循環型社会って何!

国の廃棄物政策やごみ処理新技術の危うさを考えるブログ-津川敬

安倍暴走と麻生暴言

2013年01月27日 | その他
◆外国人ホームレス
 アベノミックスとやらでハイパーインフレへの道が敷かれ、消費増税が既定事実といわんばかりに税制改正論議が始まっている。これらの動きに待ったをかけるべき民主党は三党合意とやらで自公の配下に組みこまれた。我々の味方は雲散霧消したのである。欧米では自民党の憲法改正素案が物議をかもし、アルジェリアでは日本のビジネスマンたちが政府軍とアルカイダによる内戦(事実上の戦争)のあおりで10人も殺された。お坊ちゃん育ちの安倍は「人命尊重をアルジェリア政府にお願いする」だけだった。この状況に党内改憲派は早速「自衛隊法を改正すべし」と勢いづく。
 去年(2012年)12月16日の総選挙で「自民・公明が大勝利」以来、サントワマミーじゃないが「目の前が暗くなった」ままである。ブログを書いてもグチだらけになるので、書く気も起こらない。「袋小路に追い込まれた」なんて生易しい状況ではなく、完全に捕虜収容所に投げ込まれた気分である。
 そして先日(1月22日)のNHKでかなりショックなニュース映像を見た。最近、アフリカ人のホームレスが増えているという。映像はその実態を紹介していた。彼らは日本のホームレスと同じで、駅の階段下、シャッターの前などでダウンジャケットのまま寝込んでいる。やがて目を覚まし、インタビューに答える。「日本は寒い。初めて牛どんを食ったが旨かった。だけどもう食えない。金がなくなった」。
 こうした現実を反映したのか1月22日の 東京新聞に以下のような記事が載った。
「日系ブラジル人向け新聞に福島原発の求人広告が出現した。『日当3万円、1日2時間』の好条件。廃炉収束作業の労働者供給基地になっている広野町のJヴィレッジでは、すでにホールボディーカウンター棟の行列に外国人らしい姿があらわれているという。廃炉作業や除染作業の労働者はすでに不足気味だ。作業従事者の被曝線量がふえるにしたがい、ますます足りなくなる。技術研修・実習などの名目で、外国人労働者が集められそうだ。『原発輸出』がその大義名分になりかねない。かつての『公害工場輸出』どころではない」。

◆セーフティネットが危ない
 外国人のホームレスはさほど目新しい話ではない。数年前、「オリンピックのボクシングで銀メダルを取ったアフリカ人が路上生活をしていた」というケースがあった、彼の国籍はケニア、歳は50歳前後で、彷徨していた場所は池袋だった。
 日本での難民認定は申請を出して6ヵ月は金銭を支給されず、仕事の斡旋もない。NHKが報じたアフリカ人はその後、池袋に事務所のある「難民支援センター」を訪れている。 朝から何も食べていないということで簡単な食事が提供された。後日、難民問題に関わっているNPO13団体が集まって意見交換を行ったが、一番のネックはいうまでもなく資金である。
 NHKのカメラは法務省難民認定室の役人にも向けられた。役人は「もっと総合的に検討しなければ~」などと口ごもる。
 欧米先進国では最低限の生活が保障され、働ける場所も用意されるという。だがいまの日本は生活保護費を含む社会保障費全体の切り下げにまっしぐらだ。最低限のセーフティネットすらはずそうとしている。そんなとき、国のある会議でひとりの男が信じがたい発言をした。
 
◆何が「政府の金」だ!
 「そらいうぞ もうすぐいうぞ、ほらいった!」TBSラジオのある番組に投稿したリスナーの川柳である。「ほらいった」人物は、ほかならぬ麻生太郎氏であった。  
彼はいま自民党副総理兼財務相なる要職にある。1月21日、彼は社会保障制度改革国民会議なる会合で余命わずかな高齢者など終末期の高額医療費に関連し、次のようにいい放った。「死にたいと思っても生きられる。政府の金で(高額医療を)やっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」。
 場は一瞬凍りついた。周りの空気が怪しくなったと見た麻生大臣はすぐさま釈明に移った。「以上は私個人の人生観を述べたもので、国民会議という公の場で発言したことは適当でない面もあった」。次いで「発言の該当部分を撤回し、国民会議の議事録から削除するよう」事務方に申し入れたという。
 麻生失言は当日の夕刻、大手各紙がネットを含め一斉にとりあげている。しかしまともな批判にはほど遠く、「今後野党が問題にする可能性もある」などと逃げている(毎日JP)。 野党といってもいまや屁のツッパリにもならぬ民主党風情に下駄を預けてどうするのか。毎日に限らずいまのマスコミ(全国紙)は巨大政権党に刃向かう気などまったくない。
 麻生は折からの生活保護基準引き下げに呼応して高額な終末医療費の分野に一石を投じたつもりだろうが、マンガ愛好家の目線らしく下品で薄汚い。だいいち高額化している終末医療費は高齢者医療の約1割程度という。
 だが麻生暴言の中で見過ごせないのは「政府の金で(高額医療を)やっている」というくだりだ。事実認識としても間違っている。そうした傲慢な姿勢で会議に臨んだ以上、「個人の人生観」で済まされる話ではない。
                                           次回は「日揮の犠牲と自己責任」

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