「方便(力)」

2021年03月26日 06時13分11秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽「方便(力)」が、高度な教育の<技術>を超えた、巧みな人間教育の<芸術>である。
人々に応じた利益を与える。
方便(ほうべん)は、真実に入る門となる教えであり、<通り過ぎる門>なのである。
例えば、教師が子どもたちに「必ず明日までに宿題をやってくること!忘れたら居残りだよ」と指導する。
子どもは「居残りはごめんだ」と考え、宿題をする。
宿題に取り組んだことで授業内容の復習ができ、次の授業もよくわかるということは<方便>による利益であり、その繰り返しでより高度な学習内容にスムーズに進んでいくことができる。
子どもたちを学習に向けさせること一つをとっても、さなざまな手立て(方便)が存在するのである。
生徒を向上させていくことによりも、教師自身が生徒自身に近づいていくことに重点があるように思える。
たとえば、いじめ問題。
教師たちは、検事のように事実を明かして、事件を裁定することが最終目的ではない。
目的は子ども全員の幸福。
いじめの出来事を通して、子どもたちが人間として成長すること。
そのために大切なのは、教師自身が、誰よりも成長することだ。
いじめという重い現実を前にして、どうすれば問題が解決するか。
いじめる側も、いじめられる側も、問題を通してどのように成長できるのか、との視点をもつことだ。
まずは、懇談をすることだ。
生徒たちだけではなく、それぞれの保護者にも粘り強く対応しんがら、「共にかけがいのない友人である」ことを互いに心から思えるように声をあけ、働きかえる。

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