Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

電車賃の不思議

2008-01-09 12:18:35 | つぶやき
 ふだんは定期券で乗っているから気にもならなかったのだが、長い区間を乗っていると途中下車することもある。仕事以外の用事に利用したりすることもあるが、途中まで乗車券を購入して、再びその先まで乗車券を買うなどということをすれば気がつくのだろうが、定期券では当たり前のように降りて、当たり前のように乗るから、区間の乗車賃がいくらかなどということは意識しない。だからふだん利用している区間が直通でいくら、という意識はあるが、途中下車する駅までいくらで、その先がいくらということになるとさっぱりなのである。

 そこへゆくと同僚は飲み会の際にだけ利用しているから、途中下車するわけでもないのに、わたしより長い区間を乗っているからそんなところに気が廻る。自分で利用して気がついたものか、それともどこで聞いてきたものなのか解らないが、乗車券を分割して購入した方が安いという。普通なら分割するより一括の方が安いという印象なのだが、その話しを聞いてからふだん利用している区間を分割して乗車賃を調べてみた。すると確かに安い区間がある。「たまたま」と思いきやそうではないことに気がついて、少しびっくりといったところである。



 そこで自分が利用している区間より長いスパンを対象に飯田線の駅間の乗車賃を調べてみた。表はそれをまとめたものである。飯田―伊那市駅間と平岡―伊那市駅間の2スパンについて調べてみたのだが、結局は平岡―飯田駅と飯田―伊那市駅の最も安い分割方法を足したものが、平岡―伊那市駅間の最も安い組み合わせとなる。飯田―伊那市駅間の直通料金は950円。当初は2分割で最安値を算出していたが、そのうちに乗車賃400円あたりまでにまやかしの種があるとみて、3分割して計算をしてみたら飯田―七久保―駒ヶ根―伊那市駅と分割するとトータル860円となり、一括より90円安いことが解った。

 同様に平岡―伊那市駅間を調べてみると、平岡―伊那市駅間一括1620円に対して、平岡―千代―飯田―七久保―駒ヶ根―伊那市駅と5分割した1490円は130円安くなる。一覧からも解るように、230円から400円区間の乗車賃が安く設定されているために起こる現象なのだろう。飯田線だけのことかと思って他の路線で調べてみると、やはり同じ現象が起きる。

 さて、ためしてみたわけではないが、電車内で乗り越ししたいと申し出て、こんな5分割ができるかどうかは解らない。ただ、乗り越しの場合、一括清算ではなく分割清算となるから、可能だとは思うのだが、2回も3回もそんなことを申し出るのはおかしな話しである。けして不正ではないから、乗務員よりも申し出る側が有利とは思うが、そこまでする人はいないだろう。分割するほどに安くなるわけだから、長距離を乗車するとかなりの差額が出るはずである。めったに乗らない人にはお勧めの方法である。
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