Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

最悪なシナリオに・・・

2009-07-18 20:52:53 | ひとから学ぶ
 南信州新聞の紙上は、最近リニアの記事が満載である。ホームページにおいても「リニア」を特集した項目がしっかりと掲示されている。当然のことといえば当然のことなのであるが、最近紙上に連載されている記事には閉口したくなるものが目立つ。きっとわたしのような意見はこの地域で大批判を受けるのだろうが、もはやこのレベルに至ってくると、結論からいくとこの地にリニアは来るべきではないということになる。

 何度も触れてきたがもう一度ここで明確にしておく。当初わたしの意見は直線ルートと言われるCルートが当然だろうと考えていた。「中央新幹線建設報道にみる」では当然とはいえ、それが平和をもたらすわけではないということも触れている。そのコメントにイイガロさんは「始めの内は注目されるかもしれないが、いずれ人が出て行くだけの駅になるのではないかと心配しています。それに、信南バス地元企業が大資本に負けてしまうんじゃないのかなぁ」と言った。高速バスで命拾いしているこの地域のバス会社はリニアによって消えてなくなることは確実である。これこそ「飯田」と口にするとまた妻に叱責をくらうことになるが、ようはこの地域は地域らしさを大事にしているようで実はそうではないということになる。先日の飯田のマチのこともそうであるが、現実的にどうあるべきかということをよく考えてほしいものである。そう考えていくうちにわたしの中では、そうはいっても長野県という地域の中で考えればBルートが最善であると改めて考えるようになった。そもそも最果ての地に駅ができても利用者にとってどうなのかということになる。巷では分県という話も出ているようであるが、そこまでしてリニアに何を求めているというのだろう。だいたい自然破壊を口にする人たちには、リニアそのものをノーと言ってもらいたいものだ。にも関わらず小さな天秤に載せて自然がどうのと言っている人たちには呆れてしまうばかりである。したがって最善のルートはBであるが、そこまでして地域がやりあうのなら、「迂回をしたらいい」で述べたように、長野県を避けてルートを設定するべきだ。今は本気にそう思っている。

 さて、最近の南信州に連載した原田秀樹さんという方、何者だと思って検索してみたら松川町中央公民館で『リニアCルートは こうなる』という講義をしている。それ以上のことは知らないが、いずれにしても新聞に掲載されている記事の内容については、わたしからしてみると個人的な少し詳しい人の毒舌に過ぎず、こういう記事を掲載する新聞のレベルが知れる。真面目にそう思うのならからかいの文は辞めることである。とくに気になったのはその3(7/9付け)にある「中央アルプスのどてっぱらに穴を開けたのはどこですか」というものである。おそらく権兵衛トンネルのことを指摘しているのだろうが、この方はBルート主張者の口にする南アルプスへトンネルを開けることによる自然破壊の指摘に対して揶揄したものである。伊那と木曽を結んだ権兵衛街道の歴史を踏まえてのことと思いたいが、この地域にとってはもともと流通の要的な位置を有していた道である。そこに念願が叶ってトンネルが開けたものであって、よそ様が勝手にリニアを作るために南アルプスにトンネルを開けると言っているものとは比較の対象にならない。そんな事例をもって揶揄しているようではとても正論とはいえないわけで、それを削除もせずに掲載した新聞社の意図は、どうみても喧嘩を売っているとしか思えないわけである。表面上はBルート支持で影を潜めている市長なども思うところがいろいろあるのだろうが、いずれこうした手口の悪いことをしていると、Cルートに決定しても協力を得られなくなることを承知しておくべきである。
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