オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

ハラスメントの洪水

2024年05月18日 | Weblog
何でもかんでもハラスメントである。

 いい加減にしてほしい。もうこの辺でカタカナ英語の「ハラスメント」を日本語に翻訳すべきだし、新しい概念で日本語にないというなら新しい日本語を作るべきだ。私もいろいろ考えたが、従来の日本語で「いびる」という言葉がある。「ハラスメント」はこの「いびる」を名詞にした「いびり」でのいいのではないかと思っている。本来は火にあぶって焼くことであるが、しいたげ苦しめ、いじめて困らせることである。この「ハラスメント」を「いびり」に置き換えたらもっと具体的に実感できる気がする。

「セクハラ」は「性的いびり」でいいではないか。

 わざわざ「セクシャルハラスメント」を略して「セクハラ」にしても実体とは結びつかないし、従来のどの部分が「セクハラ」なのかわからないし、「セクハラ」の言葉だけが暴走している。大体、日本人に「ハラスメント」を具体的に理解できる文化がない。全くの新語として取り入れられ、英語の「harassment」とは違う方向で新しい概念として誤認され日本国内に蔓延している。「いびり」とすれば誤解は少なくなるのではないだろうか?「ああ、いびりなんだ」と思えば日本人として納得できるし、日本人として理解できる。

「いびり」は日本にも昔からある。

 代表的なものが「嫁いびり」である。昔のお嫁さんは家制度の中で「嫁いびり」に苦労し悩まされてきたのだろう。この「いびり」の延長線上が「ハラスメント」ではないかと思う。性差でいびり、部下をいびり、産婦をいびり、高齢者をいびりである。これがいびりではなく単なる迷惑行為も一時的な嫌がらせも「ハラスメント」に拡大していっている。不愉快なことのはけ口が「ハラスメント」になっているし、相手を不快にすればすべてが「ハラスメント」である。他人に対して何も手出しができないし、積極的に作用することも躊躇しなければならない。

この頃は「カスハラ」などというのもあるようだ。

 「カスタマーハラスメント」を略したものであるが、世界中のどこにも通用しない日本国内だけのヘンテコな言葉である。しかも「カスタマー」は顧客、常連客のことである。一見の客は「カスタマー」ではない。「カスハラ」の日本での意味することは「お客によるいびり」である。そう表現すれば、「カスハラ」をやっている当事者も「俺は今店員をいびっているんだ」と理解し、恥ずかしさを覚えるのではないかと思う。「カスハラだ!!」とわめいても「なんだそれは?」となってしまう。

日本語を大切にしよう。

 別に古い言葉を強制しようとは思わないが、日本語に込められている日本の文化は大切にしなければならないし、その文化を継承しながら新しい文化を取り入れていかなければならない。この頃テレビで「メチャクチャ」が多用されている。何でもかんでも「メチャクチャ」で表現される。これを省略して「メッチャ」という言い方もある。別に悪いとは言わないが、「メチャクチャ」は「芽茶苦茶」であり、上等の芽茶を淹れ方が悪くて苦茶(苦い茶)にしてしまうことだということは理解したうえで使ってもらいたい。

年寄りの老婆心かもしれないが、あえて記述してみた。

 「老婆心」も不必要なまでに世話を焼くことであるが、大本は親切心である。「いびり」の大本も親切心からくるものもあるのだろう。本来の「ハラスメント」には親切心の片鱗もないそのぐらい残虐なものである。本来は家畜を鞭で叩いて急き立てて従わせることで、家畜は一生「harassment」を継続的に受けることになる。そういう意味を無視して何もかも「ハラスメント」で括ってしまうとコミュニケーションは断絶してしまう。日本の「いびり」の文化を大切にして「嫁いびり」の嫁と姑の関係もいいものである。
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