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【雑報】ヨーロッパは終わるかもしれぬ

2012-07-23 02:51:29 | 高森光季>その他

 ブルームバーグの記事2つ。

 IMFはギリシャへの今後の融資実行停止へ(9月に破綻へ)-シュピーゲル

 《国際通貨基金(IMF)はギリシャへの今後の融資実行を停止し、これにより同国が9月に支払い不能に陥る可能性が強まる、と独誌シュピーゲルが伝えた。匿名の欧州連合(EU)当局者を引用している。》


 スペイン6州が支援要請か、バレンシア州に続き-パイス紙

 《スペインのバレアレス諸島やカタルーニャ州など6州がバレンシア州に続いて、中央政府に支援を求める可能性がある、と同国紙パイスが伝えた。 》

 シュピーゲルは飛ばしでしょうかね(笑い)。
 終わる終わる詐欺みたいでもありますし、誰もがわかっていることを誰も言わないままごだごだし続けるつもりなのかもしれませんが、やっぱりかなりやばいでしょう。

 そもそもユーロというのは、
 ・各国は政治権力は持っているのに財政権力は持たないという土台無理な設計
 ・他国の危機(原因はどうであれ)を進んで助けるほど“同朋”意識は育っていない(将来もたぶん無理)
 という途方もない矛盾を抱えているわけです(詳しくは三橋貴明氏のブログ参照)。
 ドイツは怒っているようですけど、ユーロ安などでしこたま儲けたわけだから、あまり被害者面はできないと思います。

 しかし……
 ヨーロッパというのは、大航海時代以来の帝国主義・植民地支配(搾取)でしこたま富を抱え込んで、それをベースに繁栄してきたわけですけど(まあ、彼らのなした悪事は厖大なリストになるでしょう)、それももう終わりになるのではないでしょうか。
 先進的な産業というものも、徐々に沈下しているようですし、移民の大量流入による社会不安も高まっているようですし。
 まあ、欧米人は非常に狡猾ですから、「自分の都合のよいようにルールを変更」して(これまでどれほどやってきたかw)あれこれしようとするでしょうけれども、それでしのげるのかどうか……

 この400年ほど、ヨーロッパ文明は人類の進化にとって重要な役割を果たしてきたことは疑いの余地はないでしょう。悪しき面もたくさんあるにしても、良い遺産もたくさんあると思います。
 経済の衰退とともに、そういう「リーダー」的役割は終わるのか、それとも、にもかかわらず先進的な活躍は続くのか。別の文明圏から、新しい文明形態が生まれる可能性はあるのか。
 予言者ではないのでそんなことはわかりませんが、少なくとも、私たち日本人は、だんだんと「ヨーロッパに追いつけ」といった思いを持たなくなりつつあるような感じはします。
 (昔はフランス文学、ドイツ文学などは大きな書店なら一つの棚を持っていたのですけど、今は見る影もありませんね。)
 「別に欧米を真似しなくてもいいだろ。俺たちは俺たちなりに判断しようぜ」という意見は、2ちゃんねるなどにも多く見られるようになっています。
 そこから何かが生まれてくるのか。というか、この日本という独特の文明圏から、何か未来への手がかりを見いだせないか、考えてみたいような気もします。



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1 コメント

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日本人とは何か? (ソウルメイト)
2014-01-03 07:50:45
西欧文明の行き詰まりを自覚し、指摘したのは、ほかならぬ西欧人自身だったようですね。たとえば、分析心理学の創始者、ユングは、後年、東洋の神秘思想に深い関心を寄せていたようです。日本人にとって、西欧文明があくまで異質なものであることは、明治のいわゆる文明開花期にイギリスに留学した夏目漱石の例を引くまでもなく、現代においても、西欧に留学する人たちが体験することのようです。日本におけるユング心理学の先駆けとなった故河合隼雄先生もまた、そのような体験をもとに後年、「母性社会日本の病理」や「中空構造日本の深層」などという本を書いておられますが、かの国民的作家の司馬遼太郎さんの日本人論と併せて読むといろいろと気づかされるように思います。
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