過去に朝日新聞デジタルで配信された記事を取り上げて、お話しいたします。
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『同行(DOAN)』/平成31年3月5日発行
東日本大震災から8年
朝日新聞デジタル 平成28年12月13日13:34配信
「福島さん」といじめられ -原発避難生徒におごり要求-
東京都千代田区の区立中学校で、原発事故のため福島県から自主避難している生徒が、
同学年の3人に「おごってよ」などと言われ、お菓子など計約1万円分をおごっていたことが分かった。
本人と母親が学校に申告し、判明したという。校長は「学校でいじめがあったのは残念。
再発防止に努める」としている。
生徒が朝日新聞の取材に語った内容によると、
昨年夏ごろから一部の生徒に「避難者」と呼ばれるようになり、
「福島から来たからお金ないんだろ」「貧乏だからおごれないの?」「避難者とばらすよ」などと言われ、
今年になってコンビニでドーナツやジュースなどをおごらされるようになったという。
出たごみは「あげるよ」などとかばんに詰め込まれた。教科書やノートがなくなり、
教室の隅でページの一部がない状態で見つかったこともあったという。
生徒は「小学校のときから『菌』『福島さん』といじめられてきたので知られたくなかった。
お金で口止めできるのならそれでいいと思った」と話した。
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東日本大震災では、家が潰れる、津波で流される、いろいろな災害が起こりました。
その後も、このような人的な災害が起こりました。
もしかしたら、まだこのようなことが起こっているのかもしれません。
もうすぐ3月11日を迎えます。われわれ教員はこの日に子ども達へ大人として何を伝えるのか、
おうちのかたは、この日に子どもへ何を伝えるのか、少し考えていただけるといいかなと思います。
8年前の津波の様子だけでなく、その後もずっと苦しんでいる人たちがいるということを
伝えなければ、この東日本大震災が風化してしまう。そうなると何の学習にもならなくなってしまう。
それはあまりにも寂しい。またどこかで、おうちで子どもに少しお話しをしていただけるといいかなと思います。
入力担当 冨永