◆№33 08月04日 「ぼくのエリ 200歳の少女」(★★★★☆)
(感想)
▼「LET THE RIGHT ONE IN (適切なものを入れてください)」という原題は意味深だ。“THE RIGHT ONE”とは?映画を観れば分かる…、のか?
▼現代社会は“THE RIGHT ONE”を失った。THE RIGHT ONEは人それぞれだが、かつて社会は一定の社会規範としてTHE RIGH . . . 本文を読む
◆№32 08月04日 「小さな命が呼ぶとき」(★★★★☆)
(感想)
▼命にかかわる実話を映画にするのは意外に難しい。美味しいところは既にあるのだから、不味いわけがない、ところから始まるわけで。不味かったら、作り手が悪いということ…か。でも、美味しい食材を使えば、料理が旨いとは限らないのだが、料理人の腕が試されるのはいつも同じ、だったら、やはり食材が良いほうが有利だ。
▼さて、料理人の腕の . . . 本文を読む
◆№31 07月11日 「ザ・コーブ」(★★★★☆)
(感想)
▼東北地方でもクジラやイルカを普通に食べていたので、私にとっては「わんぱくフリッパー」を見ても、イルカは魚屋で売っているものに変わりはなかった。さすがに、ここ10年くらいは魚屋が減り、店先の「イルカあります」「イルカ入りました」の札は見かけなくなった。
▼イルカを見て、美味しそうとは思わなかったけど、やっぱり私にとっては、クジ . . . 本文を読む
◆№21 04月07日 「フローズン・リバー」(★★★★☆)
(感想)
▼発展途上国でも経済大国でも貧しさがある。貧しさが多数を占める途上国よりも経済大国の方が落差は大きい。落差が大きい分だけ人の心は荒んでしまう。少しのことでも苛立ち、争うようになる。
▼人間はみな幸せになれる、はずであるが…、しかし、どうしようもなく追い詰められてしまうことがある。選択肢はいくつかあるはずだが、追い詰め . . . 本文を読む
◆№23 0月21日 「幸せの隠れ場所」(★★★★☆)
(感想)
▼サンドラ・ブロックのアカデミー賞主演女優賞を引き出した作品。彼女は素晴らしい演技力を持っているわけではない、役に合わせて演じ分けるなんて無理、自分の演技しかできないタイプ。作品に恵まれれば力を出すが、合わない作品では無力というタイプだと思う。私的には「スピード」のときと変わらない印象を受けた。
▼彼女の受賞もさることながら、本作 . . . 本文を読む
◆№24 04月22日 「バグダッド・カフェ」(★★★★★)
(感想)
▼殺風景な砂漠と朽ち果てそうなカフェ兼モーテル、壊れたラジオのような女主人、太ったドイツ女性、インチキぽい画家、うそみたいなインデアン警官など。一つひとつは非現実的でも、監督が料理するととても甘美なデザートのような物語が出来上がる。
▼人の持つ先入観と偏見、これほど厄介なものはない。なかなか払しょくできるものではない。 . . . 本文を読む
◆№25 05月02日 「ハート・ロッカー」(★★★★☆)
(感想)
▼アカデミー賞を取ることは映画関係者には大切なことだろう。この映画を見る人の大半はアカデミー賞の映画だからだろう。しかし、観衆には、受賞はそれほど重要ではないのだが…
▼私が思うに、映画関係の受賞がなかったほうが、この映画、正当に見てもらえたのではないかと感じている。なまじっか受賞作品となったことで、余計な期待感がふくら . . . 本文を読む
◆№20 03月31日 「牛の鈴音」(★★★★★)
(感想)
▼監督の才能なのか、それとも3年間の執念の賜物か、韓国の傑作が誕生した。
▼ドキュメントにはいろいろな意味があると思う。韓国の歴史や文化に根差したもので、その国民でないと本質を感じられないもの。それとは異なり国籍、性別、年齢に関係なく受け入れられるドキュメントもある。本作品は明らかに前者だ。まずは韓国民の心に響くものだ。次に農業を知る . . . 本文を読む
◆№19 03月25日 「噂のモーガン夫妻」(★★★☆☆)
(感想)
▼大物俳優二人の掛け合いが見もの、なのかもしれない?が…。コメディーは切れが勝負。会話でもしぐさでも切れがないとおもしろくない。
▼ヒュー・グラントとサラ・ジェシカ・パーカー の相性もある。プロデュースのミスなのかな。アメリカの笑いと日本の笑いの違いかもしれない。
▼設定やストーリーは、ヒュー・グラント風ではあった。 . . . 本文を読む
◆№18 03月23日 「ダレン・シャン(日本語版)」(★★★☆☆)
(感想)
▼ターゲットは子供。台詞や演技がそれを物語っている。微妙なニュアンスを省いて分かりやすい演技と科白に徹している。手を抜かず大真面目で演じるファンタジーは、ある意味演技、映画の極致と言える。ドキュメンタリー以外は、すべてフィクションであり非現実だ。ヒューマンストーリーであろうと史実であろうと、演技による再表現であ . . . 本文を読む