夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

DAC導入記(その1)~知らないものはやはり気になる~

2010-04-25 18:34:38 | オーディオ
大学生の時以来、久しぶりにオーディオ雑誌を買うようになって目新しいものといったら
電源周りのアクセサリーとPCオーディオですね。
特にPCオーディオ関係はにぎやかです。
トランスポートやらDACやらPCオーディオ関係の機器がたくさん載っております。
その昔、高級なCDプレーヤーの中にはCD読み取り部分(トランスポート)と
デジタルをアナログ変換する部分(デジタル・アナログ・コンバーター=DAC)を
物理的に分離したセパレートタイプのものがありましたが、
もちろん一般的ではなく、通常は一体型のCDプレーヤーでした。

そして、現在では、音楽を聴くのにCDをはじめとするディスクは必ずしも必要ではなくなりました。
圧縮音源が中心ですが、曲のダウンロード販売はすでに一般的になっています。
自分の場合は、今まで買い貯めたCDがあるのでドライブは必要ですが、
それはもはやCDプレーヤーでなくとも、パソコンの光学ドライブでもよいわけです。
実際自分のパソコンにインストールされているiTunesには
手持ちのCDがすべてリッピングされて収められています。
しかし、音楽を聴く場合はCDプレーヤー(というかDVDプレーヤー)で聴いています。

PCが音楽を聴くためのプレーヤーにならなかった理由は2つあります。
1つは、ストレージの容量の問題です。
ポータブルの環境であれば、圧縮音源でもいいでしょうが、
ホームユースなら、やはり非圧縮。
CDをリッピングするなら44.1kHz、16bit以上のwavファイルということになりますが、
そうなるとCD1枚あたり約600MBのHDD容量が必要となります。
5年ほど前のHDDの価格を考えると、あまり現実的とはいえませんでした。
もう1つは、音質の問題。
オンボードの音質が悪いのは分かっていますから、まともに聞ける音にしようと思ったら、
サウンドボードを入れて、光デジタルで出力し、
光デジタル入力端子のあるPCスピーカーが必要となります。
こうなるとけっこう費用もかさむので、
それなら普通のCDプレーヤーで聴いた方がいいや、ということになってしまいます。

ということで、自分のデスクトップパソコンは、サウンドボードを買おうかなと思っていたもののそのままになってしまい、
結局オンボードのまま。
PC用のスピーカーもBoseのMediaMateⅡにしたもの、光デジタル入力は必要ないという判断からでした。
しかし、このスピーカーを鳴らす機会はあまりありませんでした。
自分のパソコンを使うのはほとんどが夜で、スピーカーを鳴らせる環境にないので、
必要な場合はヘッドホンを使うということになります。
夜にインターネットをしているときに音楽を聴きたくなったときは、
iPodを使っていました。
160kpsのAAC という音源自体は同じですが、iTunes+オンボードの出力よりは、
まだましだったからです。
ただ、そもそもヘッドホンがあまり好きでないため、
iPodの出番もそんなに多くはありませんでした。

改めて考えてみると、スピーカーを夜鳴らせる環境にないため、
スピーカーを鳴らすとすれば休日ということになってしまいます。
夜に音楽を聴こうと思うと、自ずとヘッドホンを使わざるを得ないのですが、
夜はパソコンの前にいることが多いので、PCを音源として使えば
音楽を聴く環境は、一応整うわけです。
デジタル信号からアナログ進行の変換をPCの外で行うと、PC音源も相当よいらしいし、
平日の夜に音楽が聴けないというのは、非常にもったいない。
ということで、デスクトップの音楽再生環境を改善すべく、ちょっと検討を始めました。

(次回は、楽しくて悩ましい機種選び)


音の履歴(ポータブルオーディオ編)その3~iPod、そしてその先は?~

2010-04-18 08:01:51 | オーディオ
そう、iPod。です
ポータブルオーディオの世界でエポックメイキングな製品であることには間違いありません。
現在こそフラッシュメモリーのnanoとかTouchがメインですが、初期の製品はご存知のとおりHDD。
最初はiTunesがMac専用のソフトだったので、全く眼中になかったのですが、
iTunesにWindows版ができたので、俄然気になる存在になりました。
リーズナブルな価格、よく考えられ使いやすい操作性。
もちろんポータブルオーディオとしては(当時は)十分だと思われた128kbpsのAACフォーマットでも
手持ちのCDすべてを収容することができる大容量と
3、4日の旅行には十分対応できる電池の持ちも兼ね備えていました。
これに対抗すべきものは当時存在していなかったので、買うか買わないかの二者択一。
当時は出張の機会も多かったので購入しました。
第4世代、クリックホイールです。

初めてのアップル社製品の購入でしたが、噂に違わず商品の演出は抜群でした。
非常に美しくデザインされたパッケージ。箱を開けるのがワクワク楽しくなるというのはなかなかないことです。
ケースが金属製ということもあり、持った感じはずっしりと重い。
ケースの裏面がステンレスの鏡面仕上げだったので、シリコン製のカバーを注文していたのですが、
品切れでなかなか手に入らず、そうこうしているうちにピカピカの鏡面仕上げが傷だらけになってしまいました。
とくにかくクリックホイールの操作性は抜群でほんとうに使いやすいと思います。
それ以上に使いやすいのがiTunesというアプリケーションソフト。
現在も使用していますが、iPodへの転送ソフトというよりは手持ちのCDの管理ソフトとなっています。
ジャケット写真を登録できるようになった久しいですが、さらに関連のフリーソフトも充実していて、
歌詞をインターネット上のデータベースから拾ってきてiTunesに登録できるので、
ほとんどの曲の歌詞もiTunesに入っている状態です。
また、登録させた歌詞とシンクロさせながら曲を再生するところまでできるので、
いったん使い出すとやめられないところがあります。

プレーヤーをiPodに変えたので、4000円のヘッドフォンでもなんだろうということで、
ヘッドフォンを換えました。
耳掛け式のヘッドフォンを非常に気に入っていたのですが、何せ音漏れがひどいので
新幹線の車内とかでは気を使うので、耳掛け式でも音を出す部分に小さい、
インナーイヤーに耳掛け用のハンガーがついたようなオーディオテクニカのATH-EC7を購入しました。

普通の耳掛け式のものより少々耳が痛くなりますが、インナーイヤーよりはだいぶまし。
最初音を出したときは、がさついたひどい音だったので「やっちまったか?」と思いましたが、
50時間ほど使い込むと見違える、もとい聞き違えるほどクリアな良い音になったのでビックリ。
ヘッドフォンには慣らしが必要なんだなと認識した次第です。

そんなことで導入したiPodですが、最初の頃は手持ちのCDがすべてこの小さな機械に入っていて
それが持ち出せることに満足していたのです。
聴きたい曲を選んで聴いてみたり、シャッフル任せで懐かしい曲を久しぶりに聴いてみたり。
しかし、あることに気づくのにそう時間はかかりませんでした。
肝心の音質があまりよくないのです。
HDDの起動音などがかなり回り込んで聞こえてきますし、
20GBというHDDの容量から逆算して、壊れるまで十分に曲が入れられるようにと160kbpsというビットレートで曲を取り込んでいますが、十分な音質とはいえないと感じています。
ビットレートがどうこう言う以前にiPodのステレオミニプラグからの音があまりよくないのでしょう。

その後出張に行く機会も激減し、iPodは持ち出されることもなくパソコンデスクの上に乗っかっています。
車の車載用にとも考えたのですが、買い換えた車にはAUX端子がなかったのでそれも出来ず。

こんな変遷をたどってきたポータブルオーディオですが、今度導入するとしたなら
手持ちのCDをすべて持ち歩く必要もないので、メモリータイプにしようと思います。
そしてやはり音質最優先で考えたいですね。
そうなるとソニーのAシリーズとかになるんでしょうか?

取り込むフォーマットも問題で、容量重視でATRAC3か、それともロスレスか、思い切ってWAVか?
64GBも十分手が届く価格になっているのし、WAVで取り込んだとしてもCD100枚以上は入る計算なので
やはりWAVかなと思っています。
ヘッドフォンも進化していて、今の主流派カナルタイプ+ノイズキャンセリング機能ですが、
カナルタイプは絶対耳が痛くなりそうなので多分無理。
装着感の良いオーバーヘッドタイプがいいですね。できれば優秀なノイズキャンセリング機能付きの。

そんなことを妄想するのは楽しいですが、転勤にでもならない限りポータブルオーディオの必要はなさそうです。



音の履歴(ポータブルオーディオ編・その2)~フラッシュメモリーからHDDへ~

2010-04-10 19:50:26 | オーディオ
その当時使用していたDDIポケットで使用額に応じたポイントがたまると
いろいろな商品と交換できるというよくあるサービスをやっていたわけですが、
ときどき在庫処分か特別サービスかよく分かりませんが、
少ないポイントで高額な商品をもらえるという太っ腹なことをやっていました。
そうしたらある年の正月、2万円相当の東芝のSDカードタイプのメモリープレーヤーが
3000ポイント(3000円相当)でもらえるということが分かったのです。
端末からアクセスした場合にだけ申し込める商品でしかも数量限定。
速攻で申し込みました。
それがこれ。MEA211ASというプレーヤーです。

内蔵メモリーが32MB。SDカードスロットがついています。
対応フォーマットがmp3とAAC。単4電池1本で駆動します。
5cm×5cmとマッチ箱ほどの大きさで、重さは30gと超軽量。

当時DDIポケットといえばfeelH゛を大々的に売り出していたときで、
「SoundMarket」という音楽配信サービスも始めたので、
ダウンロードした曲を取り込むためのプレーヤーだったのです。
(携帯電話本体にメモリースロットがつくのは大分あとになってのことです。)
個人的にはそのSoundMarket対応の端末を持っていなかったことと、
バカ高いパケット代を支払って曲を買う意味が全く理解できなかったので、
専らパソコンでCDをリッピングしてAACに変換し、USBでプレーヤーに転送して使っていました。
その当時はまだまだSDカードが高価で、今では考えられないことですが、
64MBのSDカードが1万円近くした時代。
128MBのSDカードは高かったので、64MBの物を購入。
しかし、内蔵のメモリーとあわせても96MBしかなく、
AACのビットレートを64kbps(もちろんステレオ)にしても30曲しか取り込めませんでした。
しかし、この小ささと軽さ、そして圧縮フォーマットの音質への偏見を覆すのに十分なAACフォーマットの優秀さ。
容量の点から64kbpsにしていましたが、128kbpsのものはポータブル用としては
これ以上不要なんではないかと思わせるほど音質が良いと当時は感じていました。
乾電池駆動でフラッシュメモリーというのも音質には有利に働いていたのだと思います。

問題のヘッドフォンは、オーバーヘッド→インナーイヤーという流れで、
インナーイヤーの時代がしばらく続いたのですが、その後耳掛け式のものが登場し、
しかもシェルの中にコードを巻き取り収納できるものがあると知って購入してたものがあったのでそれを使用。
パナソニックのRP-HS100というもので、4000円ほどの安物でしたが、
音質はともかく装着性と装着感がよいため今でも使っています。

耳掛け式のため長時間使用しても耳は当然痛くなりません。
ただ耳との密着性が悪いので、あまり低音は出ませんし、音漏れは盛大にします。
しかし、コードが収納できるという利便性と何より耳が痛くならないというのがよかったです。

しかし、30曲しか保存できないという容量の問題と3時間ほどという使用時間の問題はどうしようもなく、
大容量で使用時間の長いポータブルプレーヤーが欲しいなと思うようになってきました。
そんなとき登場したのが例のあれです。

(つづく。例のあれったら、例の白いやつですよ。)

音の履歴(ポータブルオーディオ編・その1)~遊歩人からウォークマンへ~

2010-04-05 22:05:49 | オーディオ
音楽は家の中で聴くものでした。
中学校に入るころには、すでにウォークマンは発売されていましたが、
当時はかなり高価だったことと、中学高校と通学時間が歩いて15分という通学環境だったので、
そもそも必要性がなかったのです。
そうして大学受験などで一人で旅行をする機会が出てきて、
旅先で音楽を聞けるように購入したのがその名も「遊歩人」!
まんまウォークマンのパクリです。
値段は安く、確か3000円程度で買った記憶があります。
ウォークマンを売っているような店ではなく、
ホームセンターとかでよく見かけたような気がしますが、
あまり記憶が定かでありません。
(確かこんな感じ。)


同じ時期の本家ウォークマンの2回りぐらい大きく、
見るからに海外生産の安物で、当然オートリバースなどついているわけもなく、
一応早送り、巻き戻しの機能はついていましたが、
とくかくその速度が遅くてほとんど使い物にならない始末。
再生中に本体をシェイクすると、思いっきり音ゆれがするという素晴らしい仕様でした。
ただ外でカセットテープを聞けるだけという代物でした。
音に関しては意外と悪くなく、聴くのがつらいという感じではなかったですね。
まあ、旅行に行く機会もそんなにはなかったので、使う機会も少なかったですが。

その後、大学に入学。
電車とバスを乗り継いでの通学となったものですから、やはり本家ウォークマンが欲しくなりました。
バイトで結構裕福だったもので、奮発して高級機を買いました。
それがこれ。WM-F707という録音機能、ラジオチューナー付の全部入りでした。


これを買いに行った帰りに原付で事故を起こして、
ぶつかった軽自動車のボンネットを飛び越して体が宙を舞ったという忘れられないエピソード付きです。
再生専用機に比べてかなりごつくてかなりの重量感がありましたが、
音質のほうは遊歩人とは比べるべきもなく、外でこの音質で音楽が聞けるんだと思った記憶があります。
以前にも紹介した「ブルガリアンポリフォニー」を聴きながら、
雑踏を歩いていたら、なんかちょっとナチュラルトリップみたいになってきて、
非常に不思議な感覚にとらわれたことがあります。
家の中では何度も聴いていたものなのに、このCDに収められた極めて洗練された原初感、
大脳新皮質ではなく脳のもっと奥の方、脳幹を直接刺激されるような感覚と歩くという行為が
シンクロしてそんな感覚に陥ったのかもしれません。
ポータブルオーディオだからこそ得られた感覚だと思っています。

しかし、使い始めてしばらくして、問題があることに気づきました。
それは、1時間も経たないうちに耳が痛くなるのです。
このレコーディングウォークマンに付属していたイヤーフォンが、
いわゆるインナーイヤータイプで、耳の穴が小さいのか付けているとすぐに痛くなるのです。

インナーイヤータイプのステレオイヤーフォンが出てくる以前は、
ヘッドフォンといったらオーバーヘッドタイプで、ポータブル用にはこんな感じの
耳乗せタイプの軽いものが使われることが多かったのです。

このタイプは、ヘッドフォンの長さを調整する部分が金属むき出しで、
ヘッドフォンを外すときによく髪の毛を挟んでしまって「イテッ!」ってことになったんですよね。
写真も初期のウォークマンのもので、当然オーバーヘッドタイプです。
その数年後からインナーイヤータイプが主流になったような記憶があります。

てなことで、長時間の使用には耐えられなかったウォークマンですが、
その後、車を購入したために車で通学することが多くなったため、
あまり使われないままお蔵入りになってしまいました。

就職して、一時期徒歩通勤をしていた時期があって、
思い出したようにこのウォークマンを使ってみましたが、
やはり耳が痛くなってダメ。
そんな感じで、ポータブルオーディオにはほとんど縁がなく過ごしてきたわけですが、
その後、ちょっとした転機が訪れます。

(つづく。次回は、PC時代のポータブルオーディオです。)