「5つの死角」を問い直す (新潮選書) 単行本(ソフトカバー) – 2024/4/25
千々和 泰明 (著)
「極東1905年体制」から考える、新しい安全保障論。
「米国の戦争に巻き込まれたくない」「軍事協力は最低限に留めたい」――こんな「日本だけの都合と願望」はもはや通用しない。同盟の抑止力を高め、平和を維持するには「日本的視点」を克服した「第三者的視点」を取り入れる必要がある。基地使用、事態対処から拡大抑止まで、意外な盲点から安全保障の課題を突く警鐘の書。
「米国の戦争に巻き込まれたくない」「軍事協力は最低限に留めたい」――こんな「日本だけの都合と願望」はもはや通用しない。同盟の抑止力を高め、平和を維持するには「日本的視点」を克服した「第三者的視点」を取り入れる必要がある。基地使用、事態対処から拡大抑止まで、意外な盲点から安全保障の課題を突く警鐘の書。
千々和 泰明
防衛省防衛研究所主任研究官
大阪大学大学院国際公共政策研究科博士課程修了。博士(国際公共政策)。
内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)付主査などを経て現職。専攻は防衛政策史、戦争終結論。
著書『安全保障と防衛力の戦後史 1971~2010』(千倉書房)で日本防衛学会猪木正道賞正賞、『戦争はいかに終結したか』(中公新書)で石橋湛山賞受賞。『戦後日本の安全保障』(中公新書)が日経・読売・産経・毎日新聞などで紹介。「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日)、「ニュースウォッチ9」(NHK)などメディア出演。早稲田大学エクステンションセンター講師。国際安全保障学会理事。
2024年4月27日に日本でレビュー済み
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日米同盟がいかに盤石であっても日本の希望通りにはいかないのは自明の理ですが、それを改めて思い知らされました。日本のその気にならなければ、アメリカも日本との同盟関係より中国やロシアのような国との外交関係を優先せざるを得ません。その時に日本がどのくらい配慮してもらえるかなど考えるだけムダでしょう。
日米同盟以上に日本が自力でどこまでやできるのかが重要です。
とりわけ考えさせられたのは、有事の際の自衛隊の指揮権の問題で、日米共同で対処する以上は自衛隊の指揮権を米軍に委ねる必要があるという国家主権の問題が生じます。
とりわけ考えさせられたのは、有事の際の自衛隊の指揮権の問題で、日米共同で対処する以上は自衛隊の指揮権を米軍に委ねる必要があるという国家主権の問題が生じます。
確かに有事の際に指揮権にバラバラではやりにくいのでしょうが、そこまで米国に頼み委ねなければならないのでしょうか?
韓国やNATOのような例もありますが、少なくとも現時点では自衛隊を米軍の指揮下に委ねる事には賛成しかねます。
それにしても、欧米列強を向こうに回し朝鮮半島と台湾を確保し安定させた1905年体制の頃の日本の独自性は素晴らしいの一言ではないでしょうか?
それにしても、欧米列強を向こうに回し朝鮮半島と台湾を確保し安定させた1905年体制の頃の日本の独自性は素晴らしいの一言ではないでしょうか?
今後、現実に可能性がある日本周辺での有事。
その際に、日米同盟はどのように機能するのか。
日本と台湾、朝鮮半島。
戦前は日本の支配下にあった地域である。
これからどうすべきか?
日本が有事に直面した時、どんな出口戦略があるのか。
米国の戦争には巻き込まれたくないのは、当然の日本国民の願いであるのだが・・・・
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