トップ争いに注目すると、S.ベッテルの充実ぶりが際立っている。ここまでの序盤戦のタイヤ交換戦略をまとめておこう。
スペインGPの上位5台のうち、J.バトンだけが3ストップで他はすべて4ストップを行った。4ストップの場合、前日の予選Q3から決勝フィニッシュまで、5セットのタイヤを消費することになる。予選~決勝で使用できるのは6セットだから、決勝では使用済みのセットも再投入することになる。ピレリタイヤに変わった今季だが、どうやらタイヤの使い方はほぼ見極められたようだ。一方、入賞圏内を争うセカンドグループは、多くが3ストップ。これには、予選Q2とQ3のアタック回数で、タイヤのセット残数が減ってしまう事情もあるようだ。レースの展開を読むには、予選でのアタック回数=タイヤ消費セット数をチェックしておく必要がありそうだ。
レース終盤、L.ハミルトンがS.ベッテルに迫ったものの、DRSを使っても追い抜きには至らず。予選では最少周回でPPを獲得し、タイヤ戦略でも優位に立つレッドブル。トップ争いがおもしろくなるには、ウェットがらみの展開になることぐらいか。
次は連戦となるモナコGP。ここまで、やや退屈な展開となっているが、これまでと異なるレースに期待したい。