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夢音(ゆのん)~風のおるごーる~ atelier JUNON

~想いをかたちにするために~
天然木を使った、オルゴール作家

蝶々に動きを

2022-03-22 18:13:49 | つれづれ
蝶々に動きをつけました。


回るだけじゃつまらない。

揺れて飛ぶのもおります。


前はこんな感じです。

ちょっと表現が頼りないし

蝶々も、回るだけでしたから。


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魔法が解ける日

2022-03-22 11:30:14 | つれづれ
「お前が大事」

「お前のことを心から愛しているから閉じ込めるのだ」

ラプンツェルを閉じ込めた魔女はそう言いました。

ラプンツェルが

塔から降りたのは

それは魔女の愛情ではなくて

魔女の寂しさや孤独を埋めるためにしたことだと

気づいた事からかもしれない。

それはラプンツェルのためじゃなくて

魔女のためでした。

そしてその瞬間

魔女の魔法はたちまち解けてしまったのかもしれない。




ある作品作りながら

そんなことを考えて笑いました。



さて

次の作品の主役には

塔から降りたあと

どのように生きていくのか

そんな人の姿があればいいなと

ふと考えました。(笑)




重いテーマじゃなくて

自分の主体性を

表す主役の歩み方。




人じゃない

自分がどうあるか。

どのように行うか。



自分が教わったことを反芻しているのかもしれません。




私は作りながら

いろんなことを考えています。

想いの少しずつの成長が

作品の成長にも必要なのかなぁと

何となく考えながら。



自分が作り上げた

魔女の塔から

自分が降りるだけのことですね。🥰☘️

そう

魔女とは

他の誰かではなくて

自分自身の中にいるものなのだと

そう言い聞かせながら。




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かえるさんと少年の話

2022-03-22 06:51:09 | つれづれ
かえるさんは

このあいだ

冬眠の穴から出てきたばかりです。

しばらくボーッとしていたのですけれど

ある少年が同じようにボーッとして

切り株に座り込んでおりましたので

これは何事かと

少し気になっていたのです。



かえるさんは

思い切って声をかけることにしたのです。



「春だと言うのに浮かない様子でどうしたのかね」

少年はかえるが話したので

たいそう驚いていましたが

しばらくしてかえるさんに向き合い話し出しました。


「別に浮かないわけじゃない。でも、何だか心が空っぽなんだ」

「お腹が空いているのかい?それならとびきり大きな虫を捕まえてやろうか?」

「ありがとう。お腹はそんなに空いてないよ」

「人間はお腹が空いてなくても空っぽになることがあるのかね」

「何だか胸が痛いような」

「それは大変。誰かに踏みつけられたかね。」

「踏まれちゃいないんだよ。それでもしんしん痛んでくるんだよ」

「なにもないのに痛いのかい?」

「本当に信じてもらえてるのかわからないんだ。だから仕事も手につかないよ」

かえるさんは困りました。

少年の痛みはかえるさんの経験にはない痛みだったからです。



春のあたたかな風が吹き込みました。

少年はしばらくすると

うとうと居眠ってしまいました。



かえるさんは想いました。

人間とは厄介な病を抱えてはいるものの

春の風でこんなに簡単に寝入るほど癒やされる。

案外簡単なものなのかもしれない。

と。



そして

少年のそんな心には

春の風や鳥の声が大切なのかなと

何となくわかった気がしたのでした。



「信じてもらえるとかじゃないよ。自分が信じてる方にゆけばいいだけだ。人間とは要らぬ事を考える暇があるものだな。ま、しばらくここにいるとするか」

かえるさんはそう呟いて

少年の居眠る切り株の横で

大きなあくびをひとつしました。



(名古屋カノンコンサートのおるごーる紙芝居の別話です)
コメント (2)
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