上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

高層ビル建設をすすめるプロジェクトで、熊本らしいまちづくりができるでしょうか?・・・予算決算委員会報告

2022-09-29 19:41:17 | 熊本市議会
高さ制限を緩和する「まちなか再生プロジェクト」の問題点
熊本市がすすめている「まちなか再生プロジェクト」は、熊本商工会議所及び熊本経済同友会が提言した、2050年を目標とする熊本市の中心市街地ビジョンが描かれた「熊本市中心市街地グランドデザイン2050」をもとに、くまもと都市戦略会議が取りまとめた「3つの戦略」と「10のプロジェクト」をすすめる一つです。 
通りからセットバックにより、公開空地を設けたり、防災機能を強化することや、ビル内貫通通路やオープンテラスなどの賑わい創出空間を設けることなどによって、容積率を積み上げ、計画期間の10年間は最高1000%までの容積率を可能とするものです。
現在熊本市では、この制度の対象物件として、8つの建物の整備が実施・計画されています。うち、3つのビルが高さ制限を超え、約60メートルから70数メートルのビルが建てられます。
計画期間の10年間に、100棟の老朽ビル建て替えを目標にしているので、その2割から3割でも、20~30棟の高層ビルが建てられることになります。
しかも、現在対象となっている8件のうち、5件がホテルです。高層ホテルをどんどん乱立させて、本当に街の活性化になるのでしょうか。
また、大半が県外企業によるものです。
対象物件となった建物は、解体と建設に対し、固定資産税が初年度補てん(補助)される財政支援があります。
県外の大手ホテルチェーンには税金を負けてやり、地元の中小企業がコロナ禍に倒産・廃業していくような状況でいいのでしょうか。
コロナ禍で、現在熊本の空き店舗数は最大になっています。
この状況を変えるためには、ビル建て替えへの破格の支援ではなく、地元中小企業への事業継続への支援こそが必要ではないでしょうか。
予算決算委員会のしめくくり質疑では、「まちなか再生プロジェクト」による高層ビル乱立のまちづくりが城下町の景観を壊してしまう方向へと進むこと、しかも、中心市街地だけがにぎわい熊本市全体の人口減少には歯止めがかからないこと、「まちなか再生プロジェクト」では空き店舗も解消せず地元経済は活性化しないことを指摘し、地元企業応援の経済政策実施を求めました。



*質疑全文は、後日「日本共産党市議団HP]に紹介します。
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