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【「幽霊」とは何ぞや】②霊からのサインとしての疑似幽霊(上)「心霊写真」

2012-03-27 00:04:54 | 高森光季>スピリチュアリズム霊学

【心霊写真】
 心霊写真(あるいは動画)という現象も、たくさんあります。もちろん捏造も多いでしょうが、すべてがそうではないでしょう。
 心霊写真には、大きく分けて2つのタイプがあります。
 第一は、現実に何かがあって、それが写されるもの。
 第二は、現実には何もないのに、写真(ネガや記録媒体)に画像が写っているもの。

 第一は、現実に何かがあるので、撮影している人や同じ場にいた人が「何か」を見、それが写されるということです。これは「霊の出現」現象なので、後述します。「霊の出現(物質化)」はかなり難しいものなので、このタイプは比較的少数と思われます。(前項の「残留思念」が半物質化して写るということがあるかどうかはちょっとわかりません。可能性としてはあるでしょう。昔の心霊写真にあった「階段の途中にぼうっと突っ立っている幽霊」は、これの可能性があるように思います。)

参考写真:レイナム・ホールの「ブラウン・レディ」(The Brown Lady of Raynham Hall)
非常に有名な心霊写真です。1936年に英国ノーフォークの「レイナム・ホール」と呼ばれる建物で雑誌記者が撮影したもの。1726年に死去したドロシー・タウンゼントという女性の姿だという。地縛霊が物質化現象を起こして見せたのか、残留思念の物質化かは不明。



 もっぱら心霊写真として紹介されるのは、第二のケース、つまり記録媒体の方に超常的な仕方で像が形成される場合です。
 これは、何らかの霊的存在が、何らかの意図をもって、記録媒体を操作することによって起こります(この極端な例がインストゥルメンタル・トランスコミュニケーションです)。写された光景の中に何か実在があるわけではありません。
 どうやってそれを起こすのかはわかりません。ただ、福来友吉博士の有名な「念写」実験(金属管に密閉された乾板に文字や絵が写り込む現象)が示すように、(たぶん)霊媒の「心の力」によっても同じようなことは起こりますから、霊的存在にすればそれほど難儀なことではないのかもしれません。心霊写真は他の心霊現象と同様、霊媒体質の人に起きやすいので、おそらく撮影者や同行者のエクトプラズムが利用されると思われます。

 (最近見られる「心霊動画」の中に、「カメラを動かしている途中に一瞬幽霊が写り、あわててそれが写った角度に戻してみても消えている」というものがありますが、あれがどちらのケースになるのかは、よくわかりません。媒体に記録される瞬間に像が造られ、モニターはそれを一瞬遅れで見ているのなら、第二の可能性があるでしょうが、まずモニターに情報が入ってから媒体に記録されるのなら、第一の可能性もあります。もっとも光が電子情報に変換される瞬間に像が造られるなら、その場合でも第二かもしれません。撮影している人と別の人が同じ像を見ているのであれば、間違いなく第一ということになるのでしょうが、そうでない場合は第二の方が可能性が高いでしょう。)

 問題は、それを起こしている霊的存在の意図です。

 ①何かを伝えようとしている。
 お葬式で故人が写ったり、子供の集合写真に死去した友達が写ったりするのは、一種の挨拶、あるいは「自分は死んでない」ことを示そうとしているのでしょう。ホラー系のものでも、霊が「こういうことがあった」と告げたかっただけなら、特に問題はないでしょう。稀には、守護霊的な存在が、撮影者や写っている人に警告をしようとしている場合もあるようです。これも恐がらずに受け取ればいいだけのものでしょう。ただ、縁のある霊が何かを求めてサインを送っている場合、たとえば(あまりよくないことですが)先祖が追善儀礼にこだわっていて、それを要求している場合などは、その要求に応えないとさらに強い要求行動がある場合もあって、「祟り」に近いものとして受け取らざるを得ないこともあります。(「お稲荷様に願掛けをして成就したのにきちんとお礼をしなかったら、お狐様が写った」というのは、要求ないし警告であって、それ自体は祟りではないわけです。けれども無視していると報復という重大なことになりかねないということです。)

 ②いたずらをして面白がっている。
 どうもそういう「いたずら霊」がいるようです。心霊写真に「流行」のようなものがあるのも、このことを示しているように思われます。一時は、手が多い(誰の手でもない手が写っている)というのが流行りました。その後は、被写体の体の一部が消えている(写っていない)というのが多数報告されました。最近は「オーブ」という丸い玉が写ることが増えています。どうも誰かが先駆けをやって、そのうち我も我もになった気配があります。

参考写真:足が消えてしまっている写真
最近ネットによく出回っている写真です。真偽のほどは不明、あくまで参考例。こういうものはいたずら霊によるものの可能性もあります。



 あまり言及したくないことですが、浮遊霊・邪霊とは言わずとも、地上に近いところをうろうろして、隙あらば地上に介入しようとしている霊たちもいるようです。「物理的心霊現象は地上に近い霊の方が得意である」(高級霊は物質から離れているため物質を扱いにくい)という命題がありますが、つまりは地上近くをうろうろしている(あまり感心できない)方々は、ちょっとしたいたずら心でこういうことを起こすことがあるということでしょう。
 中にはかなり恐怖心を呼び起こすようなものもありますが、いたずらであれば、問題はないはずです。ただ、純然たるいたずらかそうでないのかは、なかなかわからないので困りものです。

 ③攻撃的あるいは邪悪な意図がある。
 明らかに邪悪な意図を持った霊が、その行為の一環として心霊写真を作るということも、ごく稀にはあるようです。しかし、どういうわけで、何のためにそういうことになるのかはよくわかりません。恐がらせて心を不安定にさせ、付け入ろうとしているのか、単純に宣戦布告の一環なのか。
 見るからに恐ろしい写真が撮られ、それに続いて不調なことが起こるのなら、疑ってみる必要があるでしょう。信頼できる霊能者・宗教者に相談するか、自らの霊的状態を高めて防ぐか、手立てを考えなければならないでしょう。
 前項の「いたずら」となかなか区別できないので悩ましいところですが、撮影者や同行者が霊媒体質の場合――エーテル質を過剰に持っている場合――、心霊写真は比較的頻繁に起こり、そういうケースでは「いたずら」も多くなるわけで、あまり心配する必要はないでしょう。普段はそういうことがないのに起こった場合には、①か③か慎重に検討する必要があるでしょう。


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