オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

「改革」を呪文の如く唱える選挙

2017年10月13日 | Weblog
「改革」とは何だろう。

 「リセット」という言葉も登場した。どうやらすべての体制を否定して新しいものを最初から作り上げるという意味で使われている気がする。国民にインパクトのある言葉を見つけ出して強烈に主張している。その意味は「改革」ではなくて「革命」ではないかと思えるほどの勢いである。「日本を改革しよう」とはどの政党も思いは同じだが、「日本に革命を起こそう」という政党はない。しかし、体制批判の野党勢力はまるで「改革」ではなく「日本に革命を起こそう」と叫んでいるように思える。果たして日本に「革命」が必要なのだろうか?日本国民は果たして「革命」を望んでいるのだろうか?

「改革」という言葉に誤解がある。

 日本語は正しく使わなければならない。「改」とはあらためることであるが、詳しくは、はっと緊張させて起こすこと、たるんだものに活を入れて起こす意になる。「己」とは、はっとしておきたつさまと辞書にある。「革」とは、動物の全身の皮をピンと張ったさまをあらわし、上部は頭、下部は尻尾と両手・両足である。これもあらためることであるが、たるみをなくしてピンと張って立て直すという意味である。英語では「reform」であり、「revolution」でも「inovation」「renovation」でもない。「リフォーム」ではまるで住宅の修復みたいで確かにインパクトはない。

英語で考えると冷静になれる。

 「改革」と叫んでいる人達の真意は「renovation」ではないかと思う。「創造的に破壊することによって新しい体制を構築する」という意味で使われている気がする。そうであれば「革新」が正しいのではないかと思う。「革新」というとあまりにも進歩的で危険な思想に感じられるので国民の反感を買うと意識したのか「改革」に落ち着いている。そうであれば、国民は「革新」も「革命」も望んでいない。望むのは「改革」であるということになる。その真意をしっかりと冷静に認識する必要があるだろう。「改革」であって「革命」でも「革新」でもないのである。「革命」や「革新」の意気込みで「改革」を使っているのであれば頭を冷やして足元を見直さなければならない。

理想ばかりをぶち上げて現実を直視することを忘れている。

 果たして、今自分たちができることとは具体的に何なのだろう。大風呂敷を広げるだけではいずれ馬脚が現れるのは目に見えている。大風呂敷であればあるほど実現は困難である。その結果を見守るのは我々国民であり、冷静で正当な評価をしなければならない。実績が伴わないでさらに大風呂敷を広げる人は次から次に手を替え品を替え大風呂敷を広げ続けなければならない。それは野党も与党も同じであるが、どちらかというと現政権に責任感を持たない野党に多い。こんな与党にしたのは野党の責任でもある。大規模な「改革」を持ち出さなくても、目の前の問題点をひとつづつ解決してゆくことは普段の政治活動の中で可能なはずである。それこそが個人の成果に他ならない。党は志を同じくし結束した集団以外の何物でもない。

「改革」とは「reform」なのである。

 現体制を否定するものでも破壊するものでもない。現体制のたるみをなくしピンと張って立て直す、もしくはたるんだものに活を入れて起こすことである。たぶん、国民はこのことを望んでいるのだろう。だから各政党はその意を敏感に察知して「改革」という言葉を選んで使っているのだろう。「改革」は理想を追求するものの現実的なものであり、現体制の悪いところを地道に改善してゆくことである。まさに今回の選挙が「改革」そのものである。悪い議員や働きの悪い議員を選挙で排除することが「改革」そのものである。「改革」しなければならないのは議会であり政党であり国会議員なのである。

体制をどの政党に託すのかを決めるのは国民なのである。

 誰に向かって「改革」を叫んでいるのだろう。「改革」が必要なのは立候補した候補者そのものなのではないだろうか?どうしたら自身を「改革」できるのか、「改革」のために自ら何をなすべきか、自身が何を目指しているのかが問われているのだろう。体制を批判するだけが「改革」ではないし、現体制を「改革」できなかった与党も野党も国会議員自身も大いに反省し清算するのがこの選挙ではないのだろうか?是非「改革」と振り上げたこぶしを自分の頭に落として冷静に考え直していただきたい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「物」「事」の話 | トップ | 権利と義務 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事