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国の廃棄物政策やごみ処理新技術の危うさを考えるブログ-津川敬

座間味村のコークス問題その後

2008年03月24日 | 廃棄物政策
einosukeレポートNo33
平成20年3月23日

 座間味村の今年のゴミ処理について、3月議会一般質問の私の質問に対して、村は今年のゴミ処理について、次のように答弁しています。

平成20年度、塵芥処理費について②
 平成20年度予算の塵芥処理費は、ガス化溶融炉でゴミを処理できる予算を計上し、去年から14ヶ月溜まったゴミを早期に片付ける。具体的には、島外持ち出しとガス化溶融炉で処理する二通りで行う。ガス化溶融炉は4月早々に操業を始める。
ゴミの島外持ち出しは、ガス化溶融炉予算から予算を転用し、持ち出し先自治体と事務的詰めの作業を行っている。

 以上の答弁から、4月中には、何らかの形としてゴミ処理が進む事と思われます。
5月になっても、ゴミ問題に動きがなければ、当然、村長からの説明があるものと考えられます。
 議会は、村長からの二通りのゴミ処理案の提示を受け、予算の承認をしたことになった。
引き続き塵芥処理費の説明をしていきます。

13、委託料
5、座間味焼却炉操業委託料   21,848,000円

 塵芥処理費は、この座間味焼却炉操業委託料を核に他の項目は比例して計上されています。ガス化溶融炉の操業を何日行い、年何回行うかによって、各項目を変わってきます。

座間味焼却炉操業委託料21,848,000円は、操業3回分です。
1回の操業は、23日間です。各操業期間前に2日間の準備期間を入れて、25日間*3回で計75日間の操業委託料です。
1回の操業委託料は、7,282,706円です。
 この23日操業で、276トンのゴミ処理ができます。必要なコークスの量は、120トンです。

 座間味村の14ヶ月のゴミ処理について、村長は二通りのゴミ処理方法で行うと明言しています。その予算は、溶融炉操業予算を転用して行うとも答えています。

島外持ち出しのゴミの量及び予算と日程について
 ゴミの量は250~300トン。資材運搬用船、バージ船で運搬をする。
予算は、溶融炉操業予算を転用する。(約2000万円強)

 今後のゴミ処理について、島外持ち出しによるゴミ処理は、ガス化溶融炉の運用が上手くいかず、14ヶ月分のゴミ処理を早期に処理するための一過性の処置であると説明している。残りのゴミは村の座間味焼却炉であるガス化溶融炉を操業して行うとしている。
このガス化溶融炉の操業日程について、4月操業を行い、その後の2回目の操業は、夏以降9月以後と答えている。
 この二通りのゴミ処理の方法で、500トン以上のゴミ処理がゴールデンウィークまでに行われているはずである。
 しかし、問題は座間味村のガス化溶融炉が上手く操業できるかという基本的な問題は残る。この問題については後で言及します。

ここで、塵芥処理費 
11、需用費 
6、座間味村焼却炉燃料費(コークス)6,875,000円について、一度戻ります。
 これまでの塵芥処理費の説明から、お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、今回のコークス価格、6,875,000円を平成20年度当初予算に計上する必要性がどこにもないことがわかってくる。
 その根拠は、ガス化溶融炉の第1回4月操業23日間に必要なコークスは新たに購入しなくても、すでに126トンの在庫がある。
 次回分(今年の夏意向9月以後の操業日程であるならば)も合わせての購入であれば、105トンでは足りない。少なくとも200トンはなくてはならない。
 さらに、現在、係争中の元業者との代金請求事件の裁判が再開されたことにより、今後の取扱が今のところわからなくなったコークス377トンがある。

 この裁判の口頭弁論再開は4月から5月に行われる。そして、裁判の判決は6月か7月中には遅くとも出るだろう。
 ガス化溶融炉の第二回目の操業が9月以降であるならば、その結果を待ってからでも遅くはない。財政が厳しい中、余分なコークス在庫を抱える事になる。377トンも、である。このコークス量は、ゴミ900トン以上処理できる量である。
 このようなことから、年度当初予算に計上する必然性がない。
あるとすれば、村の利益からではなく、業者との関係からであり、今回の裏取引コークスの既成事実化である。
 今回、コークス予算が計上されなければ、このクークス取引の請求書が業者から村に届き、違法性が確定し、経済的損失が確定することになる。それを議会は防いだことになる。
この結果が地域秩序を保つ事になるとの判断ということなのだろう。
 そして、議会はガス化溶融炉の操業の客観的確証もないまま、予算を認めた事でガス化溶融炉の4月操業に責任を負うことになる。
次回も引き続き、操業委託料についてUPしていきます。

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