奄美真珠の美しさ広げたい 

2012-06-16 08:50:36 | 暮らし
鹿児島県・奄美大島で生産される養殖真珠の展示即売会が8日、奄美市名瀬入舟町のホテルで始まった。撤退した本土の大手真珠養殖会社の元従業員たちが新会社を設立して今年で3年。社員たちは「奄美産真珠の美しさを広げたい」と張り切っている。10日まで。

 展示会を開いているのは瀬戸内町の「奄美サウスシー&マベパール」(資本金990万円)。2009年、「奄美で100年も続く真珠養殖の技術を守りたい」と、養殖会社の撤退時に約80人いた従業員のほぼ半数にあたる38人が出資して養殖場を買い取り、会社を設立した。

 養殖場は奄美大島の瀬戸内町・大島海峡と宇検村・焼内湾にあり、マベやシロチョウ、クロチョウの3種類の貝から真珠を生産。本土の加工業者への卸売りが主力だが、「奄美の輝き」の名で小売りにも力を入れており、春、秋の年2回、地元で展示会を開いている。

 奄美産真珠はきれいな海で育った品質の良さと、ゴールドやブルー、ピンク、白など多彩な色が特徴。養殖統括副本部長の玉越裕さん(48)は「真珠ができるまで6年かかる。品質では外国産に負けない自信がある」と話す。ピアスやブローチなどを買い求めた奄美市名瀬の女性(58)は「奄美はマベの北限。展示会が楽しみだった」と話した。

=2012/06/09付 西日本新聞朝刊=