◆№38 07月20日 「マリア・カラスの真実」(★★★★★)
(感想)グレース・ケリーについて、映画のオフィシャルサイトでは、「女優引退。以来、プリンセス・モナコとしてのみ公の場に登場するが、モナコのホテル住まいをしていたカラスと友好を深め、クリスティーナ号では彼女の姿を自身の撮影で収めていた。今回はそれを特別に使用許可を得て、収録することができた。」という説明があった。また、映画の最後で、マリア・カラスの死後、記念館が建てられることもなく彼女の所持品はオークションで散在してしまったという紹介からも、このドキュメンタリーには、探したり、集めたりする基礎的な作業が膨大に費やされていると感じた。監督の説明は何もないが、カラスへの愛情と敬意を感じた。▼昨日、先月急逝したマイケル・ジャクソンの30周年コンサートをラスト30分だけ見た。華やかで、比類なき人気とあこがれが会場にあふれていた。それがかえって、私はじーんときてしまった。彼はこれだけの人気と成功を手にしても、幸せな人生を生きることができなかったのだろうか。ニュースで見た彼の娘の別れの言葉が彼が幸せだったことを教えてくれた。▼マリア・カラスとマイケル・ジャクソンの人生が共通しているわけではないが、比類なき才能が幸せな人生をもたらさない、神の危険な贈り物であることを教えてくれる。才能という山が高くなればなるほど、刃物の刃先のように何かが尖っていくように感じる。▼マリア・カラスの声が好きな私ですが、彼女の人生のことはよく知りませんでした。このドキュメントを観て、彼女のことが少しだけ分かり、改めて彼女の歌を聴きたくなりました。(でーた)
総合 5 膨大な努力の結晶か
監督 5 マリア・カラスへの愛情と敬意を感じる
構成 4
ドキュメント 5
音楽 5
映像 5 コメントがないので想像だけど、貴重な映像に違いない
杜人
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マリア・カラスの真実(2007)
CALLAS ASSOLUTA
メディア 映画
上映時間 98分
製作国 フランス
公開情報 劇場公開(セテラ=マクザム)
初公開年月 2009/03/28
ジャンル ドキュメンタリー/音楽/伝記
【クレジット】
監督: フィリップ・コーリー
製作: フレデリック・リュージー
出演:
マリア・カラス
(アーカイヴ映像)
アリストテレス・オナシス
(アーカイヴ映像)
ルキノ・ヴィスコンティ
(アーカイヴ映像)
ピエル・パオロ・パゾリーニ
(アーカイヴ映像)
グレイス・ケリー
(アーカイヴ映像)
ジャン・コクトー
(アーカイヴ映像)
ジャクリーン・ケネディ
(アーカイヴ映像)