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映画「扉をたたく人」の感想

2009-08-20 | 映画の感想



◆№43 08月14日 「扉をたたく人」(★★★★☆)
(感想)アメリカの傷を癒すにはどうしたらいいのだろう。アフガニスタンを攻撃しても、イラクと戦争をしても傷は癒えなかった。リベンジ(復讐)は果たせても、アメリカが失ったものは戻らない。本当の平和も安らぎも消えたままだ、とトム・マッカーシー監督は問いかけている。アメリカの現状をピアノの修練に挫折した大学教授になぞらえて映画にした。知性もあり地位もある、しかし彼は理解者もなく、充実感もなく、孤独だった。▼そんな彼に監督は、肩の力を抜いて、人種や宗教などの偏見を捨てることを勧めているようだ。教授は打楽器というピアノより単純な楽器を通じて世界を広げることを体感し自分の殻を破る。▼そんな教授の夢の前に立ちはだかるのは、現実のアメリカだ。ラストで教授は、地下鉄のホームでジャンべを力いっぱい叩くけれど、そこには、かつて二胡を奏でる中国人がいた。アメリカが人権侵害だと非難している中国がいた。アメリカの現実とどれくらい違うのかと、問いかける監督の目は厳しい。▼現実の問題として、果たしてアメリカは扉をたたく人に気づき受けいることができるだろうか。(データ

総合 4 アメリカの傷は、どうすれば癒せるのだろう
監督 4 アメリカは良い国かと、自問自答している
脚本 4 
演技 4 主役として普通の人を演じるのは大変
音楽 4
映像 3


杜人

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扉をたたく人(2007)
THE VISITOR

メディア 映画
上映時間 104分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ロングライド)
初公開年月 2009/06/27
ジャンル ドラマ


【クレジット】
監督: トム・マッカーシー
製作: メアリー・ジェーン・スカルスキー
マイケル・ロンドン
製作総指揮: オマー・アマナット
ジェフ・スコール
リッキー・ストラウス
クリス・サルヴァテッラ
脚本: トム・マッカーシー
撮影: オリヴァー・ボーケルバーグ
プロダクションデ
ザイン: ジョン・ペイノ
衣装デザイン: メリッサ・トス
編集: トム・マカードル
音楽: ヤン・A・P・カチュマレク
音楽監修: メアリー・ラモス

出演:
リチャード・ジェンキンス /ウォルター・ヴェイル
ヒアム・アッバス /モーナ
ハーズ・スレイマン /タレク
ダナイ・グリラ /ゼイナブ
マリアン・セルデス
マギー・ムーア
マイケル・カンプステイ
リチャード・カインド
アミール・アリソン


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