こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

ディテールにこだわる

2006年01月28日 | Weblog
元素の小事典

岩波書店

このアイテムの詳細を見る


 blog Ranking へ

 小学校3年生の息子が何故か元素記号を覚え始めた。例のスイヘイリーベーボクノフネである。母親にネットで元素周期表や語呂あわせの暗記法をダウンロードしてもらい,国語辞典で炭素がどうの水素がどうのと内容を一つひとつ確認しせっせと覚えている。

 いちいち調べていたら大変だろうと思い,適当な本を探していたら,岩波のジュニア新書があった。こっちも頭にバカのつく親だから,早速,購入してプレゼントしたら,息子は大喜びだった。
 だけど,その翌日のこと,前日の喜びはウソのように,息子からクレームをつけられた。書いてあることがむずかしすぎるというのである。読んでみると確かにむずかしい。チョイスを誤ったなと思ったが後の祭りである。自分に説明してやれる時間と能力があればと悔やまれるがどうしようもない。

 その昔,円周率を下30桁くらいまで覚えて自慢していた奴がいた。意味のないものを覚えて自慢している何とバカな奴だろうと思うが,実は,そいつは僕だった。今回,息子が元素記号を覚えはじめたのも,友達が知らないことを言って自慢したいということらしい。DNAって確実に継承されるんだと思わず苦笑いした。

 ちなみに,息子は,世界の国と首都がほぼパーフェクトに言える。般若心経が暗誦できる。だが,成績もぱっとしない。多分,こんな役に立ちもしないことを覚えることに夢中になっているせいだ。こんな役に立ちそうもないものを覚えてどうするんだと言いたくなる。が,そこは言葉をぐっと飲み込む。ディテールへのこだわり,意味がなくてもいいじゃないか。何かに夢中になることは決して悪いことではない。そんなものに意味を求める方がよっぽどどうかしている。と批判の矛先を自分に向け直す。 blog Ranking へ


最新の画像もっと見る