◆№55 09月22日 「火天の城」(★★★☆☆)
(感想) 費用やキャストは揃っていたのに、調理法を誤った感じ。傑作になるはずが普通の出来栄えになってしまった。▼その原因はいくつかあるが、監督はどこを一番描きたかったのか?夫婦の絆、家の絆、番匠の絆、信長と又右衛門のやり取り、安土城の建築そのもの、どれをとっても中途半端。▼演技も大竹しのぶは見事、安定感、存在感ともに十分。そのせいか西田敏行が . . . 本文を読む
◆№52 09月12日 「チョコレート・ファイター」(★★★★★)
(感想)これぞアクション映画。ストーリ、あればいい。前後の設定や理屈なんて、細かいこと言わない。アクションがあればいいんです。みごとな演技とスタント。出演者全員が真剣にアクションに取り組んでいるのが伝わってくる。だから、どのシーンにも切れがあり迫力がある。「グッド・バッド・ウィアード」のアクションも凄いと思ったけど、さらに凄 . . . 本文を読む
◆№53 09月12日 「キャデラック・レコード ~音楽でアメリカを変えた人々の物語~」(★★★★★)
(感想) 言わずと知れた、チェス・レコード物語。と言いたいところですが、私も、ピーターバラカンさんのNHK-FMウイークエンド・サンシャインを聞いていて、レコード・レーベルとかプロデューサー、アレンジャーのことを知っての耳学問です。▼ロックンロール前夜であり、人種差別の真っただ中。音楽で世に . . . 本文を読む
◆№51 09月09日 「南極料理人」(★★★★☆)
(感想)オーロラの美しさに勝るものとは何か。ぜひ映画を見てもらいたい。▼環境が厳しくなったり、世界が一変すると価値観が変わる。この価値観の変化と人間の個性が交差して、南極ならではのユーモラスな行動を映画で見ることができる。▼世界が一変したことがない人は想像できないかもしれないが、外国へ旅行したことがある人は似たような経験をしているかもしれない。 . . . 本文を読む
◆№50 09月04日 「グッド・バッド・ウィアード」(★★★★★)
(感想)世の中には良い奴と悪い奴しかいない。はずだったが、おや、変な奴がちょろちょろしているという三つ巴の設定。▼マカロニ・ウエスタンを彷彿とさせる。時代設定を満州に移しての西部劇オマージュ。理屈抜き!!撃つ、盗る、暴れる、壊す、爆発するの何でありで「ありえねー」ことが大騒ぎしながら、場所も時間も、次々と足早に展開していく . . . 本文を読む
◆№49 08月30日 「マン・オン・ワイヤー」(★★★★☆)
(感想)すごい綱渡りがあったことに驚いた。この場合、偉大な記録というよりも、途方もない記録と言った方がいいだろう。▼フィリップ・プティのバランスは驚異的だ。練習をしている映像で、友人たちが風を想定してワイヤーを揺らすのだが、どんなに揺らしても、彼をワイヤーから下ろすことはできなかった。これには、人のバランスとはこれほどすごいかと驚 . . . 本文を読む
◆№48 08月28日 「30デイズ・ナイト」(★★★☆☆)
(感想)怖がりなのに、夏になるとホラーを見たくなる。▼映画は、吸血鬼やバンパイアなどの古典的な怪物映画。モンスター・アンド・サバイバル。理屈は抜きにして、襲われる、襲われる。相手が誰なのか考える余裕もなく、逃げて、逃げてのサバイバル。▼恐怖映画は体験や記憶を利用して怖さを盛り上げると言ったけれど、その点この映画は古典的なので活用十分 . . . 本文を読む
◆№47 08月26日 「サスペリア・テルザ 最後の魔女」(★★★☆☆)
(感想)「決して、一人では見ないでください」のコピーが有名となったサスぺリア・シリーズ。日本では分かりやすく題名にサスぺリアを入れたようだ。▼気味の悪いシーンが多少あったが、オーソドックスなホラーやサスペンスの手法を守っているが、肝心の魔女テルザにアイデアがなく、彼女の存在感が希薄な印象。テルザだけが恐ろしくても困りもの . . . 本文を読む
◆№46 08月19日 「築城せよ」(★★★★☆)
(感想)個人的には、この夏一番の映画。内容的に満点ではないが、満足感を得られた映画。出演者の演技に取り組む姿勢がとても清々しい。上手いとか下手ということではなく、見ていて気持ちが良くなる。素人を起用する映画として見事な出来栄え。▼映画のアイデアと映画に対する姿勢が感じられた。段ボールで作る城は、まさにこの映画のメイキングを見ているようだった . . . 本文を読む
◆№45 08月19日 「サガン -悲しみよ こんにちは-」(★★★★☆)
(感想)伝記的でも逸話的でもなく、サガンという人間にこだわった作品。名声、お金、借金、自由、孤独、友人、取り巻き、家族、麻薬、病気。奔放に生きたかに見えるサガンをとおして、監督は、人生で得ることと、失うことを客観的に見据えている。▼人間の人生は、同じ量のプラスとマイナスがある。だが、人間はどちらかだけに目を向けて生きる . . . 本文を読む