◆№44 08月14日 「路上のソリスト」(★★★★☆)
(感想)人間性の救済というテーマをもっているが、新聞社、読者、ロサンゼルス(都市)、路上生活者、人種問題など、課題が多すぎてロサンジェルスという都市の救済か、アメリカ社会の救済のような、もわーとした雰囲気がときおり顔を出してしまうと、個人が埋没してしまい、映画としての面白みを失っている。▼路上のソリストこと、ナサニエル・エアーズを復活 . . . 本文を読む
◆№43 08月14日 「扉をたたく人」(★★★★☆)
(感想)アメリカの傷を癒すにはどうしたらいいのだろう。アフガニスタンを攻撃しても、イラクと戦争をしても傷は癒えなかった。リベンジ(復讐)は果たせても、アメリカが失ったものは戻らない。本当の平和も安らぎも消えたままだ、とトム・マッカーシー監督は問いかけている。アメリカの現状をピアノの修練に挫折した大学教授になぞらえて映画にした。知性もあり . . . 本文を読む
◆№41 08月02日 「セントアンナの奇跡」(★★★★☆)
(感想)戦争を捉える視点が見どころのひとつ。監督は、アメリカ兵、ドイツ兵、上官、下士官、白人、黒人、レジスタンス、村人、老若男女、それぞれに戦争を語らせる。それによって戦争がそれぞれ違うことが分かる。戦争の中にある日常は、変わることのないこれまでの日々、友人との会話、差別や恋愛もある。不運もあれば幸運もある。▼もうひとつのテーマは、 . . . 本文を読む
◆№42 08月12日 「嗚呼 満蒙開拓団」(★★★★☆)
(感想)日本は戦争で失ったものを取り戻してはいない。経済発展や便利な生活は新たに手に入れた。しかし、…平和という封印をして、しまいこんでしまったものも多い。日本は戦争に負けたせいか、公害、薬害、冤罪問題でも国が関わることの始末ができない国になっている。▼映画はそのひとつ、満蒙開拓団という戦時中の政策を通して現在を描いたドキュメンタリーだ . . . 本文を読む
◆№40 07月25日 「ブッシュ」(★★★★☆)
(感想)忘れて良いことと良くないことがあると言われることがある。オリヴァー・ストーン監督はW.ブッシュ氏をアメリカ国民が大統領に2期選んだという事実を忘れてはいけないことだと思ったに違いない。オバマの前の大統領ということで、チェンジによって忘れてはいけないと感じたのではないだろうか。私もW.ブッシュ氏が当選したたび、どうしてこの人が選ばれるの . . . 本文を読む
◆№39 07月20日 「子供の情景」(★★★★☆)
(感想)先進国の映画の対局にある映画。映画はどん条件でも作ることができると改めて感じた。監督の力量とはこのようなものだ。年齢でも性別でもない。持てる才能は条件の善し悪しを問わない。弘法筆を選ばずということだ。映画関係を目指す若い人たちには必ず観てほしい映画。▼この映画を退屈だと感じるようなら、映画の才能はないと思ったほうがいい。▼では何故満点 . . . 本文を読む
◆№38 07月20日 「マリア・カラスの真実」(★★★★★)
(感想)グレース・ケリーについて、映画のオフィシャルサイトでは、「女優引退。以来、プリンセス・モナコとしてのみ公の場に登場するが、モナコのホテル住まいをしていたカラスと友好を深め、クリスティーナ号では彼女の姿を自身の撮影で収めていた。今回はそれを特別に使用許可を得て、収録することができた。」という説明があった。また、映画の最後で、マ . . . 本文を読む
◆№36 07月15日 「ウルトラミラクルラブストーリー」(★★★☆☆)
(感想)ラブストーリー?、なのかもしれない。全体的にシュールな感じで、頭で感じたり理解するというより、心で感じる映画?なのかもしれない。単純であり、複雑でもある。子供たちがとても可愛い。▼人は単純に人を好きになれない。最近、盲目的な愛は、ストーカーと紙一重に扱われる危険がある。愛は、相手に受け入れられて、愛となる。一方的だ . . . 本文を読む
◆№37 07月18日 「MW-ムウ-」(★★☆☆☆)
(感想)良いところを探すのが大変な映画(さみしい)。原作に遠慮したのか、原作の良さに頼らない映画。でも、新境地にはほど遠い。▼異様に目立つ演技をしているおじさんがいると思ったら、風間トオルだった。▼恨みの向け方が理解できない。はっきり言って、せこい。本当の黒幕の巨悪を標的にしていない。本作の結城美智雄は一体何をしたかったのか。手が込んでいるわ . . . 本文を読む
◆№35 07月11日 「ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて」(★★★★★)
(感想)オーケストラが好きな人、特にベルリン・フィルのファンには芳醇の一品ではないでしょうか。「オーケストラの向こう側 ~フィラデルフィア管弦楽団の秘密~」と合わせて観るとさらに楽しめそうです。楽団には歴史とスタイルがある。それは団員ひとりひとりの個性の調和から生まれる。オーケストラ、それもベルリン・フィルと . . . 本文を読む