やまろぐ☆つあれぽ

海外登山&トレッキングツア専門の
添乗員の自由日記と
家事育児の日常♪

おいしいものがおいしくて、景色がやたら美しい

2018-09-30 09:18:40 | 日曜登山部/ママと娘の登山日記

南木曽岳のつづき

2018年9月21日(金)~23日(日)


南木曽岳に登り、出会いや温泉ありの夜は
駒ケ根インター近くの「天山」さんに泊まった。



いちおマツタケ鍋

子供たちは自分のお皿のカツなどでおなか一杯になったので
わたしはひとりでこの鍋を日本酒とともにつついた。(六人分)


部屋での女子たち


なんか、子供たちが布団を敷いてくれたんだけど、
わたしの布団は入り口のへんに投げ捨てられていた。笑

組体操




あまり騒ぐと他の部屋への迷惑になるので
「しーーーーーーーー」
と、しーーーーって人差し指で口の前ポーズで
みんなを黙らせつつ、
わたしが一番に寝てた。

みんなの笑い声やなんか言ってる声が
だんだんと遠くになってった。笑
「もぉ、飲みすぎだよぉ」
とたしかみんな言ってたと思う。笑

*

この五年生の女子たち、
はっきりいって小生意気
ぞんざいな口をきいたり、
荒っぽいことを言ったり、ふんって感じの『子ギャング風』だったりする。
いきがってるのよ。笑

しかーし。笑

そのいきがってるのも、ボロがでて
長続きしなくて、
すぐにやさしくてかわいいこと丸出しになってしまう。

いつのまにかわたしの手を握っていたり
無意識にわたしにたいして親切だったりやさしかったりする。

その、実はみんないい子なのが、笑、ほんとかわいらしい。
いい子を演じてなくても、いい子なのよ。

子憎たらしいし、きみたちはまだまだガキね。って感じ
でもそんなことを言おうものなら
ボコボコにされるから、本人たちには言わない。笑

*

次の日は快晴で美しかった。
青空に完璧の湿度と気温でさわやかだった。
日本に帰ってから、毎日のように傘をさして歩いてたから
まじこんな美しい日もあるんだ、と思い出して感動した。
宿の部屋からの木曽駒ケ岳


風景がのどかで
田舎というものにちょっとあこがれた。
たぶん、心が解放感にひたっていたから、
のびやかに見るものすべてが美しかった。

しかも子供たちは、お誘いいただいていた果樹園に再び行くことを
とーーーーっても楽しみにしていたので
「早くいこうっはやくはやくっ」て感じでわたしを急かした。笑

挨拶の練習をしながら車を運転してて、
「みんなあ、〇〇さんに再会のときはなんてごあいさつする?」って聞いたら

「いつもうえやまひとみがお世話になっています」って。笑

わたしかいっ。おまえらもお世話になるんじゃわっ。


*


さっそくお父さんお母さんに、ブドウ畑に連れて行ってもらった。












ぶどう畑にリンゴ畑。

わたしもかなり都会のお嬢のほうなので
珍しく、しかも美しく見えた。





枝からもぎたてのフルーツの
甘いこと、新鮮なこと。

そしてこれらのフルーツを作るのに
どんな苦労をされているのか垣間見て、
いとおしく感じる。






美しいじゃろ。

このご夫婦、惜しみなくこの子供たちに
極上のおいしさを、そしていただく喜びを教えてくれるの。

まずは
年齢にかかわりなくおもてなしをすること、
新鮮な野菜や果物をいただくこと、
心をこめて料理してくださって、
それが本当に美味しくて
素敵で上等なお皿にそれらを盛り付けてくださること。
しかもお米は、子供たちが初夏に
モミ植えを手伝わせてもらった新米。そのときの日記
→クリック
そして笑顔で、
『楽しいほうがいいじゃない。人生楽しまなきゃ』

て。お二人は楽しそうに言われるの

フルーツでおなかいっぱいかと思ったら、
昼食もそのあともたくさんたくさん、お料理でおもてなしいただき、
おいしすぎて完食。

(さっきはお腹一杯って言ってすいませんでした、と謝るふうな。笑)

子供たちの喜びようが、登頂のときどころでない

なんで昨夜からここに泊まらせてくれなかったの、
とか
ここにずっといたいっ
またきたいっ

と、全員が言ってた。

ああ、わかりやすいなあって思った。
おいしいもの、そしてあたたかいこころに、
素直に感動してる。
美味しいことって幸せ!

家はとっても広い敷地なわけ。
ブドウ畑にりんご畑。野菜畑。
蔵もとっても大きいのがあって、
庭の池にはコイやカエル。チャボもいる。
いったいどこまでがこの家なんだろうっていう。笑


ベタに絵になりすぎて見入ったわ。ちかづくと、カエルたちがポチャンって逃げて池に飛び込むって
それって絵本だけの世界かと思ってた。(すいません、お嬢で)




みょうがを土から生えてる状態を見たのが
初めてだと言ったら
かわいそうにって言われた
手に土つけながらもぎとる新鮮さ…。生きてることに感謝したわ。




ゆったりとわたしには、すべてが美しく感じられた。













東京だったらありえない遊び方で
子供たちが笑い転げているのが
面白かった。



















田舎に住んでる親友に
田舎ってすてきだねって写メったら
五分で飽きるよ
って言われたけど
この瞬間、飽きるわけもなかった。





お米をいただき、
みんなで平等にわけるために
計測したんだけど、笑
そのときの子供たちのシビアさ。笑
グラムまで 。
お米の一粒のありがたさを
わたしも感じた。


豊かってなにって思うよね。

もちろん、野菜の新鮮さだけではないの。
こういうことを経験させてくださる
出会いがあったことに感謝でいっぱいなの。
「もう帰りたくない」
「登山はもういいからまたここに来たい」
っていうそんな幸せな気持ちを
子供たちが感じれた。

ハート熱くなるよね。






千穂さん一日店長

2018-09-29 09:22:11 | モンチュラ


今日はモンチュラ トウキョウ
神田小川町
にて、
山岳ライター小林千穂さんが一日店長

私も夕方までいます。

たぶん、台風で山を中止した方々
多数だと思います。

今年の日本の夏は
このパターンの繰り返しだったらしいですね。

今日は
ぜひ、お買い物&コーヒーに
いらしてください!

montura tokyo←クリックで場所


お待ちしています!




御茶ノ水駅についた。

the picture taken by mt.guide Amin
me witn Montura @Nanga Parbat camp 1

モンチュラのわたし@ ナンガパルバット キャンプ1








南木曽岳 地味に渋くいい山じゃが

2018-09-27 09:05:41 | 日曜登山部/ママと娘の登山日記
昨夜は広島カープありがとう
昔は(ずっと弱かったころ)ユニフォームきて市民球場にメガホンもってって
外野からスクワットしながら叫んでた。
おじさんみたいに野次ってた。笑。ブラウン監督とかそのころ。
なつかしいわあ。(元祖カープ女子)

ホームで胴上げされる緒方監督を見て
うるうる。(年間ほとんど試合みてないのに。笑)
やはりわしも広島の熱い血が流れとるんじゃの。

冬は広島に帰りたいなあ。お好み焼きにビール飲んで
カキの鍋に賀茂鶴じゃろう・・・♡

今、ちょうど、前のツアと次のツアの合間の
どちからからも少し離れて別のことに集中できる時期なの。
けれども家事をしながら、結局仕事の段取りばかりで
めっちゃ忙しくて、秋分の日をはさんだ連休の長野の旅
のことアップしたくても時間なかったの~

最近、忘年登山の時期だねって言われて
この一年も早すぎることに驚愕するわ。

遠いけど広島の冬のツアも作りたいなあ。


*



2018年9月21日(金)~23日(日)
わたし(大人1)と子供たち五人で
再び長野に行ってきた。

五月にお世話になった、こちら
中央アルプスのふもとの、
田んぼや果樹園でお手伝いさせていただいた、わたしのお客さんが、
今度はブドウ狩りに誘ってくださったので。
前回のメンバーに「いくひとー?」って聞いたら
全員参加だった

あわせて木曽駒ケ岳(2956m、百名山)登山も計画してた。

金曜、学校が終わってそれぞれ、集合。22時出発!
わたしの運転で中央道~長野、駒ケ根インターへ!

車中泊もこなれたもので。
朝。



しかし!

雨のため駒ヶ岳のロープウェイが運休だったの。

うろうろしながら時間つぶして。
南木曽岳に行くことにしたの♪
それはそれで
途中の寄り道や、雨の音や、その景色や、
湿気が、なんかゆっくりしてて心地よいの。わたしにとっては。

南木曽岳(なぎそだけ)、300名山、1679m、木曽三岳のひとつ、
わたしのイメージは木のはしごと階段だらけで
トレーニングにぴったり。
昔から修験の山だし、場所によっては素晴らしい展望や
物語のような伝説の残るところ。

子供たちのほうは。展望や伝説はどうでもいいみたい。笑
そもそも、大雨だったので
みんなのテンション下がりすぎ、妻籠方面へドライブして
「ほらっ、江戸の宿場町の雰囲気でしょっ」と見せても、
みんな
「へーー・・・ほんとだねえ
と、あまり目を向けない。

雨だけど、じゃ、もう登ろうかって言ってみたら

ええーーーーーーやだあ。
早く旅館でまったりしよう




小雨になってきたので南木曽岳の登山口に車で
移動。(決してあきらめない熱血のわたし)
さあ、みんな、準備しようぜっっ
って振り返ったときのみんなの様子

(寝たふり。笑)

雨は予定通りに止み、駐車場で
先客の男性二人とお話した。
「女子五人は賑やかですねえ」なんてたしか言われたと思う。

こうしてわたしたちの初日の登山がはじまった




このひとたちの特徴は、ふつうの
道ではとにかくテンション低い。

この日は蛇(それも超小さくて細い、口の方が黄色の)を見つけたときにまず、目がキラキラし、
それから、わたしが葉で顔を作ったときに
すこし笑顔を見せた。笑






子供達が一番喜んでくれたのは
すこし増水して水の多い小さな沢を渡るところ。
一人ずつ手を貸して、真剣に飛び石の上を渡った。
みんな、アスレチックよりこっちの方が楽しい!
と!!






そういうところが、2、3箇所あり、
また登り。

これは象らしい。










この色にはみんな歓声を上げていた。


みんなもう登らないっていってたけど、
こうして山中でむかっていく姿を見ると
ほっとする。

岩登りところがまた子供たちのお気に入り。







三点確保、
みんな上手にやってた。

地味な山頂


カメラを持ってたひとりの子が撮った写真を見せてくれた!

すてきだよね。

下り
超早い子と、マイペースに別れる。

それから、出発のときに出会った男性たちにまた出会った。


やさしく話してもらえので
子供たちは喜んでいた。

展望はまったく見えなかったけど
子供たちは全然気にしていなかった。







なんでこの山がトレーニングにいいかって、
ふつうに歩けないところが多いから
海外のツアでいく山は標高が高くて大変でも、
道は歩きやすい。
こうした日本の急で足場の悪いところは
もっともっと歩きたいってわたしは思う。
(ここは中途半端なはしごが多いの♪)







歩き始めるのが11時だったので、下山が17時になった。
遅すぎなのは承知なんだけど、
みんなしっかりした装備をもってるし
うっすら暗くなってワクワクしたわ。笑
木の精霊が飛び交ってるよ、とか、あの木に天狗が座ってるよ、というと
キョロキョロしてたのでかわいかった。笑

車に戻ると、ドアにメッセージがおいてあって
子供たちはとっても感動していた


ええっすごいっすごいってみんなでのぞきこんでた。

ちゃんと連絡先おしえけばよかったのにー
お礼も言えないじゃんって
子供たちに言われた。笑

こういう粋なことをしてくださる大人の方に感謝。

でも彼らにはこのあと出会うの。
一度目は山の道を車で、下りているときに
キャンプ場でビールを飲んでいらしっしゃったお二人が見え、
子供たちは大はしゃぎ。
お礼を伝えることができた。

そのあとも
子供たちになんで連絡先交換しないのーーーーって言われて。笑

けど、なんと、
あららぎ温泉入浴後にまた出会ったの!
そこでどういう方たちかを知った。

ご縁ですねー。

山のあとのみんなでの温泉はヒノキの香りでとってもよかった。
子供たちも満足そうだった。

*

駒ケ根に戻り、宿泊したのは「天山」さん。
そこでの小5女子たちの元気ぶりと

翌日は
果樹園での、子供たちの喜びよう・・・
あたたかいおもてなし。おいしいものをいただくこと・・・など、

快晴のお天気で、またまたいい経験をさせてもらい
もう感謝ばかりだったの。しかも、子供たちには
もう山は行かなくていいけど、ここにはまたきたいっ(果樹園のお宅)て
言われたの・・・

つづく。

みんないつまで一緒に来てくれるかなあ・・・








ナンガパルバット キャンプⅠにて 涙が

2018-09-21 13:28:09 | パキスタン



パキスタンにある、ヒマラヤ山脈の世界第九位の高峰
ナンガパルバット8126m

1953年、人類がエベレストに初登頂を果たした同じ年、
(もう暗記で言える。笑)
オーストリアのヘルマン・ブールが
ナンガパバットの北東尾根から
単独・無酸素で登頂を果たした。

今、一般ルートとされている西からのディアミール、
南からのルパール壁(世界最高標高差の4800m)。ラインホルトメスナーのことや
日本の竹内洋岳さんのこと、
2016年のシモーネ・モロの冬季初登頂のことや
今年の冬にもトマッシュがなくなったこと、エリが
登頂したけど彼をおいてきたこと…

わたし、この山をめぐるドラマをたくさん勉強したし、
それらはわたしにはとても手の届かない、神の領域のほうに近い
遠い世界、壮絶で美しい世界。
けれども、今回、
みんなでキャンプⅠ(4500m)まで登ってきて
最高のお天気に恵まれて、
わたしがこの山とこんなに仲良くなったのは初めてで、笑
こんなに
近づけたのは、
わたしだけの力ではなく、
出会いのおかげなんだと
心の底から感じたの。


*

ナンガパルバットも3400m付近までは
観光地になっているところがあり、
ジープと3時間くらいの歩きで
けっこうすてきな展望が楽しめるようになっている。
まあ、そのジープもすごいんだけどね。

われわれは!

今回は、ベースキャンプもへて
さらにその奥まで行ったわけ。

もう、このナンガパルバットの白い氷河の大北壁が
腕を伸ばせば届きそうな近くにあったの。@ NangaParbat campⅠ 4500m

わたしの真上のところが主峰


飛行機の着いたイスラマバードから
車で2日の移動の後、
ガタガタのがけの道をジープで一時間半に、
トレッキングに入ってから
ゆっくりゆっくり
登り四日目で到着するキャンプⅠ。4500メートル。





パパと娘ちゃん




ナンガパルバットの北壁へ向かう


ライコット氷河






染まる8000mの本当のピーク。ピークは奥になる








ベースキャンプからの天の川とナンガパルバットの8000mの稜線

三脚にとめるねじがなくなったので石の上に置いて撮った(ので、ぶれてるね)

これ流れ星なん?それとも?













1953年当時のアイゼン


左、ジルバーザッテルと右が主峰

ヘルマンブールはこの、左から右へと登ったの。ひとりで。
他には誰もこのルートは通ってないと思う。
一般ルート(ディアミール)はこの右奥


パキスタン北部、フンザ方面の山々を見る
私たちに同行の警察官(保安のため)と銃とライコット氷河







ベースキャンプ4000m




すてきなキッチンでしょ








ベテランのお客さんもいらっしゃったし、
なんと今回が人生初めての登山ツア!というベイビーちゃんも
いらっしゃった。(こんなのが初めてって贅沢すぎ)
とっても前向きに楽しんでくださってて
辛いっていいつつも、笑顔たくさんでとってもかわいかった。


それからご指名くださった方々が3名いて、
直前に来れなくなった方もいた。
二か月前にツアでご一緒したばかりなのに
わたしがいるからって、それだけで、急に参加してくださった方もいた。




ありがたいし、
わたし、
この最高の天気の中、(しかも全行程の中でも最高だった)くもひとつない青空の中を

このメンバー全員で登っていけたとき、
神々しい大氷壁の前で、涙出た。
想像していたのをはるかに越える美しさと
わたしたちの意思とか、感情とか
まったく関係ない(山にとっては山)ただただそこに
佇む、なんだか不動の…姿。

威風堂々というのかしら…
真っ白で巨大で別世界で、超目の前で。
すごそこにあるのに、・・・
あぁ、表現が追い付かない…キーーーーーッ
そのとき、その場に立ったわたしたちは
おそらく言葉より先に、
あまりのその圧倒的な美しい姿に
言葉を失っていた。

そのとき、わたしがそこにいれたのは、
と思い、ご縁とつながりを感じたの。
なんでわたしがこんなところにいれるのか。
来れなかった日本の、わたしをご指名くださったメンバーのことを想い、
そのとき、急遽ご参加くださったかたが
「うえやまさんじゃなかったらここにはいなかったから、感激」
って。
なんか心の中にあふれてくるものがあった

…。
目の前の美しい8000m峰と
目の前にいらっしゃたみなさんの姿がひとつになって
とけて、滲んで、熱くなり、わたしの心のまんなかに
おちていったの。ぽろぽろと。




しばし
わたしたちは、『山の無言』に、圧倒されていた。
山の方は、わたしの気持ちなんか全く関係ない風に
平然としていた。






日本、いい国

2018-09-19 12:21:13 | おもう。


16日の日曜日に帰国していたのに
『ただいま』もアップしていなかったのは
頭の中がごちゃごちゃだったから。

今日(水曜日)、この午後にひさしぶりに
ホットヨガに行こうと思っていたけど
やめた。
仕事もたくさんあるし、このあとのたくさんの予定の
段取りがある。

*

本当に心から反省しないといけないことがあって。

この一か月にも、
駅のホームで見知らぬ女性に二回、
「バッグ、しめたほうがいいわよ」
って声をかけていただいたり、
ツアのとき、ガイドさんがいつもわたしのポーチを
閉めてくれる。
バタバタしていて、パカーンてあいているのだよ。

今回はイスラマバードの空港(パキスタン)で
歩きながら、パスポートをとりこぼし、財布も
落とした。すぐに気づいたけど。

あぶなっかしい予兆がたくさんあった。

そんななか、成田空港から帰ってきた日、
お客さんとビールを飲みながらスカイライナーに乗り、
日暮里駅で改札を通るとき、財布でタッチした。
お客さんとお別れし、
買ったばかりのコードレスヘッドホンをさわって
パキスタンの山荘の人が、わたしのiphoneに入れてくれた音楽とか聴きながら
美しいナンガパルバットの景色に見入り
ぼんやりしてた。
ザックもカバンも足元において、立ったまま
窓に頭をくっつけて、ポカーンとしていたと思う。
そうそう、そのカバンは人の混雑の中で
自分の足元から離れて1m先に転がってたという、それも
無防備だったよね。

自分の駅に戻ったとき、改札で、財布がないことに
きづいたの。

焦ったし、焦りまくったし、探し回ったわっ。
落ち込んだわ。

改札はとりあえず支払いなしで通してもらい
クレジットカードを止めた。

ポイントのたまっているカード類が多数と
運転免許証に保険証も入っていた。
週末に運転しなきゃいけないのに、再発行に
行くのは面倒だな、とか
も思った。そんな時間をどうやって作るわけ?と。

会社に出す精算前のレシートなども
入れていたし、途方にくれた。

けどなにより、この財布は
長女が二か月前にプレゼントしてくれたものだったの
それが一番悲しかった。
なので
自分の馬鹿さに落ち込み、
なんであんなに予兆があったのに
やってしまったんだろうって
激しく落ち込んでいた。

夫には
この前は帰国したと思ったら指を切るわ、
今回は財布って、毎回、ろくなことがないねって。呆れられ。

JR東日本の落とし物センターに二回電話したけど
届け出はなかったの。
その夜はね。

なので、わたしは自分を励ますために
これは深刻な人生の勉強であるとともに、
こういうときは、責められても叱られても落ち込むだけなので
もしわたしの身近なひとがこんな目にあっていたら
励ましてあげようとか、寄り添ってあげようって
考えていた。
たとえ相手がどんなにバカでも、
寄り添ってあげるべきだと・・・・。
バカはずっとバカなんだ・・・・と。

財布をなくしたのは、5、6年まえに
富士山の山頂にポーチごとおいてきて以来だ。
そのときは一週間後に、入れていた名刺を見た親切な方から
会社にポーチが送られてきた。
お金もそのまま入っていた。

(てか、財布をなくすじたい、一度もないけどっ、て夫が言う。苦笑)

そういえば、去年はスイスの列車の中に
自分のザックごと忘れてきたよね。(一眼レフやお客さんにいただいた
すてきなプレゼントが入っていた)
それも、
国際便でちゃんと無事に
戻ってきた。(しかも中の水筒の水は捨てといてとかいう
わたしの勝手なお願いも聞いてくれていて)

反省してるって言いながら
本当にはしてないのだ、って思って。
天性のどんくささなのだから
仕方ないのだろうかとか思ったり。

翌朝、JR落とし物センターに三回目の電話した。
名前を告げたら
お届けがありますねって。

ホームに落ちてて
どなたかが届け出てくださったらしいの。
現金もそのまま入っていた。

日本っていい国と思わない?

心の美しいひとたちが、この大都会に
いるんだよ。
誇りにおもうべきだし、
その方に感謝と、その方のご多幸を
願わずにはいられない。


かえってきた財布


はあ。なんか自分に疲れた。



*

お天気に恵まれ
ナンガパルバットのキャンプ1はとっても
美しかった。
いくつかのエピソードもご紹介するね。
パキスタンのリピーターのお客さんが半数以上。

みんな大好きなっちゃうんだよね。










パキスタン 世界第9位の高峰ナンガパルバットキャンプ1へ

2018-09-07 08:07:17 | パキスタン


標高8126mのナンガ・パルバットは、人喰い山とも
言われる。ヒマラヤ山脈の西側、パキスタンにある。
何人もの登山家の命を奪ってきた。

周辺に2000mを越える高い山がなく、
突出した、そしてとても大きく美しい山。その姿は
スリーピング ビューティ(眠れる美女)とも。

その山に、1953年、始めて登頂成功した、ヘルマンブールが
辿った道を途中までわたしたちも。標高4500mの
キャンプ1は、彼からしたら下界と同じだわな。笑

今年の3月に飛行機からみたナンガパルバット


ヘルマンブールも
彼の著書 八千メートルの上と下

はじめて、ナンガパルバットを目にしたのは飛行機の上からだった
と書いている。

が、わたしたちは今回は
陸路をいくのだけど。

そして、わたしたちも滞在予定のベースキャンプについては、

ヨーロッパの山に比べればかなり高いところで
海抜4000メートル、ヒマラヤではこの高さが本の低地にすぎない。
巨大な氷河のそばのそばのモレーンの丘の上にあり
威風あたりをはらうナンガの北壁から、騒音立てて落下する脅威的な雪崩から
キャンプを守ってくれるかのような
モレーンの丘、と表現している。
氷のさけるおと、轟く音、
砕ける音。。はるかに聞こえる、と。
ここはまだ、人の住む世界だ、と。

彼自身が登って書いた詳細を読みながらいこうと
思ってる。
わたしたちも、想いを馳せるという
そんなツアーになるよ!

29歳の彼が
無酸素で単独で、世界で初めて登頂して、
おりてきたときには老人のような顔をしていた。

わたしたちは、第一キャンプまでだけど、
彼はそのすぐ先でも雪崩にあったりする。
壮絶すぎる、けど、彼はまた、
僕はほとんどなんの苦もなく6450mまできた
と書いてる。

そのあと、下のベースキャンプから
降りてくるようにとの指示がくるのだけど、
彼は聞かずに
上を目指した。

では、いってきます!
イスラマバードでは、信頼し、とても親しいガイドのアミンが、
わたしたちを待っている。
今年の春以来の再会。楽しみ♫

今朝はまだ寝てたはーたんを起こして
行ってきまーす、と言うと玄関まできて
しっかりと、いってらっしゃい!してくれた♡



台風に地震。
被災地の方々にはお見舞い申し上げます。
今回は関空出発予定だったお客さんたちも
成田へ来られることになった。
昨日は、ご参加の親しいお客さんから電話が。
なんだかこんなときに行くのも罪悪感が、と。
海外の友達からも、
大丈夫かと、メールが来る。

わたしたちって、自然の中、
いまを生かされてるだけなんだと改めて
思う。






心に雲

2018-09-04 17:29:50 | おもう。


寂しいというか、残念というか、
切ないというか、
なんと表現する気持ちなんだろう。

わたしをご指名くださって、
わたしが同行するツアが決まり、
とてもありがたく思うし、
とても楽しみだし、当然その方と
山頂までいくものだと信じている。

けれども山は、
旅は、
いや人生は、
そのどれも同じだけど、
うまく自分の願うようになるばかりでない。

思い描くものがときどき、
事情によって
どうにもすることもできなくなり、
打ち砕かれることもある。

たとえばそういう方が
体調により山頂に行けなかったとか、

たとえば
ツア直前に突然、その方の体調により
(病院の診断により)(または重大な理由により、たとえばパスポート忘れなども含み)
ツアに参加できなくなるってことがあったりする。

仕事なんだけど、
わたしそのとき、自分の心の乱れを
整理するのが苦しく困難になる。
気持ちをたくさん入れてるぶん
彼、彼女らの、期待と願いが大きいぶん、
達成できない現実をうけとめて
簡単に気持ちを切り替えるとかなかなか苦しいのよ。

もちろん、ご本人が一番つらいはずなんだけど、
わたしもおなじようにその気持ちにちかづく。

今回の(数日後に出発の)
パキスタンのツア。
ある方が早々と(春先)、わたしを
ご指名くださり、そのあと何人かのお仲間が
集まってきていた。
それで会社の新企画のこのツアもわたしが行かせていただくことになっている。

いわば、グループの主(わたしの気持ちの中では)
であるはずなのに、その方が
突然の、医師の診断によるツアキャンセル。

しかも出発前一週間を切っていて。

その方も昨日一日寝こまれたそう。

もう、ヘルマンブール(人物)とナンガパルバット(世界第9位の8000m峰)の
濃厚なストーリーがわたしの頭の中に描かれているの。
それらを伝えていく予定の
お客さんは半分以上知っている方ばかり。
楽しんでいこうって思ってる!

なのに
これまでずーっとご一緒してきて、
みんな(仲間内)のリーダーであり、
目標であるその方が
突然、不本意にもご参加できなくなるって、
個人的感情として
冒頭に書いたように
寂しいというか、残念というか、
切ないというか、
心に雲がかかってる状態のままなの。

人間だもの。(みつをさんより引用)

ずっと元気であるなんて、
奇跡で、
そしていつまでもお元気でって
そんなたやすいことではないのだと思う。
思い知るわ。
わたしがあと30年後にも同じレベルの山を
歩いていられるか疑問だし、
心が求めてるようにばかり
体がついてくるわけでもないって
あたり前だけど、思い知る。

歩きたくても、歩けなくなる日もあるし、
そうなる日もくることさえ、ある。

気持ちを切り替えて
また今後はその方が行かれるところに
わたしも行かせていただきたいと思うし、
その方が
いつまでもわたしの目標なことは変わりない。

とりあえず帰国したら
その方を励ます会…というより、(励ますなんておこがましすぎる)
やがて私たちだれもが直面する、年を重ねていくことへの
現実と、そして体の変化と・・目標とを、
まじめにみつめる、いや、無礼講の
飲み会でも開きましょう・・(わたしそっち得意)
赤羽で、
お伝えはしている。

そのときには、きっとわかちあいたい気持ちを
もってる方はたくさんたくさんいるのではないかしら。
みなでぱーっといきましょう

はあ。
とっても寂しい気持ち。









2019年度ノルウエー オーロラとプライベートクルーズのご案内

2018-09-01 08:52:47 | ツアー予定

完全ヨット貸し切り(10人乗り、うちお客様は7名まで/+船長・ガイド・わたし)(6泊7日間)で
北極圏フィヨルドの小さな島を気ままに巡りながら
昼はスノーシューでトレッキング、
夜はオーロラ鑑賞という、ツアを
作りました。(2018年度につづいて二回目)

ベッド、トイレ、シャワー、キッチンとダイニングなどを備えた貸し切りヨット↑

2019年3月14日(木)~3月23日(土)
10日間

上山仁美とブライアンと行くノルウェー
フィヨルド プライベートクルーズと
スノーシュー&オーロラ








ヨット泊の前後はノルウェー北部のトロムソに宿泊。
最後はトナカイのソリにもご案内します。

ブライアンはスコットランド出身ながら
夏はスイスの公式ガイドとして登山ガイド
その他、海外の登山ガイド
冬はノルウエーでフィヨルドと山スキーのガイド
をしている、とっても気さくで技術の高い、頼りになる
ガイドです。

毎日、ガイドと船長と和気あいあい楽しく過ごします。船内↓


彼のみが知っているオリジナルコースを
歩きます。景色はリンゲンアルプスを中心にした
雪の美しい北極圏のフィヨルドの景色。


スノーシューが初めてでも大丈夫です。
スノーシューセットは現地で無料貸し出しいたします。

お料理は新鮮なものを船長とガイドが作ってくれます。






プライベートツアなので、オリジナル感満載です。
たとえばお酒を買いに別の島のスーパーへ・・・なんてことも。
無人島や人口10人未満の小さな島にも上陸します。










日本のガイドブックにはどこにも出ていない旅に
ご一緒に出かけませんか。

今年の三月にご参加くださった方々も、

楽しかったのでまた来年も西遊旅行でやってください♪

って言ってくださいました。


資料を送らせていただくのでお問い合わせくださいね。私か、
西遊旅行/0120-811391
東京本社 03-3237-1391 まで。