嵐の前の静けさに車を走らせる。
店に辿りつくまでの道中に、
曲がりくねった店より100m手前にある
「カーブ注意」のセンサーに羽を休めて
いる鳥に出会う。
左に車を止めて、暫くの間、対話する。
店に着いたのは、7:50
昨日済ませていた掃除はせずに、
海と空をいつものように見つめ、大きく息を吸う。
海の上から、大きな魚がぴょんと顔をだした瞬間
雲は低くなる。「あっ雷だっ」
決まって魚が教えてくれる。
今度は山からは鳥の声がいっせいに「雨が降るよっ」
って慌しく、木々に身をまとめる。
この様子だと、にわか雨だな。
いっときの雨に魚と鳥から知らせを
受ける一日のはじまりです。
30分後、微かに青い空を覗かせる。
鳥も元気よく、トンビからビーヒョロロ。次にうぐいすが
ホーホケキョ。今度は軽やかにチュンチュン。
田んぼからは、ゲロゲロ~ケロと
地上と陸からの自然たちの声が妙に最近。。。
一体感を感ずる。
ここ二三日、お店が終わり、友人のところへ出向いていました。
一昨日は、行きつけの三幸園へ。店なんて閉めたことがない
おかあさんがいないので、どうしたのかなと気になる。
昨日は、「あえの風」の支配人に
玄関先にところせましと色鮮やかに咲いている、
お気に入りのチューリュプの花を少しおすそ分け。
余計な会話はいつもしない。ただ「心配していた」
一言告げた。
夕方の、にわか雨の中、見送ってくれた。
地震から昨日で一ヶ月がたった。
テレビ金沢さんが突撃インタビューにいらっしゃり、
OAされた、TVをご覧になられたリピーターの
お客様が、心配して、来てくださる。
一人より8人。昨日たくさんお連れになられた。
名前は知らないが顔は覚えている。
いつも一人なのに、一昨日は13人お連れになられた。
富山から一人でバイクに乗り、HPに載せてある、
人気メニューを一通り食べてくれた。
地震のことを聞かれると、忘れたいって思うことを
伝えると、みな納得した。
怖かった記憶から遠ざけたい思いに駆られる。
いま、一番の思いがある。
能登は元気を取り戻していることを
伝えたい。以前のように、
能登を愛する人が訪れて欲しいと願う。