Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

水洗トイレ

2008-01-25 18:20:15 | ひとから学ぶ
 「トイレの小レバーこれって必要なの?」、数日前のYAHOOニュースにあったタイトルである。トイレに関しては何度も記述しているように興味があるからすぐにこういう見出しをクリックしてしまう。その内容によると、「「大」であれ「小」であれ、流すときはいつも「大」…という人多いのでは?」というもので、ようは水洗トイレについている「大」と「小」が表示されているレバーの小をした際の利用方法についての問いなのである。そもそも「小」を利用している人はいるのか、そしてその「小」というものが必要なのかどうなのか、というのである。「大」と「小」を別々にしてあればともかく、そうでないとしたら必ずそうした迷いの世界に陥るはずである。男性の場合は大小別々の空間に分かれているケースが多いからあまり意識もしないかもしれないが、女性の場合は代書うが分かれているわけではない。同じ便器で「大」も「小」もするのが普通だろう。わたしなどは自宅のトイレも大小別々になっているとともに、そんなレバー式ではないから、ふだんの暮らしでそんな迷いをすることはまずない。外食するとき、あるいは飲み会の際にトイレに行くと、そんなトイレが当たり前のように現れるが、とりあえず「小」をすれば「小」レバーへ行動するが、わたしが迷うのは「小」へ行動しても水が出ているかどうかわからないほどの時である。そういう時に限って、「壊れているのかな」と、「大」へ動かしてしまうのがつねである。果たして壊れているのかどうかは定かではない。「小」の場合、必ずしも水を流さないからといって、とりあえず支障があるわけではない。会社にある小便器だって、手動でも自動でもなく、定期的に水が流れるタイプだから、「水を流す」という行為に入らなくてもよい。公衆トイレで観察していても、手動の場合必ずしも水を流さない人はけっこういる。

 ということで男性の場合、ほとんど意識しない世界の話だとわかる。記事にもあるように、「大」レバーで水が一気に流れれば「爽快感」が生まれることは確かだろう。そういう意味では、調べてみるとけっこう「小」ではなく「大」へ行動している人がいるのかもしれない。記事を読む限り、この記事は男性が記述している。そして「僕は1日何リットル無駄遣いしていたのか」というように、男性ではあるものの、常に「大」を利用していた人もいる。もしや「小」などという文字は形だけで、ほとんどの人は「大」が利用後の操作ボタンだと認識しているのだろうか。そもそも「大」と「小」の違いというか使い分けのようなものが表示されているわけではない。水洗化の途上で現れてきた「大」と「小」の世界、その歴史までトイレの中で考える人はいないだろう。もともと水洗化時代に生まれ育った人たちには、よけいにこの「大」と「小」の意図するものが不思議に映るかもしれない。

 ところで記事の主旨は、この「小」というレバーが必要かどうかというところにある。あまり利用しないからよく理解していないが、「小」レバーは押し続ければいつまでも水が出るという。なるほど「大」の動きと違って押し続けないと水が出ないわけだ。だから「壊れている」などと思ってしまうのかもしれない。それはともかくとして、記事によればいつまでそのレバーを引いていればよいかが解らないと言う。女性の場合「小」でも紙を利用するから、紙が流れれば「それまで」と思うのだが、そこが「大」と違って、いくら出していてもザーッと流れきってしまわず、だらだらと水が出るだけだから完結感がないということだろう。確かに言われてみればそうなのだが、いずれにしても生活上のさまざまな部分が自動化してしまって、目で見て判断する、そしてそれを自らの体に「停止」という信号を与える、などということができなくなった人間がそこにいることは確かである。

 記事では最後にこう記している。「意外と水を使うトイレ。大・小を使い分けている人とそうでない人では1日6回「小」をするとして、年間でおよそ1,160円の違いが出るとか。そう聞くと使い分けたほうがいいのかも。」と。これ以上はもう何も言わない。
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