循環型社会って何!

国の廃棄物政策やごみ処理新技術の危うさを考えるブログ-津川敬

ごみ処理広域化の落とし子

2009年08月21日 | ガス化溶融炉
8月3日付の本ブログ「出雲エネセン・抜本修理へ」でメーカーの日立製作所が思い切った炉体修理をすると報じた。昨年5月の定期点検で心臓部のキルンに55か所のひび割れが見つかり、今年の5月にも7か所見つかったのである。 . . . 本文を読む

出雲エネセン・抜本修理へ

2009年08月03日 | ガス化溶融炉
 2003年の稼動開始から重大事故の連続で、メーカーの日立製作所ももはや手の施しようがなくなった。8月1日、現地から送られてきた地元紙の記事によると、プラントメーカー(日立製作所)がまったく新しい施設をつくることを決断したようだ。だが昨年9月にもメーカーは大改修を行なっていた。いまさらながら12年前の「ごみ処理広域化」計画の罪深さを痛感する。 . . . 本文を読む

「エコフロンティアかさま」でごみピットから硫化水素発生

2008年08月25日 | ガス化溶融炉
 話はやや旧聞に属しますが、本年(08年)7月1日、エコフロンティアかさま(公共関与型処分場)の一角に建設された溶融炉(JFEのシャフト炉)でごみピット排水貯留槽から硫化水素が発生しました。なおピットとはごみの受入れ場所のことで、ごみバンカーともいいます(写真はイメージです)。 . . . 本文を読む

長崎諫早で助燃コスト等が約束の3倍

2008年03月13日 | ガス化溶融炉
本年2月5日付の日経に「JFEの今期純利益13%減に下方修正・特損500億円計上」が報じられ、業界関係者と自治体を驚かせました。ダイオキシン特需を背景にガス化溶融炉が普及して6年、これまでプラントメーカーの損失が詳細に報道されることはあまりありませんでした。日経の記事もどこの施設でとは書いていませんでしたが、読売が2月末、具体的にその中身をズバリ報じました。 . . . 本文を読む

足並み乱れる広域組合

2008年03月11日 | ガス化溶融炉
このところ、プラントメーカーや自治体の動きがきわめて怪しくなっています。両者とも、どうやったら損を出さずに済むかの探り合いをやっているのです。  一方、いくつかの自治体ではメーカーへの長期包括運営委託をめぐって内部対立が起きており、事態の複雑さをうかがわせます。そんな新聞記事のひとつが目にとまりました。 . . . 本文を読む

どっこい生きてた!ミニ高炉

2008年03月05日 | ガス化溶融炉
 いまから10年前、奇妙な実験があるというので、現場へ出かけてみました。還元溶融技術研究所なるベンチャー企業が堺市にある大阪府立大学構内にモデル溶融炉をつくり、不燃・可燃を問わず廃棄物という名がつけば何でもそこにぶち込むという実験です。コークスを使った一種の溶鉱炉で、1トンからプラント施工が可能というものでした。ちょうどそこに研究所の代表と称する久米正一という人物がいたのでインタビューを試みました(写真)。以下は彼が披瀝した壮大な抱負です。 . . . 本文を読む

中防灰溶融施設で起きたこと

2007年12月06日 | ガス化溶融炉
 本年(07年)5月から続いた中防灰溶融施設スラグからの高濃度の鉛溶出とそれにつづく排ガスからの水銀発生。現場は延べ1年近くの操業停止と大規模改修を余儀なくされている。実質1年しか使っていない「目の玉が飛び出るほど高価な」触媒反応塔は水銀の再揮散をおそれ、すべて交換するという(写真は静まり返った中防灰溶融施設のプラットホーム)。    . . . 本文を読む

ドイツにおけるガス化溶融炉事故の概要

2007年10月12日 | ガス化溶融炉
◆最初のガス漏れ事故  この分野では〝先進国〟のドイツでここ数年、ガス化溶融炉がつぎつぎと重大事故を起こし、行政側もその情報を的確に掴んでいる。なぜそれができるのか、ということについてはあとで触れる。  まず一九九八年八月一二日、ドイツ南部のフュルト(バイエルン州)という小都市で試運転中のごみ処理施設がガス洩れ事故を起こした。 . . . 本文を読む

鳥栖三養基広域ごみ処理施設から住金が撤退意向-シャフト炉型ガス化溶融炉

2007年10月05日 | ガス化溶融炉
  10月1日、信じられないことが起きました。溶融炉の運転業務を請負った企業が「採算ペースに乗りそうもない」を理由に撤退する、といい出したのです。詳しくは 佐賀新聞(10/2)を見ていただきたいのですが、運転を委託したのは佐賀県の鳥栖三養基(とす・みやき)西部環境施設組合(鳥栖市、みやき町、上峰町)で、住友金属工業が手がけた「酸素吹き込み式直接溶融炉」が導入されています。 . . . 本文を読む