韓国人留学生、ハーバード大を首席で卒業

2012-06-01 17:54:56 | 資格

米ハーバード大学経済学部のチン・グォンヨンさん(20)が、韓国人留学生としては初めて同大学を首席で卒業した。


 チンさんは24日に行われた卒業式で、卒業生1552人の中から2人が選ばれた「全体首席」の1人となった。全体首席の称号は、各学科の「最優秀卒業生」79人のうち、最も学点(成績)の高い学生に与えられる。チンさんの学点は4.0点満点中4.0点で、在学中は全科目で「A」を取った。また、学部生であるにもかかわらず、ロースクール(法科大学院)とケネディ行政大学院の授業4科目を履修し、いずれも最高の成績を収めた。


 チンさんは併せて、経済学部の首席賞(ジョン・ウィリアムズ賞)、最優秀卒業論文賞(トマス・ホッブズ賞)も受賞した。


 ソウルで小学校に通い、小6のときにカナダで留学生活をスタート。高校のとき米国に移った。マスコミのインタビューに対し、チンさんは「一度にまとめてやるのではなく、普段からコツコツ勉強した。最初は英語のエッセー(作文)に苦労したが、英語の先生に毎日添削指導を受けたことが非常に役に立った」と振り返った。自律と責任を重んじる父親(大学教授)の教育哲学が、長い留学生活に耐える独立心を養ったという。


 米東部の名門ボーディングスクール(寄宿制中等教育学校)、フィリップス・アカデミーに通っていたときから経済学に関心が高く、当時、初出場した経済学関連の全米大会で「優秀」の評価を受けた。また、高校時代に大学単位認可クラス(AP)で11科目満点を取っていたため、ハーバード大の4年課程を3年で終えることができた。


 チンさんが頭角を現した分野は、経済学だけではない。教養生物学の授業で書いたエッセーは、教養学部の最優秀エッセー賞(コナント賞)を受賞し、学部1年生用の教材として採用された。


 スポーツも好きで、野球やサッカー、アイスホッケー、アメリカンフットボールなどのクラブで活動した。チンさんは「(1人で留学したが)クラブのおかげで寂しさを感じることがなかった。まずクラブに入り、英語力が大きく伸びた」と語った。


 ロースクール出願に必須となる適性試験(LSAT)で180点満点中179点を取り、昨年12月に米国ロースクールランキングで1、2位を占めるエール大とハーバード大のロースクールに合格した。異なった校風を経験するため、エール大のロースクールに進学する予定だ。卒業後はウォール街の法律事務所か投資銀行に就職して経験を積む計画で、軍服務後は韓国で働きたいという。チンさんは「金融や国際通商分野の国家間訴訟で、韓国の国益を代弁する弁護士になりたい」と夢を語った。


ワシントン= イム・ミンヒョク特派員

母さん50歳東大合格 30年越しの願いかなう 

2012-06-01 09:36:56 | 資格
姫路市書写の塾講師、安政真弓さん(50)がこの春、かつて挑んだ東京大学を受験し、文科3類に合格した。ほぼ30年越しに願いを成就できたのは、東大を目指す次男の姿がきっかけだった。一緒に受験することを決めて1年。仕事や家事の合間に参考書を広げ、最難関を突破した。次男は別の大学で学ぶことになったが、「語学の分野で新たな世界を広げたい」と、再び味わう学生生活に胸を膨らませている。(金 慶順)


 安政さんは姫路西高校の32回生。現役時に京都大、浪人して東大に2度挑戦して失敗し、早稲田大学に進んだ。卒業後も独学で外国語を学び、フランス語やイタリア語などを習得。7年前から自宅で学習塾を開き、近所の中学生らに教えている。

 挑戦のきっかけは、次男玲二郎さん(19)の受験だった。

 昨年3月、姫路西高3年だった玲二郎さんが東大受験に失敗し、真弓さんは自分が味わった悔しさを重ねた。その思いを晴らそうと「お母さんも東大生を目指そうかな」と数年後の受験計画を明かすと、「どうせなら1年で合格を目指してみれば」と家族が背中を押してくれた。

 2度目の東大受験に挑む玲二郎さんとの切磋琢磨(せっさたくま)が始まった。教材は、息子の教科書と参考書を借りた。1時間ごとに勉強の予定を手帳に書き込み、教科別に色分けして苦手科目を克服した。日ごろは教える立場だけに「どの勉強が有効だったか振り返るのも大切」と、手応えも記した。合格後、手帳は「受験生の参考に」と次男の通う予備校や姫路西高の教諭らに請われて貸し出した。

 深夜まで勉強する母を「気楽にやれば」と励ました玲二郎さんは、東大理科2類を受験したが合格にわずかに届かず、真弓さんの母校早稲田大学に入学する。母の合格を「さすがお母さん」と祝福している。

 入学式は4月12日。真弓さんは学習塾を当面休業し、家族と離れて東京の学生寮で1人で暮らす。ラテン語や古代ギリシャ語を学びたいといい、「新しい言語を入り口に、世界の歴史や文化をもっと知りたい」と声を弾ませる。

橋下市長、大飯再稼働「容認」の背景

2012-06-01 08:02:49 | 政治
関西電力・大飯原発の再稼働について、大阪市の橋下市長は「うわべばかり言っていてもしかたがない。建て前論ばかり言っても。事実上の容認」と理解を示しました。およそ1か月前は「誰も安全だなんて言っていない。このまま進めるのは国家の重大危機」と述べるなど再稼働批判の急先鋒だった橋下氏。一転して容認した背景には何があったのか、橋下氏のブレーンに真相を問いました。

核の最終処分場はどこにするんだ 東京や大阪に最終処分場を建設しろ

 「うわべばかり言ってもしかたない。建て前論ばかり言っても。事実上の容認ですよ」(大阪市 橋下徹市長)

 31日、関西電力・大飯原発の再稼働を容認すると明言した大阪市の橋下市長。野田総理も「最終的には私の責任で判断する」と発言していて、大飯原発の再稼働に向けた動きは最終段階に入りました。再稼働の容認を明言した橋下市長ですが、これまで原発の建設や再稼働には反対の姿勢を続けてきました。

 「新規原発ないし原発の延長計画、これを府県民の総力で止めにかかる」(去年4月)
 「誰も安全だなんて言ってない。このまま進めていくことは国家の重大危機だと認識」(4月)

 ところが、5月に入ると橋下市長の発言に変化が見られるようになりました。

 「もし再稼働ということがあるなら、動かし方。それは臨時なのかどうか、1か月か2か月か3か月か、そういう動かし方もあるのではないかと」(19日)

 そして、31日・・・

 「事実上の容認ですよ。この夏どうしても乗り切る必要があれば、暫定的な基準で暫定的な安全判断かもわからないが、もうそれは容認と」

 こうした発言の変化の背景や真意について、大阪市特別顧問の古賀氏は次のように説明します。

 「きのうの段階で政府は絶対(大飯原発を)動かすことがはっきりしたので新しい段階に入った。あれこれ言い訳するのは潔くない。それよりはここで一回整理をして次の戦いに入っていこうと」(大阪市特別顧問 古賀茂明氏)

 政府の試算で、大飯原発が再稼働しなければ電力が14.9%不足するという関電管内。原子炉2基をフル出力させるには6週間かかるため、夏の電力需要のピークに間に合わせるには今がギリギリのタイミングという事情もあります。

 「『安全は万全なものではない、不十分だ』と政府に認めさせる。そういうものならば再稼働はフル稼働はあり得ない。どうしても足りない夏の間だけだと。9月には止めるんですねというところになんとか持っていきたい」(大阪市特別顧問 古賀茂明氏)

 30日に開かれた関西広域連合の会合。関係者によりますと、非公開の部分で齋藤官房副長官から次のような発言があったといいます。

 「もう決めます」(齋藤勁官房副長官)
 「再稼働を決めるということか?」(出席者)
 「そう理解していただいて結構です」(齋藤勁官房副長官)

 出席者はこのやりとりで“政府が大飯原発の再稼働に向けて押し切ろうとしている”と判断。これまで再稼働に反対してきた関西広域連合でしたが、結局「限定的」という表現を使って、政府が適切に再稼働を判断するよう求める声明を発表しました。

 「あくまでも暫定的、限定的。臨時的再稼働はやむをえないと言う方が気持ち的には近い」(滋賀県 嘉田由紀子知事)
 「積極的な判断はこの(声明)中ではしていない。(夏の)需給をにらんだ暫定的、限定的な稼働」(京都府 山田啓二知事)

 再稼働に向けた手続き。次に福井県議会とおおい町が同意すれば、最終的に福井県知事が判断します。

 おおい町では・・・

 「安全さえきちんと守っていただければ、私は賛成ですけど。事故だけはちょっと・・・小さい子がいるので」(住民)

 政府は、福井県知事の理解が得られたと判断すれば、来週改めて関係閣僚会合を開き、再稼働を決定することになります。(