夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

「メタル」向けのオーディオ(デスクトップ編その6)

2016-05-07 14:30:17 | オーディオ
ペア1万円程度で以前から気になっているのがケンウッドのLS-K731。


このスピーカーちょっと変っていて、ツイーターとウーハーのクロスオーバー周波数が13kHzとかなり高いのです。聞けば、通常のクロスオーバー周波数だとボーカルがウーハーとツイーターとで分割されてしまうので、全てウーハーの方から出したいという考え方とのこと。つまり、実質はフルレンジ+スーパーツイーターという構成です。店頭で一度だけちらっと聴いたことがあるのですが(店頭試聴用のCDはなぜか石川さゆりだったのが謎)、なかなかいい感じ。もともとフルレンジ一発とか同軸ユニットのスピーカーの音って好きなんです。ただこのスピーカーも今時のスピーカーの例にもれず能率が低く、82db。AP15dで鳴らせるのか?サイズもやや大きめでスピーカ―スタンドの天板からはみ出します。インシュレーターで浮かすので問題はないですけれど、音も傾向はソフトな感じでボーカルものには向きますが、正直メタルとの相性は微妙なところです。
8cmウーハーとなるとあとはFOSTEXのP802-Sぐらいですが、これは能率がさらに低く80db。自作スピーカーキットの完成版という位置づけのようなので、見た目が若干安っぽいです。音質はFOSTEXなのでニュートラル傾向らしい。
 パワードスピーカーだと、サイズの点からFOSTEXのPM0.3が今使っているNS-10MMTとほぼ同サイズ。ただ価格からして現在のシステムからはっきりとしたグレードアップにはならなさそうです。電源スイッチが背面についているうえ、オートパワーオフ機能がないためちょっと面倒。スピーカー本体の電源を入れっぱなしにして、スイッチ付きのタップにつないでまとめて電源オンオフにするしかないですね。ボリュームはDACのbabyfaceについているのでそちらでコントロール。
一回り大きくなるとPM0.4dですが、こちらは10cmウーハーとなり、バイアンプ駆動でオートパワーオフ機能がついていますが値段がPM0.3の倍。

いろいろと迷った結果、アンプもアンプ用の電源を買ってしまったということもあり、パッシブスピーカーにしました。機種は、唯一試聴したことのあるケンウッドのLS-K731に決定。発売から時間が経っていることもあり、実売価格がかなり安くなっていることも選択の理由となりました。
自宅の届いたLS-K731は予想以上にでかい。まあ、エンクロージャーの容量がNS-10MMTの2倍以上あるのは知っていたのですが、実際にセッティングしてみると、デスクトップ用としてはこれが限界と思える大きさでした。
さて、音の方ですが、はじめスピーカーケーブルにカナレの4S6を使ったこともあり、とにかく優しい音です。刺激的な音は一切出しませんが、高音の抜けが今一つ。低音の量感はかなりでます。引き締まった低音ではありませんが、このぐらいだったらサブウーハーは不要と思えるほどです。しばらく鳴らしこみをしてみると、高音の抜けはかなり改善されて、特にボーカルものの表現力が良く、録音がいいものだとサウンドチェックなのを忘れてしばらく聴き入ってしまうほどです。ただし、実質フルレンジスピーカーなので、解像度はごく普通。低音は設置場所が壁に近いこともあり、かなり盛大に出るようになりました。とくに低いところまで出ているというわけではありませんが、量感がかなりあります。ちょっとブーミー気味です。なので、サブウーハーのクロスオーバーを変更して、低音の下の方は密閉式のサブウーハーになるべく任せるような調整をしました。そうすると、ちょっとブーミーな傾向は残っていますが、かなり改善されました。
最終的にはほぼ狙い通りになりましたが、ちょっと中域が引っ込む感じになるのがきになるところです。なにせ音が丸い。ちょっと柔らかすぎる。ちっともメタル向きではないかもしれません。
そこで、試しにスピーカーケーブルを替えてみることにしました。例のウエスタンエレクトリックです。

そうしたら、やはりこちらもWEの音になりました。中域がどんと前に出てくるようになったのはいいのですが、カナレのあの優しく整った音はどこへやら、ちょっと雑然とした音になってしまいました。GX100の時に経験していますが、スピーカーを替えてもその傾向は変わらなかったようです。ベルデンはそのうち試してみます。


さて、デスクトップ周りの見直しはこれで一応終了です。スピーカーに関してはちっともメタル向きにはなっていませんが、とにかく耳触りでない音でないと、長時間聴いていられないので、その点を重視すればよかったのかなと思います。まあ、NS-10MMTよりは格段に全体の底上げになりましたが、思いのほかお金がかかってしまいました。アンプ用の電源も手に入れたので、この電源が使える格安デジタルアンプも試してみたいと思います。