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一日も早い回復をお祈りいたします

見ました

2010-09-16 12:07:48 | テレビ
母恋ひの記 見ました。
75分なので時間の制限もあり
谷崎潤一郎原作(少将滋幹の母)から無くなってる部分もあるのだけど
むしろ「可笑しい」ところが無いために
不気味で悲しく美しい、独特な世界のお話になっていました。

いやー川久保くんの藤原敦忠が美しい。
凛々しいです。
しかし、何故にあんなに「ママ好き」なのか。
台詞の上手さにさすがにちょっと心配になり・・。
(いえ冗談。演技が上手いんですって!)
好き過ぎておかしくなってしまうのは敦忠だけではないけど。
国経(大滝秀治さん)も時平(長塚京三さん)も
滋幹(劇団ひとりさん)もみんな北の方が好きで
バケモノみたいになってしまってました。
メイクも怖いし、目がいっちゃってます。

きっとあの時代は人と異世界との境界線があいまいで
もっと下々のものは「生きていくのに精一杯」なんだと思うけど
「歌を詠んで過ごせるような」ある階級以上の人たちには
風が吹いたらもののけに命を持っていかれたとか
そういうファンタジー?がらみの逸話が出てくるような日常で。

不思議なことが起ってもそれはそれ。
あの時代はそうなんだと言われたら
信じてしまいそうですね。

不浄観も出てきてました。
NHKなのに。
あの気味の悪い部分もギリギリのラインで
グロテスクながらどこか美しく(・・はないけど)芸術的。
巻き物に描かれた地獄絵を実写したらこのような感じかも。
でも説明も無いままに見たら引きますね、間違いなく。

音楽は リヒャルトシュトラウスの4つの最後の歌。
退廃的な美しさを感じる天空から聞こえてくる歌のよう。
やっぱり境界線が分からない、あの世とこの世を
自由に行き来している時代のお話にも合ってるのかも。

元のお話が谷崎潤一郎だけど、
それも平安文学の大和物語や今昔物語、宇治拾遺物語などをベースに
作られているそう。 
なので話の軸がしっかりしていて ネタというか逸話もたっぷり。
それらを全部読もうなんて思ったらとんでもないから
現代語訳されたものをちょっとづつ読んだりしました。
その上、歌を詠む人も揃っていて実在の人達で
歌まで数々立派に残っていて
百人一首にも載ってるようなものだから 調べ出すとキリがなく。

オンタイムでご出演の時は告知されてから
放送日までやること多くて
忙しかったなーって思い出しました。
でも敦忠役がハマリ役だったと思えたのでホント良かった。
やっぱり追いかけて見続けていつも何か得るものがある人だなと
いつもながら思います。

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