Freedom of Speech and Press

2006年12月18日 | 政治学
アメリカの「Freedom of Speech and Press」は皆様ご存知、アメリカ人が誇りにしている「自由」の一つで、学校のアメリカ政府やアメリカ史の授業では特に重点が置かれていると思います。「アメリカ政府」は自分の専攻必須科目で進学後早速履修したんですが、そのクラスではFreedom of Speech and Pressがペーパートピックのリストに上げられました。確か私はそのトピックを選ばなかったと思うんですが・・・(もう忘れたのか?!)、このFreedom of Speech and Pressはアメリカに限らず、「政治学」を学ぶうえで欠かせないトピックの一つだなーという印象もあります。

さて、「Freedom of Speech and Press」は授業の中だけでなく、普段の生活で実際見ることがよくあります。そこに気付くのは多分日本よりも「自由」を感じるからで、たとえばTVで見るコマーシャルは、同業他社の製品やサービスを名指しで比較して自社製品を宣伝するものが多々あり、それらを初めて見たときにはかなり驚いたものです。日本ではそういった宣伝方法は法律違反か何かだと思いますが、アメリカでは全然問題なしみたいです。個人的には、違反かどうかの前に、そういう風に自分の会社名を使われたら気分悪いよなぁ~。てな感じなんですけど、アメリカでは日常茶飯事なので、やったほうもやられたほうも気にすることはなさそうです。この辺に気が止まったのは、実は以前自分が広告関連の仕事をしていたからかもしれませんが、アメリカの広告規制は日本よりゆるい気がします。(聞いたところによると、アメリカでも昔は他社名を出しての比較宣伝広告は違反だったらしい)

名指しで比較宣伝と言えば、選挙キャンペーン活動でもたっぷり見ます。11月に行われた議員選挙向けキャンペーンでは、驚くほどの攻撃的広告が頻繁にTVで流れていました。自分は投票できる立場ではないので、アメリカ国民よりもかなり客観的にそれらを見ていたはずですが、候補者の汚点は意外と興味深いなぁ・・・と。(←モラル無し?)へぇ~、この人ってこんな人だったのねぇ、私には関係ないけど。なんて思いながら見ていたんですけども、投票する立場でない私ですら、その汚点内容や表現方法によって、自分の候補者の好き嫌いに影響が出ました。

様々な視点から候補者を判断するという点、表向きの顔やポジティブな部分だけでなく、ネガティブな部分をも知る事は大事なはずなので、こういった「ドロドロキャンペーン」もありかな?と私は思うんですが、中にはそれらが真実ではないものもあるそうで、某新聞のOpinionに書かれてあった記事に、とある州の某候補者が一度だけ性的商売先に誤ってダイヤルしてしまった記録が、その商売の常用者として攻撃的キャンペーンに利用されたと書かれてありました。この事実が捻じ曲げられたということが、選挙前までに投票者たちに伝わったかどうかはわかりませんが、多少なりとも投票数に影響が出たんじゃないかなと思います。性的サービスを頻繁に利用する議員・知事なんて理想的じゃないですしね。でもそういったことが真実ならともかく、↑の例のようにたった1度誤ってダイヤルしたことが常用者として触れ回ったら、本人にとってはたまったもんじゃーありません。

私が現在住んでいる衆議院候補選挙でもウソらしき報道がありました。以前候補者である夫から家庭内暴力を受けた妻が警察に通報したことが、他の候補者の攻撃的キャンペーンに使われ、それについて、「そんなことはなかった。ウソを振りまく●●は最低。」と言う、その妻の半泣き顔で夫をかばう反論キャンペーン宣伝(何)があったんです。でも実際には、当時妻から警察に通報があり、そして警察がその家に訪れたことがローカルニュースにもなったほど、現実にあったことだとか。通報した張本人の妻が夫の選挙のために、「それはでっちあげだ、●●はうそつきだ」とほざくなんてあまりにもアホらしすぎません?同居人は「この宣伝は無意味でカスだ」と呆れてましたが、反論としてそんなことを堂々報道するその人たちの気がしれない・・・。(ちなみにこの候補者は負けました)選挙に勝つためにはなんでもありなんでしょうかねぇ?突っ込みだすと、「アメリカのFreedom of Speech and Pressはなんかおかしい」と感じるところがたくさんありそうだ・・・。





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