夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

BABYMETAL Dark Night Carnival at SSA 参戦記 その2:不安

2018-11-25 16:29:37 | ライブ
幕張は1日目だけを申し込み、第2希望の超MOSH’SH PITに当選したものの、
休めそうにもない仕事が入ってしまい、どうしようか考えていたところに日曜日に行われるDark Night Carnival開催のアナウンスがあった。
日曜にならまず参加できるのでこちらにも申し込む。前座が2バンドあるので立ちっぱなしのPITではちょっとつらいかなと思い、シートのみ申し込んだら、こちらも当選。
幕張はその日のうちには帰れず、宿泊必須だったので、もし都合がつけば行くことにして、基本日曜のDark Night Carnivalのみに参加することにした。

幕張公演4日前に知らされたYUIMETAL離脱の知らせは、予想以上のインパクト。
そして、不安を感じた。SU-METALとMOAMETALに2人体制となったBABYMETALは一体どうなってしまうのか。
4月からの海外ツアーは急造感が拭えないものに感じていた。
ダークサイドについては、広島の時点で予告されていたものであり、
BABYMETALの3人が全員高校を卒業する時点で、Kawaiiからの脱却、イメージチェンジを狙って予定されていたものだと思う。
ダークサイドのために用意された新曲の歌詞は、今までにないネガティブな内容を含んでいた。

例のThe Chosen SevenはYUIMETAL待ちの苦肉の策だと思っている。
YUIMETALが復帰しても、そうでなくても、どうとでも言える言い訳。
YUIMETAL離脱が決定してしまった幕張、さいたま、神戸の公演はどうなってしまうのか。
不安と緊張の中幕張1日目を迎えたわけだが、自分は参加できなくてよかったのかもしれない。
YUIMETAL離脱の気持ちの整理もつかないまま、あの公演を直に見てしまっていたら、どうなっていただろう。
YUIMETAL離脱の告知から1週間が経ち、幕張公演の概要もメディアやSNSで知り、ようやく気持ちの整理がある程度ついた状態で、Dark Night Carnivalの日を迎えた。

天気は快晴。朝はやや冷え込んでいる。
今日は一人で参戦。嫁メタルは「ゆいちゃんが出るかどうか分からないなら行かない!」と早々に宣言されてしまったので、自分の分のチケットしか確保していない。
YUIMETAL離脱のニュースには嫁メタルもそれなりにショックを受けていた。

ハロウィンなので仮装推奨といわれても、ベビメタTシャツをおっさんが着ている時点で十分仮装だと思っているので、
お気に入りのBIG FOX TEEと黒デニムという広島と同じ格好でSSAへ向かった。
行きの車中では、サバトンの曲を予習。比較的遅めのテンポの曲が多いが、アップテンポの「Ghost Division」と「Shiroyama」がお気に入り。

今日は一人なので、初めて物販開始時刻に並んでみることにした。
物販開始は11時なので、その30分ほど前に到着する電車に乗ったが、SSAに着いた頃にはBゲートを通り越すぐらいの行列になっていた。
仕方がないのでその時点での最後尾、Bゲート隣の階段のあたりから並び始めた。
列が全く動かないということはなく、少しずつ列が動くのでそれほどイライラはしなかったが、物販コーナーにたどり着くまで1時間以上はかかった。
待っている間にメイトさんのTシャツを見てみると意外というか、幕張で入手したダークサイドTシャツを着ている人が多い。
自分のように幕張とSSA両方のチケットを手に入れた人も多そう。
ずっとどのTシャツを買おうか迷っていたが、せっかくなのでDark Side Carnival限定のTシャツにした。
現物を見てバックプリントが格好よかったThe Day of Death TEE。SSAに来るまえベビメタTEEの整理をしてて、
白文字のTシャツしかないことに気づいたので、今回は初めて白文字以外のTEEにした。
しかし、物販の列に並ぶぐらいのメイトさんは買う量が違う。
「スカルチャームなんて誰が買うねん」と思っていたが、前に並んでいるメイトさんが次々と買っていく。
こういうメイトさんにBABYMETALは支えられているのね。
Tシャツとビニールバッグだけ買うつもりだったが、ついでにDark Side Carnivalのラバーバンドも買ってしまった。

さて、それから開場まで時間があるので、ゆっくりと昼食をとり、SSA近くのヨドバシあたりをぶらぶらする。
買ったばかりのThe Day of Death TEEに着替え、オーディオフロアに行くと、DENONのシアターコーナーでBABYMETALのウェンブリーの映像を流していた。
ああ、この3人のライブはもう見られないんだな。



開場時間が近くなってきたので、Aゲート前まで行ってみる。もうすでに整列が始まっていたので、とりあえず列に並ぶ。
予定時間より若干遅れて入場手続きが始まる。
いつも通りの手続き。今回はピットでないのでスマホでTHE ONEの画面を見せなくてよいので手間がない。
そして、席番号発券!200レベル209扉I列
当然200レベルでしょ。200レベルじゃなかったら怒るよ。
ん、1列じゃなくて、アイ列?
とにかく209扉を目指す。扉から入ると、あら、ステージから一番遠いステージ反対側。
ま、いいか。ディスプレイも用意されているようだし。
アイ列を探すと、イチ列の先は柵があって通路になっている。
広島の二の舞か。どう見ても数字の列しかないので、柵の所にいたスタッフに聞いてみると、通路の先の席とのことで、柵の先に通してもらった。
またしても紛らわしい。

自分の席をようやく発見し座ってみる。

ステージは遠いがほぼ正面。I列だから前から9列目ということになる。
300レベル以上の席と違い、傾斜が緩い。シートの先にPA卓が見える。音響的にはほぼベストの位置。
昨年の巨大キツネ祭りは、1日目下手300レベルのシートであまり音がよくなかったが、2日目Cブロックのピットになったら格段に音がよかった。
音合わせはPA卓の位置で行うので、その周りはその会場のベストの音響だと思う。
PA卓の右が女性専用ピット、左がHAPPY MOSH’ST PIT。その前が通常のピットとなっているが、なんかピットが狭いような気がする。
アルファベット列の席は可動式で、巨大の時はこの席がなく、ピットエリアがその分前後左右とも広かった。巨大の時にPA卓があったあたりに今回は座っていることになる。
はて、今回はなんでピットが狭いのかな。追加公演だからシートを多くして、実入場数を少なくしているのかなと思ったが、ステージを見て気が付いた。
ステージ自体が小さい。特に幅が狭い。このSSA公演は本当に追加公演だったらしい。
幕張、神戸に合わせて作ったステージセットをそのまま持ち込んでいるので、こんなシート配置になっていたと思われる。
今回は忘れずにオペラグラスを持ってきたので、見る方はなんとかなるだろう。
音響の良し悪しは座る位置で決まってしまうので、PA卓の近くは本当にありがたい。

いつものように客入れBGMが会場に流れている。音量は控えめだが、巨大の時より低音が腹に来る感じ。
可動席のため、可動席の通路を通ってメイトさんたちがピットの入ると、座っている席が揺れて酔いそう。
すでに客入れBGMが会場には流れている。前座開始時刻まで時間があったので、Shazamさんにお願いして曲を調べてもらった。
巨大の時は電波状況が悪く、検索できなかったが今日はまだ客席が埋まっていないからがサクサクと検索ができた。
検索しなくても分かったのはBring Me The Horizonの「Avalanche」。
そのほかDragon Force、Dream Theater、Megadeath、Anthraxといつものバンドの曲が続く。

そうこうしているうちに開演時間となり、客電が落ち紙芝居が始まった。
Dark Side Carnivalのロゴと今回出てくる3組のロゴが表示され、Galactic Empireのロゴがクローズアップ。
いよいよ前座の始まりです。
開演時間までには9割方埋まっていた客席だが、さすがに立ち上がるメイトさんはいない。
期待通り音響は良い。特に高音の抜けがよく、混濁感がない。音量はそれほど大きくなく、念のため持ってきた耳栓は全く必要なかった。
このバンドの演奏はかなりうまい。3ギターの構成だが、あまりごちゃごちゃしない。なじみのあるスターウォーズの曲なので違和感なく聴ける。
が、30分以上は飽きるかな。インストだけだし。
今日は前座が2組いるので、Galactic Empireさんは30分くらいかなと思っていたら、きっちり30分で終了。
客席の盛り上がりはそれなり。幕張で聴いた人も多いだろうからこのぐらいの時間でよかったと思う。

バンド入れ替えに30分くらいはかかるかなと思っていたら、ちょうど30分後にSABATONが始まった。
こちらはこのBABYMETAL JAPAN ツアー初。楽しみにしてる人も多かったらしく、シートでも最初から立ち上がっている人もいた。
予習したとおり、ライブオープニングの定番曲「Ghost Division」でスタート。ノリがよくオープニングにぴったり。頭を横に振りたくなる。
それからライブの定番曲を次々演奏。さすがにベテラン、客の盛り上げ方を知っている。だんだん客席も盛り上がってきた。
ボーカルのヨアキムが、曲中にちょいちょいステージ袖にはけていくのが気になっていたが、タオルで汗ふいて、水分補給をしていたみたい。
MCは英語だったが、分かりやすい英語で自分でも大体の内容が理解できた。
ただ、WAR METALと呼ばれるだけあって、スクリーンには戦争の映像が使われている。BABYMETALには戦争の映像は似合わないね。
日本に来たら必ず演奏すると思っていた「Shiroyama」も演奏。西南の役の城山の戦いを題材にするとはなかなかマニアック。曲自体のノリは最高によい。
最後の締めは、やはり定番「To Hell and Back」
終わるころには客席だいぶ暖まりました。個人的にはパワーメタル系はあまり好きではないんだけど、さすがSABATON、見せる、聴かせる、楽しく盛り上げる。
時間は45分。ま、こんなもんでしょう。

客電が付き、いよいよBABYMETALの登場待ち。
神バンドのセットはステージ上にすでに準備されているので、すぐに始まるかと思いきや、なかなか始まらない。
客席はほぼ埋まってきている。
前方に見えるCブロック後方は若干空いているように見えるが、巨大キツネ祭りの時もあんなものだった。
若いメイトが待ちきれずに、ピョンピョンジャンプを繰り返している。
Cブロックは若い人が多いような印象。
会場には相変わらずメタルナンバーが流れていて、曲が終わるたびに歓声が上がるが、次の曲が始まってしまう。
お、メタリカのマスパぺだ。この曲必ず客入れか客出しでかかるよね。
東京ドームのRed Nightの客出しBGMだった。あれから2年以上経つんだね。
と、思っていたら急に客電が落ち、紙芝居が始まる。
慌てて起立。いよいよ始まる。

BABYMETAL Dark Night Carnival at SSA 参戦記 その1:喪失

2018-11-10 23:56:43 | ライブ
広島で感じた喪失感がずっと続いていた。

4月からの海外ツアーにYUIMETALの姿はなかった。
10月の幕張、神戸のライブは4月にアナウンスされていたものの、海外ツアー以降国内の活動はなかった。
幕張のチケット販売の時期も遅く、10月のライブなのにThe One先行の案内があったのは8月中旬。しかもYUIMETALの出演は「未定」とのこと。

今にして思うと、やはりYUIMETALの復帰をギリギリまで待っていたのかなと思う。YUIMETALが復帰することが最良の結果であることは疑う余地はないが、
復帰しない場合も想定して準備は進めていたと思われる。
YUIMETALの動向によって、今年のBABYMETALのスケジュールは大幅に変更されたことは間違いないだろう。
キャンセルができない海外ツアーは実施したものの、それ以降の予定はすべて変更されたのではないか。
幕張と神戸も、既に押さえていた別な会場をキャンセルして空いていた平日の幕張と神戸を押さえ直したかもしれない。

半年待つ。それ以上は待てない。
それ以上待てるほどBABYMETALは小さな存在ではとっくになくなっている。
最悪の結果を受け入れる心づもりはしていた。
復帰する可能性の方が少ないことも予想していた。
でも、それでもわずかな可能性を信じていた。

国内公演に関しては、出演しない場合は必ず事前にアナウンスがあると考えていた。おそらくはチケットを売り切ってからの告知。
幕張まで1週間を切ってもアナウンスはなく、もしかしてと淡い期待が膨らんだ。

しかし、その日は訪れた。
幕張初日の4日前。

「BABYMETAL新体制についてのお知らせ」

そのお知らせのタイトルですべてを悟った。
やはりだめだったのか。
公式からの告知だけではなく、水野由結としてのコメントも所属事務所の個人ページに掲載された。
そのコメントから、もう彼女がYUIMETALとして活動することはないだろうと感じた。

今年のアメリカツアーにYUIMETALの姿がなかった時点でこうなることを覚悟はしていた。
しかし、この喪失感はなんだろう。
BABYMETALが解散したわけではない。
水野由結がこの世から消えたわけでもない。
すぐにとはいかないまでも、今後何らかの活動の意志があることは本人もコメントしている。

だけど、あの3人のBABYMETALは記憶と記録の中だけのものになってしまった。
もう「舞踏の天使」が舞い踊り、歌うことはない。

始まりがあるものには必ず終わりがある。
そう言いきかせてみても、この気持ちは晴れない。
とても大事にしていた何かを失くしてしまった感じ。

彼女が小学生のときにアイドルグループの課外活動として始まったグループが、ロブ・ハルフォードから「メタルの未来」と称され、
デイヴ・グロールから「知っていて当たり前」といわれるまでになってしまった。
21世紀の日本の音楽業界最大級の瓢箪から駒
あまりにも大きく有名になりすぎてしまったのかもしれない。
彼女がBABYMETALを離れることになった理由を詮索する気にはならない。
そんなものを詮索したところで、YUIMETALは戻ってきたりしない。

彼女は、中学を卒業してからはYUIMETALとしての活動しかしていなかった。
その彼女がYUIMETALでなくなった時に水野由結として今あるのは、
所属事務所の彼女のウェブページにある1枚の写真だけ。
水色のブラウスを着て微笑している写真。昨年の7月に更新されたものだ。
このときどんな気持ちで写真に納まっていたのだろうか。

そのページに掲載されていたコメントも2週間ほどで削除されてしまった。
消されたそのコメントにはこうあった。
「そして以前からの私の夢、水野由結としての夢に向かって進みたいという気持ちもあり、今回このような決断をいたしました。 」
「水野由結としての夢」はどんなものなのだろう?

彼女がかつて在籍していたさくら学院の最後の日誌こうある
「水野由結としての夢、YUIMETALとしての夢を叶える為、努力し顔笑ります。」
彼女はYUIMETALであることをやめた。
「YUIMETALとしての夢」は叶えられたのか。
最後の日誌で語られたさくら学院への溢れるほどの愛着。
最後のコメントでBABYMETALについて語られることはなかった。

「またいつか水野由結として皆様にお会いできるように努力し邁進します。」
「またいつか」って、いつかのかな。

「またいつか」 そのSomedayをひたすら待っています。