夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

DAC導入記(その4)~PCオーディオは意外と奥が深そう~

2010-05-23 21:11:12 | オーディオ
PCのプレーヤーソフトは、本当にたくさんありますが、
同じ音楽ファイルを再生してどの程度差があるのか試してみたくなりました。

まずは、iTunes。
iPodを所有してることもあって、今までは専らこのソフトを使用してきました。
いままではAACしか聴いたことがなかったのですが、改めてWAVファイルを聴いてみると…
なんか妙に低音に強調感があって、高域の伸びを欠く印象です。
もちろんイコライザーは使っていません。
古い録音のロックなんかはいいと思いますが、ちょっと違和感があります。
試しに同じ曲をAppleLossless、AAC320kbpsでも聴いてみましたが、
やはり同じ傾向です。
iTunesではなくてQuickTimeのくせだとおっしゃる方もいるようですが、
音の傾向としては、どちらかというとポピュラー音楽向けですね。

続いて、WindowsMediaPlayerです。
ほとんど使っていませんでしたが、最近カーステレオをmp3で聴くようになったので、
CDのmp3化ソフトとして利用しています。
肝心の音の傾向は、けっこうニュートラルで聴きやすいです。
iTunesに比べたら、ずっと素直な感じです。
ただ、再生時にアップサンプリングする機能がないために、
Lilithに比べると伸びやかさに欠ける印象がありますが、
標準プレーヤーとしては良いのではないかと思います。
ただ、個人的には使い勝手が悪いので、ちょっと使う気にはなれませんが。

あとはちょっと変わったところで、Frieve Audioというのも使ってみました。
「昨今のPCの有り余るCPUパワーをふんだんに利用することにより、
これまでにない高音質再生を実現しています。」
という触れ込みのプレーヤーです。
実際聴いてみると、Lilithよりさらに音の響きが深い感じにはなりますが、
ここまでになってしまうとかなり人工的に感じてしまいます。
致命的だったのが、アップサンプリング状態で再生するとプチノイズが発生すること。
インターフェイスも、いろいろいじって楽しむ方はいいのでしょうが、
個人的にはシンプルな方がいいので、使いづらいです。

ということで、結局はLilithに落ち着いたわけですが、
プレーヤーソフトでここまで音に違いがあるとは思いませんでした。
調べてみると、Windowsのカーネルと通すと音が悪くなるとか。
ASIOドライバー対応の機器だと、カーネルを通さないので音が良くなるとか。
残念ながら、HP-A3はASIOドライバー対応じゃないんですよね。
PCオーディオと呼ばれているものは、オーディオ的にこだわり出すと、
いろいろといじるところが多く、意外と奥が深そうですね。
まあ、こだわり出すときりがないので、
当面は、WAV+Lilith+HP-A3+ATH-AD7のままで行ってみようと思います。

結論としては、USB-DACの導入は大成功です!
すでにパソコンをお持ちの方は、HP-A3のようなUSB-DACと
ヘッドホンとDTM用のパワードスピーカーを加えれば、
かなりコストパフォーマンスが高いシステムを組むことができるでしょう。
HDDも1TBが1万円以下で買える状況ですから
ホームユースを前提とすれば、もはやリッピングのときに圧縮する必要はないと思います。

ということで、これからは、手持ちのCDをちまちまとWAV化していきたいと思います。


DAC導入記(その3)~驚きのデジタル出力~

2010-05-16 06:54:33 | オーディオ
注文したHP-A3は、あっという間に届きました。
ダンボールがとっても軽い。
箱を開けてみると、HP-A3の外箱が小さい。
本体の写真がプリントされていて、なかなかカッコいいです。


外箱を開けてみると、いまどき珍しい発泡スチロールの緩衝材が入っていました。


そしてその中にHP-A3本体が入っていました。
「小さい!」
それが第一印象です。縦横の大きさが、10cm×10cmなのでちょうどフロッピーディスクぐらいの大きさか?
ということで、比較してみました。


フロッピーディスクより一回り大きい感じですね。
付属品で本体の底に貼り付けるゴム脚も付いているのですが、
接着剤が付くのがイヤなので、GX100の販促品のインシュレーターを間に合わせで使っています。


ほんとは、KRYNAのC-PROP miniあたりを使うのがいいのでしょうが、
なにせ先立つものが…
そのうち導入を検討してみたいと思います(Someday never comes…)。
PCとの接続には、こちらもとりあえず付属のUSBケーブルを使用。
ごくごく普通のUSBケーブルのようですね。少なくとも見た目は。
HP-A3とPC用のスピーカーMediaMateⅡの接続には、
新しく購入したオーディオクエストのG-Snakeです。
写真で見ると見た目がよいのですが、実際は青い袋打ちコードといった感じで
高級感はないですね。
入力側と出力側が決まっているので、コネクタに印刷されている矢印の向きに従って接続します。
比較してみると、MediaMateⅡ付属のケーブルの細いこと!
これを換えただけでも気分的にはいいですね。

さて、いよいよ音出しですが、出力側のPCの環境はどうしたものかと。
iTunesに収められた128kbpsのAACでは何なので、
ここはCDをリッピングしたWAVファイルでしょうね。

WAV化するソフトですが、これはiTunesでもいいですしWindowsMediaPlayerでもいいのですが、
リッピングのスピードが速すぎて気に入らないので、
「ExactAudioCopy」というフリーソフトを使うことにしました。
正確さ重視の設定にすると、5倍速ぐらいのゆっくりとした読み込みスピードになるので、
精神衛生上非常にいいです。

最後はWAVファイルの再生ソフトですが、数ある中で「Lilith」を使ってみることにしました。
HP-A3がUSB接続でも24bit/96kHzに対応しているので、
再生時にアップサンプリングしてくれるプレーヤーがいいかな、ということで選んでみました。

ヘッドホンは、手持ちの中で一番良い(と思われる)オーディオテクニカのATH-AD7です。
最初に聞いたのは、録音の良いものということでオーディオアクセサリーの134号に付録で付いていた「This is HD MASTER Sound」です。
GX100のチェックにも使っていますが、クラッシク、ジャズが中心のオムニバスです。
トラックによって若干録音に差がありますが、さすがに音は良いですね。
もう一枚は、「普通の」CDということで、お気に入りで最近聞き込んでいる鬼束ちひろの最新盤「Dorothy」です。
歌ものもチェックしないとね。
ユニバーサルに移籍してからのアルバムは、まあまあの録音です。
東芝時代のアルバムの録音があまりよくないので、残念ですが。

それで、いよいよ聴いてみました。



一番最初に思ったこと。
「ごめん。ATH-AD7、お前のこと誤解していたよ。」
DACもヘッドホンアンプも初めて使うので、比較の対象は現在のメインシステム
DV-S747A+TA-DA3400ES(ソースはもちろんCD)ということになるのですが、
間違いなくPC→(USB)→HP-A3の方がよいです。
何がよいかというと、圧倒的にS/N比がよいです。
メインシステムで聴いたときの、ザワザワした感じがなく非常にクリーン。
それに伴ってだと思うのですが、それぞれの音の分離感が全然違います。
音の響きがハッキリと聞こえ、弦の響きとかは思わずうっとりと聴き入ってしまうほど。
今までは、これはすべてヘッドホンのせいだと思っていました。
AVアンプのヘッドホン出力にどの程度コストをかけているか分かりませんが、
一応ヘッドホンアンプの専用機とは比較になりませんでした。
インターネットをしながらのイージーリスニング用と考えていましたが、
かなり音が良いので、ついつい聴き入ってしまいます。

かなり気分を良くして、今度はRCA出力の音を聴いてみます。



「ごめん。MediaMateⅡ、お前のことも誤解していたよ。」
HP-A3の位置づけは、DAC+ヘッドホンアンプなのでRCAの出力にはあまり期待していなかったのですが、
どうしてどうして、6年前に買ったBOSEのスピーカーが生き生きと鳴り出しました。
今までは、音が濁ったような暗い感じで、聴いていてあまり気持ちの良い感じではなく、
出番の少なかったBOSEですが、これなら使う気になれます。
テレビの音声出力用としては向かなかったMediaMateⅡですが、
音楽のイージーリスニング用としはちょうど良い感じです。
ちょっと低音の量感がありすぎかなと思いますが、
耳あたりがきつくならないのでこれはこれでよいです。

とりあえずポン付けで鳴らしてみましたが、予想をはるかに超えてよかったです。
ここまでよいと、いろいろと試したくなるもの。
ハードは更なる投資が必要となるので、お金のかからないソフトを試してみます。

(つづく。次回はプレーヤーソフトの聴きくらべなどを。)


DAC導入記(その2)~いろいろありすぎて悩ましい~

2010-05-02 22:31:55 | オーディオ
○DACといってもいろいろある

そんなことで、DACの機種選びを始めたのですが、
調べてみるとこれがまたいろいろある。
据え置き型の高級機からポータブル用のコンパクト機まで、価格もピンキリです。
なので、今回のDAC選びの条件を考えてみました。

①大きさ
これは、とても重要です。
現在使用しているパソコンデスクの幅が75cmしかないので、
机上にはあまり大きい機器は載せられません。
ミニタワーのデスクトップパソコンに16インチの液晶ディスプレイ、
それとPC用スピーカーでデスクの幅がいっぱいいっぱいです。
幅は狭くとも奥行きが結構あるものも多く、この点でだいぶ多少が限定されてしまいます。

②入出力端子
現時点でパソコンにはサウンドボートを積んでいないので、
パソコンからのデジタル出力はUSBに限定されます。
なのでUSB入力端子は必須です。
いろいろと調べていくと、USB入力よりは光デジタル入力のほうが音質的には有利らしいので、
将来的にパソコンに光出力ができるサウンドボードを積んで、
光デジタル入力もできるよう光デジタル入力端子があればなお良いと感じです。
出力端子は、もちろんヘッドホン端子。これがないと話になりません。
あとは、現在使用しているPCスピーカーBoseのMediaMateⅡの入力端子がRCAのみなので、
RCA出力端子が必要です。
今までの使い方を考えると、ヘッドホン8にPCスピーカー2ぐらいの使用割合なので、
ヘッドホン出力重視ということになるでしょうか。

③機能
機能というほどのものではないですが、DAC側にボリュームは欲しいです。
パソコン側でボリュームをコントロールするのはちょっと面倒です。
あとは、ヘッドホンとRCAの出力切り替えスイッチです。
まあ、これはたいがい付いていますが。

④音質
これが、問題です。
とても視聴して比較できる状況にないので、雑誌の記事とかを頼りにするしかありませんが、
そもそも初めて使う機器なので、どの程度の価格を出せは必要にして十分なのか、全く判断が付きません。
せっかく買うので、USB入力でも24bit/96kHz対応のものがいいですね。
あまりギャンブルもしたくないので、「えいや!」で買って失敗した場合でも被害が少なくてすむように
投資金額は抑えたいと思います。

そんな条件から候補として挙がったのが、
FOSTEXのHP-A3、AudinstのHU-mx1そしてNuForceのIcon-uDACです。

HP-A3ですが、入出力端子については、光入力端子もあるので十分。
音の方も、上級機のHP-A7ほどモニター系ではないようなので、
あまり音の良くないソースでもなんとかいけそうな感じです。
あとは、色もブラックで、使っているPCもディスプレイもPCスピーカーも黒で統一しているので、
その点も良い感じです。


HU-mx1ですが、Audinstって知らないメーカーだなと思ったら、
AUDIOTRAKの上級ブランドとして立ち上げたばかりのメーカーらしいということが分かりました。
韓国のメーカーですね。
確かにAUDIOTRAKのDR.DAC2 DXとボリュームの形がそっくりです。
コンセプトは、HP-A3とほぼ同じですが、電源がちょっと違います。
USBのバスパワーでも動くようですが、別に電源アダプターも使えるようです。
一般的にバスパワーだと音に力がないといわれるので、この点はいいのかなと思いました。
ちなみに、HP-A3はパスパワーのみですが、PLL回路という入力電流を安定させる回路を組み込んで対応しているようです。
入力端子はUSBのみ。出力に光はあるのですが、入力にはなし。
見た目は、まあまあです。


最後に、Icon-uDACですが、こちらは機能的にも最小限ですが、大きさもマイクロサイズ。
出力は、同軸デジタルとアナログの2系統なのですが、ヘッドホンとの出力切り替えは、
ボリュームが兼ねる(ボリュームを最小にすると、ライン出力になるようです。)という必要最小限の作りです。
比較した中では、一番価格も安いのですが、音質が固めという雑誌の記事が気になるところ。



○結局は、GX100つながりで…

最初は、一番安いIcon-uDACにしようかと思いましたが、
HU-mx1と価格差がそれほどないこととやはり音質が気になるところで、
24bit/96kHzにも対応していないことから、早々に脱落。
HU-mx1とHP-A3の二者択一になりましたが、こちらは価格差が結構あるので悩みました。
大きさも機能もほとんど同じなので、本来であれば視聴して音で決めるのが一番なのですが…
結局は、GX100のユーザーということでHP-A3にしました。
まあ、HU-mx1でも十分だとは思うのですが、何せ情報が少なすぎて判断が付かないというのが一番困りました。
まあ、色もブラックで統一されるし、光入力端子もあるからってことで。

そして、ネットで最安値のサイトでポチリ。
あわせてRCAケーブルも購入しました。
いつもオーディオテクニカばかりなので、
今回は気分を変えてオーディオクエストにしました。
ヨドバシのポイントが少々あったので、そのポイントで買える範囲ということで、
下から2番目のG-Snakeというのにしました。


あとは、到着を待つばかり。
試聴なしでの購入なのでけっこうドキドキです。

(次回は、セッティングと使用感を)