循環型社会って何!

国の廃棄物政策やごみ処理新技術の危うさを考えるブログ-津川敬

“福島”の危機はやはり人災

2011年03月21日 | 廃棄物政策
 福島原発の危機を招いた元凶はまず菅直人による「ヘリコプター視察」である。これで周囲に混乱と遅滞が起こり、電気系統の回復が1日遅れた。さらに今日(3月21日)菅が性懲りもなく現地視察をすると云い出したが、「天候不順で」中止したとのこと。
《首相、被災地視察を中止産経新聞3月21日(月)6時6分 「菅直人首相は、21日に予定していた東日本大震災の被災地視察を天候不良のため中止した。福島第1原発の事故対応で作業拠点となっている「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)や宮城県石巻市を視察する予定だった》。
 多分周囲があまりの評判悪さにそんな理由づけしたのだろう。子供の運動会じゃあるまいし。
 第二に東電がいったん決めた方針を二転三転させたことである。計画停電が中途半端な恐怖を煽り、通勤者に過度の負担を強いることになった。第三に東電の「財産保護への執着」である。これについて昨日、関西の活動家から以下のメールが入った。 3月19日付のウォールストリートジャーナル(日本版)の記事だという。

<strong>◆資産を守りたかった東電
【東京◆アメリカの支援を日本政府が断った
【3月18日 AFP】18日の読売新聞(Yomiuri Shimbun)によると、福島第1原子力発電所の事故をめぐり、米政府が原子炉冷却に関する技術的な支援を申し入れたのに対し、日本政府が断っていたことを民主党幹部が17日明らかにした。
 この幹部によると、東北地方太平洋沖地震の影響で福島第1原発が被害を受けことが判明した直後、米政府から支援の申し入れがあったという。ところが原子炉の廃炉を前提にしたものだったため、冷却機能の自力での復旧が可能と考えた日本政府と東京電力は、「米側の提案は時期尚早」として拒絶したという。
 政府・与党内では、この段階で菅直人(Naoto Kan)首相が米側の提案を採用していれば、原発の爆発、高濃度放射性物質の漏えいといった、現在の深刻な事態を回避できたとの指摘も出ているという。(c)AFP
自衛隊は16日になって派遣された。ただし、防衛省広報官によると、一部の自衛隊員と機材は約24キロ離れた地点で待機中だという。防衛省広報官は、「東電が支援を要請してくるまでは、自衛隊出動を見合わせざるを得ない」と語った。その自衛隊が逃げた! 

◆菅が指揮をとる限り
 原発事故に対する危機管理能力ゼロの菅首相。そのズサンな指揮命令系統がとんでもない騒ぎを引き起こした(日刊ゲンダイ 2011年3月17日 掲載)。
 14日の深夜。町全体が壊滅状態の福島県南相馬市の石神第一小学校の体育館には、津波から逃れてきた1000人もの住民が避難していた。燃料もなく体を寄せ合って眠っている中、突然、自衛隊がジープで乗りつけ、避難住民に向けて大声で叫んだ。
「私たちは上(北沢防衛相)の命令で退避するように命じられたので南相馬市から引き揚げます。これは私見ですが、福島原発は非常に危険な状況にきていると思います」
 そう言うやいなや、隊員たちはジープに乗って去って行ってしまった。館内は騒然となり、避難住民は出口に殺到。止めてあったマイカーに分乗し、大急ぎで福島市方面に逃げ出した。おかげで県道12号は大渋滞。ところがクルマは、規制の影響でガソリンが5~10リットルしか入っていないからたまらない。みんな最初の峠あたりで次々とエンストしてしまった。
 この一部始終を目撃したのが、救援物資の運搬のために、第一小学校のグラウンドに止めた車の中で仮眠していたボランティアグループ「Gライズ日本」の夏井辰徳代表だ。
「1000人が悲鳴を上げる大パニックでした。自衛隊が住民より先に逃げるなんて聞いたことがない。市役所の職員は『屋内避難の指示が来ているので体育館から動かないように』と言っているのに、自衛隊には『危険だから退避せよ』と命令が下りてくる。菅首相は危機管理の指示をまったくグリップしていない。原発がさらに危険な状態になったらと思うと恐ろしいです」
 未曽有の死者・不明者を出していながら、菅はのうのうと「1万7000人を救った」などと信じられない発言をする。この男が指揮を執る限り、間違いなく原発で多くの犠牲者が出る。


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