tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

下取りと新規購入の輪が途切れる時(前編)

2008年09月27日 22時46分03秒 | エアーガン/実銃
ネットオークションが一般化する以前、私にとって、「使わない」あるいは「気に入らなくなった」エアーガンを処分する場所は、やはりエアーガンショップであった。すなわち、ショップで売り払って、それを中古としてまた販売されるというものである。最近、こうした中古品を「セカンドハンド」というのを知った。

さて、かつて金のなかった中学、高校のころは、かなり下調べを行って購入したものである。今では、一万円前後のガスブローバックなど無いだろう。しかし、当時はこの一万円前後でスライド固定式といっても、かなりのレベルのものが手に入った。ただ、あれだけ下調べしたにもかかわらず、買ってはみたものの、今一つ気に入らなかったものがある。MGCのブラックパンサーである。とにかくユニットバルブの耐久性が低かった。しばらく叩くとバラバラに分解されて本体の中を転げまわる。修理に持って行くと、やっても居ないのに「分解しませんでしたか」などと聞いてくる。怒りは頂点に達し、友人に売却した。

とは書くが、少ない小遣いからようやく出して買ったものである。根本的に親からモノを粗末に扱うことは教えられていない。友人の手元へ流れたとはいえ、あまり良い気がしなかった。

大学に入ると、バイトで自由になる金が出来ると、エアーガンを購入しだした。すでにガスブローバックは普及していたが、WAのマグナがようやく登場したくらいである。もともとハイパワーが好きだった私は、会社そのものが倒産していたにもかかわらず、JACのブローニングハイパワーを購入し、その後、「ベラボウに」安くなったMGCのP7M13を手に入れた。

この二丁は持っていた人間はすぐにわかるのだろうが、それなりにクセのあるエアーガンであった。列記するのも面倒なので、明らかなる問題を書くと、ハイパワーは、そのブローバックの構造から着弾点が大幅に下がった。そして、構造が華奢なのだ。
一方のP7M13は驚くほどに大きなグリップと、金属変形を起こすセフティシステムを持っていた。

せっかく買ったにもかかわらず、問題点がやたらと目についたのはブローニングハイパワーである。さんざん考えた末に、次の購入の足しになるかと考え、あるショップに持ち込んだ。マガジン3本と合わせて付いた値段は、書かないが、雀の涙ほどであった。これの所持期間は1年半ほどだ。次のP7M13は2年ほど手元においた。グリップが大きいとは言え、それなりに気に入っていたが、ある時握り込んだグリップセフティともいえる「スクウィズコッカー」が握り込んだ状態で戻らなくなった。
内部の金属が変形しだしたみたいだ。部品を取り替えようと、当時ミナミにあったやまもとへいくと、部品こそはあったが、組み込んで、うまく作動するかどうかわからないと言われた。ここはイチかバチかだ。

「幸いにも」復旧することはしたのだが、いつまた壊れるかわからない状態というのは、あまり気分のいいものではない。「動くうちが勝負」と思った私は、再び売却した。やはり雀の涙だ。部品を買えたすぐにも関わらず、「さびてるね」と言われたのをおぼえている。「野郎、さびパーツを売りやがったな」・・・・

さて、ここまでの話を読むと、「昔持っていた手放すときの、ためらいはどうしたんだい」という声が聞こえてきそうだ。
金が自由になると、ますます溜め込む人間と、使いたがる人間が現れる。私は後者だが、不思議なことに「残るもの」だけに金を投じてきた。タバコも賭け事もすること無く、酒を少々たしなむくらい。ただ、金を投じた分だけ物が増える。増えて行く物のすべてに満足がいくのならば、それはそれで幸せだ。しかし、かつてMGCのブラックパンサーを手放したときのように、必ずしも満足を得るために買った物から、満足を得られないのが事実だった。

「売っぱらう」という行為に、なにがしかの大義名分が欲しかった。ハイパワーを手放したときに得た金の少なさに少しがっかり来たというのもある。その結果、いらない物を売って、新しい物の購入の足しにする。すなわち「下取り」を行うことにした。その第一号こそが、MGC HK P7M13だった。これはタナカのSIG P229に化けた。

しかし・・・、P229はここまでひどいのかという状態で売ってもらうことになる。これも中古品なのだが、フロントサイトはぼろぼろ、スライドのかどはダレていて、マガジンはガス漏れで、修理が必要なものであった。すでにマガジンの分解はP226でお手のものだったが、それでもあまり良い買い物ではなかった。これは1年9ヶ月持っていた。

P229を売り払うと、ショットショーでの新品の購入資金に充てた。その結果がKSC STI EDGEである。大して欲しい商品でもなかったが、売り出されてすぐというところで飛びついた感じだ。マガジンは初期の鉄板プレスで熱保持も悪く、集弾性もどことなく気に入らなかった。何よりもその短いトリガーストロークは、ガバ系の遊びのあるトリガーを引き続けた人間にとっては、短すぎた。知らんうちにハンマーが落ち、発射されている。

STIを7ヶ月所持し、下取りに出して、タナカのグロック17レイルドを手に入れた。もちろん新品である。軽いトリガープル、シャープすぎるブローバック。それなりの命中率。しかし、私はスライドストップの溝の摩耗の方が遥かに気になった。シャープなブローバックで後退し、そのままスライドストップがかかると、「食い込む」という表現がそのまま使えるのである。

やはり何かが気にいらなかった。

以下次回

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