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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

高畑淳子✖️鶴見辰吾 ✖️若村麻由美「チルドレン」

2018-09-28 10:32:34 | 日記
世田谷パブリックシアターで上演された「チルドレン」です。
イギリスのルーシー•カークウッドという若手女流作家の作品。
高畑淳子 鶴見辰吾 若村麻由美の3人芝居。

舞台は、イギリス。原発事故が起こり、津波 地震などの2次災害もあり、なにかガランとした空虚な部屋で、物語は繰り広げられます。そうです 物語のモチーフとなっているのは、福島で起きたあの災害です。
住んでいるのは、ロビン(鶴見)とヘイゼル(高畑)の夫妻。60台半ば。子供は独立して、夫婦2人だけの生活。そこに訪ねてきたのが、ローズ(若村) 数十年ぶりに訪ねてきた彼女。ロビン夫妻には、彼女が訪ねてきた理由が分からない。

3人の会話のなかから、彼らの関係性 現在置かれている状況が、徐々に明らかになっていきます。そして、ローズが訪ねてきた理由も。
3人は科学者で、事故前は、原発で働いていました。ヘイゼルとローズしか女性がいない職場。なんとロビンは、そんな職場で 2人と付き合っていた。が、ある日 ヘイゼルの妊娠が発覚。そのまま 結婚することになります。
ローズは、あれはヘイゼルの策略だったと言います。といって 老境に差し掛かった今、別によりを戻しにきた訳ではない。
ヘイゼルには、もっと重要な用事があったのです。それは、原発事故の後始末を 若い人に負わせてはいけないということ。彼女は、自ら 処理に向かうところで、ロビンたちにも手を貸して欲しいと 頼みにきたのです。
彼女は すでに病に侵されていて 乳房は無く、髪もかつら。ロビンたちは、原発行きを躊躇します。そして•••

2時間に満たないお芝居でしたが、濃密な内容で、観終わって疲れを感じました。難しい主題を取り上げていますが、中に 恋愛問題 夫婦間の問題 ロビン夫妻には子供がいるのですが、そうした親子の問題などなど 普遍的な問題をまぶして 戯曲を成立させていく。さすが、ブロードウェイ ウエストエンドで話題を呼んだ作品だと思いました。