700との比較ではATH-A2000Zの圧勝です。
価格面も含めてHD700が購入候補だったのですが、ATH-A2000Zが同価格帯ならば、ATH-A2000Z一択ですね。
ちょっと残念なのはアンバランス接続なこと。これについては、すでにバランス接続化の改造をしている方もいるようなので、やってやれないことはないようです。
あと少々外装が安っぽいことですかね。ブリッジ部分の強度はやはり気になるところです。
HD700を候補に考えていたので、HD700ならばバランス接続と考えていたのですが、ATH-A2000Zならば今のBabyfaceのまま導入もいけます。
それから約半年、また東京へ行く機会がありまして、ええ東京ドーム2daysですよ。少し時間があったので、またヨドバシ秋葉原店へ寄ってみました。
が、なんとアキバのオアシス、ヘッドフォンブースがきれいさっぱりなくなって、商品ディスプレイになっているではありませんか!
いや、1ブースだけ残ってはいたものの、以前のようにじっくりと好きなジャンルの音楽を試聴できる環境ではなくなりました。
諦めて反対側のメーカーブースに行くと、オーテクのブースに以前はなかったATH-A2000Zがありました。
折角なので一応試聴。今度は環境が悪い。ヘッドフォンディストリビューターがあるだけで、上流の機器は全く分からず。まあ仕方ないのでボリュームを上げてみると…
ああ、俺はついてるな、このタイミングでおそらく今まで一番聴き込んだ曲が流れてくるとは。
Eaglesの「Hotel California」ですよ。ドン・フェルダーの12弦ギターだ。この人のいないイーグルスはイーグルスじゃないんだよ。
そんなことを思いながら音に集中すると、圧縮音源ではないもののハイレゾでもない、いつも聴いているCDリッピングぐらいの音質でした。
このアルバム、最初LPで買って聴き倒し、その後CDプレーヤーを購入するに当たり試聴用に生まれて初めてCDなんです。
アナログマスターをそのままCD化した一番最初のCDは、3800円もしたっけなー。
録音、マスタリング、出力がアナログかデジタルかを表す表示がわざわざついていたりもした。
アナログマスターをそのままCD化したものは、「AAD」と表示されていました。最後の表示はCDだから必ず「D」なのですが、当時はデジタル録音、デジタルマスタリングが珍しかったんですよ。
これがCD出始めのころによくあるパターンで、出力が低いうえに、とにかく音が硬い。試聴に行ったオーディオ店の店員に「音硬いっすね」と言われたのを未だに覚えております。
この日流れているのは、CDに合わせたマスタリングが施されている後発のリマスター盤のようで、それほどひどくないものの、音が硬めなのは同じです。
アナログで聴いた音とは相当異なる印象で、この手のロックはやっぱりアナログで聴くのがいいと思ってしまうのは、思い出補正だけではないと思うんですけど。
DVDオーディオ版も持っていますが、それはとにかく低音がすごい。あれほど聴き込んだ曲の印象が一変してしまうほどの衝撃。
哀愁漂うなんてものではなく、ランディ・マイズナーのベースが呻く重苦しい曲だったんだ思い知らされたそんな仕上がりでした。
そのDVDオーディオ盤ほどではないものの、しっかり低音が出ていてすっかりベースラインばかり聴いていました。このへんは密閉式でならではというところ。
音の分離感というか定位感の良さは相変わらず。これがこのヘッドフォンの最大の美点だと思います。
ちょっとアレっと思ったのは、空間表現。思ったほど広がりが感じられない。44オームとそれほどハイインピーダンスのヘッドフォンではありませんが、
以前はAT-HA5000に接続されていたので、駆動力の差が空間表現に現れたのかなと推測しています。
ATH-A2000Zの性能を十分に生かすにはやはりヘッドフォンアンプは必須ですかね。
そのあとは、クラッシックが流れてきました。室内楽でしたが、弦楽器の艶やかさも十分に感じられて、音楽のジャンルを選ばないことを再確認。
次のヘッドフォンはやはりこれしかないとの確信を得ましたが、問題はその上流。
とりあえずもう6年目になったBabyfaceでしのぐとしても、ATH-A2000Zの性能を十分に引き出すには、ヘッドフォンアンプの導入とDACのグレードアップの必要性も感じます。
単体のヘッドフォンアンプで適当なものが見当たらないので、ここはヘッドフォンアンプ性能の良いDAC一体型という選択になってしまうのでしょうか。
ATH-A2000Z導入後オープン型ヘッドフォンの買い足しでヘッドフォン2台体制を目論んでいるので、
アンプ部の接続がアンバランス専用だとバランス接続のヘッドフォンを買い足せなくなってしまうのですが、一体型のDACでバランス接続対応のものって少ないんですよね。
ATH-A2000Zをバランス接続に改造している方のレビューを見ると、バランス化の効果は十二分にあるとのことなので、できればバランス接続版も発売してほしいと思うところです。
でも、Babymetalの会員限定のデロが高くて、そこまで予算が回らない!いつになったら買えるのか?そこが一番の問題です!