ネクター

日々ニッキ。時々毒を吐く。

バナナ

2006-07-25 | 戦争
知人のお祖父さんの話なんだが、
まだなんとなく穏やかだった戦時中、南方(確かラバウルって言っていたような気がする)で徴兵についたそうだ。
ある日、休憩中にタバコを吸っていたら、何処からか現地人がやってきて、身振り手振りで何かを言っている。
よく見ると、どうやら「タバコを1本欲しい」というのが解り、何本か残っていたタバコを箱ごとあげたそうだ。
現地の人はタバコを貰うと何も言わずにその場を去った。
その時、彼は
『一言くらい何か言ってくれたらいいのに。』
と思ったが、暫くしてから、さっきの現地人が背中に抱えきれないくらいのバナナを持って現れた。
バナナを彼に渡すと、
『コレはさっきタバコくれたお礼です。』
という、ゼスチャーでお礼を言った。
彼も、
『イヤイヤ、そんなに気を使わなくても。』
といったゼスチャーで返したらしい。


ちょっと和んだ話だったので書いてみた。


当時、南方辺りは日本の植民地下だったので、あちこちに日本人街があったそうで、それは日本とほぼ変わらなかったそうです。
当然、赤ちょうちんやらの一杯飲み屋なんかもあり、結構にぎわってもいた。
ひょっとしたら日本以上に賑わっていたかもしれない。

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