こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

『ビューティフルマインド』を見た。

2005年12月21日 | Weblog
ビューティフル・マインド

ドリームワークス

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 中学時代からの友人と久しぶりに酒を酌み交わした。仕事のこと,子どものこととなど月並みな話に終始したが,やはり,気の置けない友人との語らいは楽しい。中学で数学を教える彼から,「校長へのエンパワーメントが最近の流れ。学校の実力も校長の力量に左右される。このため,ひとたび,ミスキャストがあれば専断的な学校運営に陥ることもある。世間から尊敬を集める高潔な選ばれたる人のみが校長にはふさわしい。自分としては,何よりも,尊敬に値する人格的に優れた教師になりたい。その延長線上に学校経営の最高責任者への道がある。」という話を聞いた。理想にほど遠い現状を憂いての発言だが,子どもを持つ親のひとりとして,彼のような志をもった人たちこそが学校経営の担い手になってほしいなと思った。

 まだ早い時間帯だったので,数学者,ウイリアム・ナッシュの半生を描いた『ビューティフル・マインド』を借りてみた。酒のお相手が数学教師だからというわけではないが,以前から見たいと思っていたこの作品に手が伸びた。

 ウイリアム・ナッシュは,ノーベル賞を受賞した天才数学者で,彼の名を冠したナッシュ関数は経済の様々な分野に応用されている。だが,彼は,冷戦下における,ソ連の暗号解読の密命を帯びて活動しているという幻覚を持つ,総合失調症の人であった。
 彼に寄り添い,支え続けた,妻アリシアの献身が,痛ましくの美しい。彼女の献身に応えながら,幻覚と闘うナッシュも,やがて,母校プリンストンの教壇に再登壇し,ノーベル賞の栄光を手に入れる。

「I have always believed in numbers. In the equations and logics that lead to reason. I was wrong. It is only in the mysterious equations of love that any logic or reason can be found. Perpaps it is good to have a beatiful mind.But a better gift is discover a beatiful heart. You are the reason I am.」 授賞式でのこの言葉に心打たれる。「今日のぼくがあるのは君のおかげだ。 」と・・・。

 アリシアとの出会いの場である数学の講義室。夏の暑い盛り。暑いが工事の音がうるさいと窓を閉めさせるナッシュ。
そんな場面で,工事の人と交渉し工事箇所をこの授業時間だけ工事場所を変更してもらうことで,涼しさと静寂を手に入れたアリシアの機転。このシーンと,はじめてのデートの夜。夜空の星を見ながら,アリシアの示すものを星文字で描くシーンに魅せられた。良い気分で眠りにつけた。 blog Ranking へ


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