発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

梅雨の晴れ間の博物館

2021年06月01日 | 物見遊山
◆博多駅。どうです、このSF感!アニメ感!
◆九州国立博物館「よみがえる正倉院宝物」展太宰府の池には花菖蒲。毎度おなじみ九州国立博物館。
 福岡県の各美術館博物館は、緊急事態宣言下とはいえ、ほとんどの特別展は予定通りに開催されるようだ。良い事である。
 明治以降、現在に至るまでの正倉院宝物のレプリカと、それを作るプロセス、現代の匠たちの紹介などの展示。琵琶などの楽器や箱に施された螺鈿や象嵌は、いかにも伝統工芸な個人が登場する。文書のレプリカは、コロタイプ印刷を採用している。プロセスはビデオで紹介。つくるのは鳥獣戯画のレプリカを売っているところだ。
 正倉院の建物の構造についても、CGを使った実にわかりやすいビデオ解説があった。新しい再現作品は、すごく精緻で美しくて、エネルギーがあった。
    今回も、実質的には入場制限なし。入口のカメラで熱を計り、連絡先を紙に書いたら、年間パスを持ってそのまま特別展の入り口に行けばよかった。
 常設展示に行き、油滴天目さんにご挨拶。掌に宇宙、って、さわれないけど。ここに来ると、薄暗い天井の高いだだっ広い展示室で、自分が 大海の中のプランクトンになったような気がいつもするんだ。ことに今回のように、人が少ないと。
 博物館を出たら4時を回っていて、ササっと天神様に参拝し、ササっと梅が枝餅買って博多へ向かうバスに乗る。

 行きのバスは12%、帰りのバスは20%くらいの埋まり方である。
 太宰府参道も、日曜としては人が少ない。インバウンドと修学旅行がない。どこも人が多くない。全く密でない。
 「こんな時代だから」「おうち時間」「新しい日常」この3つを売り文句に使う商品は、私は断じて買わない。「自分と大切な人の命を守るため、責任ある行動を」? そんなのは、富士樹海とかビルの屋上の手すりの内側で宣伝されたし。ほとんどの人は死ぬ気などないし家族や友人に殺意などもたない。媒体費用を無駄遣いすべきではない。そう、私はゴキゲンな生活を送りながら怒っている。




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