スピリチュアリズム・ブログ

東京スピリチュアリズム・ラボラトリー会員によるブログ

寺田鎮子・鷲尾徹太著『諏訪明神』をお薦めします

2011-08-31 00:43:01 | 高森光季>その他
 なかなかブログで取り上げる機会がありませんでしたが、小生の知り合いが書きました本をご紹介させていただきます。 寺田鎮子・鷲尾徹太著『諏訪明神――カミ信仰の原像』、岩田書院、2010年3月、2400円+税 この本は、長野県茅野市・諏訪市に鎮守する「諏訪大社」の信仰を歴史的にたどり、その基底にある「カミ信仰」を明らかにした本です。 諏訪大社というのは、あの「御柱祭り」(6年に一度、山から大木を伐り出 . . . 本文を読む

血の呪い

2011-08-29 00:08:30 | 高森光季>その他
 なんという恐ろしいタイトルでしょう!(笑い) まあ、けっこう重い話なのですけど。 人間は霊魂である。それが肉体という乗り物に宿る。 こういう言い方をすると大方の人は「どん引き」すると思いますけど、要するに我々はそれぞれの肉体に「憑霊」しているわけです(笑い、いや、笑えない?)。あまりに完全に憑依してしまって、自分が霊魂であることを忘れ、この肉体こそ自分ではないかと錯覚してしまうほどに。 マイケル . . . 本文を読む

私たちは地球すら知らない

2011-08-28 01:06:41 | 高森光季>その他
 しばしば話題にしている「In Deep」さんの記事です。 「[地球の内なる太陽] Vol.2 - 地球からのニュートリノと地球内部からの膨大な熱の源は何か」 一部を引用します。 《地球の内部からは常に約44兆ワットものも莫大な熱が宇宙に向けて放射されている。この熱はいったいどこから来るものなのだろうか? この驚異的な数値を明らかにしたのは日本の地質学者たちだが、しかし、彼らはどうやってこんな途方 . . . 本文を読む

【2ちゃんねるのスピリチュアリズム】その18

2011-08-27 01:32:03 | 高森選>2ちゃんねるのスピリチュアリズム
 お堅い話ばかりで、久々に(笑い)。 ペットにまつわる不思議な話というのはほんとに「掃いて捨てるほど」たくさんあります。 そのうちからとりあえずいくつか。////////////////////////////////897 1/2 :2007/04/28(土) 13:38:55 ID:0LjscOV2  この間風邪をこじらせ、会社を早退した  一晩寝たら治ると思ってたが、次の日目が覚めたら体が動 . . . 本文を読む

業(カルマ)について

2011-08-26 00:10:59 | 高森光季>仏教論・その他
 この問題は以前に書きましたし(「カルマについての試論」上・下)、その時あまりすっきり書けず、その後もそこから何か整理できたわけでもありませんので、ポイントを羅列するだけですませます。 近代仏教は、霊魂や他界の存在を捨象しようとするので、仏教の根本前提だと思われる輪廻についても、回避しようとする傾向になります。 それと、もう一つ、仏教が輪廻を「腫れ物」視するのは、「業思想が差別を助長した」という認 . . . 本文を読む

中有のこと

2011-08-25 00:38:42 | 高森光季>仏教論・その他
 仏教では生まれ変わるまでの「中間状態」があるとします。一般には「49日」です。 これも起源や論拠がよくわからないものです。インドでは「7」が聖数で、7日ごとに儀礼をしていて、それが7回済んだところで、「まあこのくらいで」と思ったのかもしれません(笑い)。 マイヤーズ通信でも、死後、幻想界へ行く途中に「冥府」という移行プロセスがあるとしています。ただし、前世記憶研究ではあまりはっきりと言われている . . . 本文を読む

息抜き

2011-08-24 15:29:54 | 高森光季>その他
 コメ欄でイルカのことを書いたので、ついでに。 もう20数年前のことですが、○○を連れて池袋の水族館に行きました。 大きな水槽があって、そこにたくさんの魚とともに、イルカが泳いでいました。 その速さ、自由さに、唖然としました。ぼやーっと泳いでいる他の「魚」とは全然違う。 泳ぐことを楽しんでいる、狭い水槽だけど、泳ぎ回って遊んでいる。 「こりゃすごいな」と、感動と一抹の羨望を感じながら、じーっと見て . . . 本文を読む

六道説批判

2011-08-23 00:15:37 | 高森光季>仏教論・その他
 私の見解では、ブッダの探究はウパニシャッド以来のテーゼを引き継いで、それに答えを出したものだというものです。それは 《人間は何度も生まれ変わる。それを脱け出る(卒業する)には、叡智が必要である。》 というものでした。(別にこの見解は特殊なものではないでしょう。) そしてこの前半の「基本前提」は、仏教のその後の発展においても継承されたと考えています。主題後半の「叡智」の探究も、あくまでこの前提に立 . . . 本文を読む

仏教に対する切実な憤激

2011-08-22 00:21:17 | 高森光季>仏教論・その他
 私がこれまで仏教に対して経験してきた辟易する点は、曖昧さです。 「仏教ってAでしょ?」「さとりってBということ?」「仏様ってCなんじゃないですか?」という問いに、だいたい「そうではない」と答えられることが多い。「じゃあ、どういうことですか」と尋ねると、教典を引用するか、ジャーゴンだらけの難解な説明をされるか、あるいはAとも言えるけど、非Aとも言える、とか。 で、一番腹が立った(失礼)なのは、「死 . . . 本文を読む

宗教批判

2011-08-21 01:07:01 | 高森光季>スピリチュアリズム霊学
 仏教についていくつか批判(言い掛かり?w)のようなものを書いてきました。こちらの勉強が不十分なこともあって、そろそろやめておこうと思いましたが、どうも私の内で、あるいはどこか上で、収まりきらないものがあるようで、もう少しだけ続けるかもしれません。 これまで、イエス論とかブッダ論(論にはなっていないか)の素描をして、キリスト教や仏教に対してある種批判めいたことを書いてきましたが、それは単に私が喧嘩 . . . 本文を読む

イデアについて

2011-08-20 00:18:49 | 高森光季>スピリチュアリズム霊学
 前回、いきなりイデア云々と書いたので、何言ってんだこいつ?と思われたかもしれません。 しかしですね、スピリチュアリズム霊学を探究していくと、どうも「イデア」論が正しいのかもしれないと思えるわけです。 イデア論というのは、言うまでもないでしょうが、プラトンが体系化したものです。後にプロティノスがそれをさらに精緻にし「新プラトン主義」と呼ばれる学派を作り、大きな影響力を持ちました。 イデア論は、イデ . . . 本文を読む

イデアとしての厭世主義

2011-08-19 00:43:38 | 高森光季>仏教論・その他
 仏教を超鳥瞰的に眺めると、やはりそこに浮かび上がってくるのは、「厭離」の強い色彩です。 これは当然のことで、仏教の開祖ブッダの初期設定が「生は苦である」だったわけです。もっともブッダの出発点はもう少し複雑で、「苦の連続である輪廻から脱け出るためにはどうしたらよいか」というもので(生を忌避して自殺しても生まれ変わってしまうから解決にならない)、これは前にも書きましたように、先行するウパニシャッドの . . . 本文を読む

無我・有我――今来さまへの返信として③

2011-08-18 00:21:23 | 高森光季>仏教論・その他
 やっぱり「無我」というのは語弊がありますね。私のような凡夫にはわからないということもありますが、仏教の人たちも結構変な解釈をしているのではないかと思える時があります。たとえば、「無我だから私はない、だから死後の霊魂などというものもあるわけがない」とか。 そして特に、これは、現代唯物論の説、「私は脳内の電気信号の束に過ぎない」「私は様々な構造の結節点に過ぎない」という説に、ひどく似通う印象を与えて . . . 本文を読む

人をさとらせることはできるか――今来さまへの返信として②

2011-08-17 00:56:43 | 高森光季>仏教論・その他
 《ちなみにゲルク派ではまず自身が仏とならなければ他者を救済することはできないらしいです。菩提心という視点からみると自らがまず仏陀となり、そのあとで生きとし生けるものすべてを悟りの境地へ導くのが「王者の菩提心」、あらゆる生き物とともに悟りの境地へ渡ろうとするのが「船頭の菩提心」、全ての他者をまずは悟りの境地に赴かせ、最後に自分が悟りに向かうのが「牧夫の菩提心」というらしいのですが、ゲルク派は本当に . . . 本文を読む

実在・空・仮設――今来さまへの返信として①

2011-08-16 00:45:50 | 高森光季>仏教論・その他
 今来さまからご批判・ご教示をいただいた点、およびそこから派生することについて、書いてみたいと思います。 まず、「空を即座に何か哲学的な難しいものと考えて」いる、「西洋哲学」的に捉えている、というご批判は、まったくおっしゃる通りです。「空」「無」を「非存在」と捉えてしまっていました。 しかし、弁解ではないのですが、これはまがりなりにも西洋の合理主義的思考に染まった多くの現代人にとっては、ごく自然な . . . 本文を読む