発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

アジアフォーカス福岡国際映画祭「僕はジダン」

2011年09月25日 | 映画
◆アジアフォーカス福岡国際映画祭。
 最終日。チケットがあったので、博多駅のTジョイ博多に行く。
 見たのはインド映画「僕はジダン」。
 日本初公開とのこと。
 町はボンベイ。主人公の小学生と、ヲタ風味の大学生の兄、母は弟が生まれた時に死んだので不在。父は怪しげな宗教家で信者が多い。裕福だが、兄弟たちはほっておかれ気味。
 彼らが朝出かけていくのは、幼なじみの姉妹の家。兄は姉に心を寄せてる。妹は弟に冷たい。姉妹の母親は、弟が仮病を使っても、優しく自分の家で看病してくれる。父親は、新聞社経営。兄弟の父親を紙面で糾弾している。
 とまあ、そんなところから、どうやってどうにかハッピーエンドに持っていくのかというお話。コメディだが、笑う人少なし。まあインドとは笑いのツボが少々異なるのかも知れない。お客さんも、いかにも真面目そうな人が多かったし。
 行きたいね、インド。

◆ごあいさつのおまわりさん
 で、階下に降りると夕刻となっていて、駅の博多口では警察官が大きな声で出入りする人たちに声をかけている。「こんばんは」「お帰りなさい」と。握手を求める小学生。道を聞く親子。
 博多新名物である。
 実際、声かけの効果で、出動件数は減っているのだそうである。そりゃそうだ。いつもおまわりさんはいるのだろうが、さっきあそこにみんなに声をかけてるおまわりさんがいた。そんななか、犯罪ができようか。
 おまわりさんが明るく元気にあいさつする声が聞こえるのに、通り魔ができるかな、キャッチセールスができるかな、置き引きができるかな、スリができるかな、ネコババができるかな、ぶつかった他人に因縁をつけることができるかな。
 おまわりさんにあいさつされることで、無視された存在ではないと気づく人もいるだろう。自分のなかの善意と正義を呼び覚まされる人もいるかも知れない。困っている人を助けようという気持ちになるかも知れない。
コメント
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