deep-forest

いつだって感じる
アナタとワタシの距離は
近いようで遠いようで
でもそれが大事で大切な
アナタとワタシの距離

君の額にピストルを突きつけよう0‐4

2010年02月09日 22時59分20秒 | 物語系
雨が降ってきた。私は這いながらも逃亡し、橋の下で体力が回復するのを待った。このまま逃亡出来れば、機会を伺い、あの方を消す。そうしなければ、能力を持たない人間たちに未来はない。
もうしたくないし、見たくないんだ。能力を持たない人間を殺す事も、誰かに殺されることも。
『痛みで泣いているのか?それともあの方に見放され泣いているのか?』
『よく…、分かったな…。』
『あの方のことだ。黒い石のことで頭の中はいっぱいさ。』
『じゃあ…、お前は何をしに…ここにきた。』
『あんたを始末しようと思ってね。体力が回復すれば、また私たちに牙を剥き、噛み付くかもしれないからね。』
『よく…分かってるじゃ…ないか。ぐ…っ。』
首を捕まれそのまま吊り上げられる。
『馬鹿…力が…。』
『あの方にもらった大事な能力だ。シンプルでいいだろう?』
『単細…胞が吠える…な。』
『…死ね。』
これでいい。見つかった時点で助からないことは分かっていた。ならば聞き出される前に、殺されるしかない。
【ゴキッ!】
鈍い音のような高い音のようなものが聞こえて、私の全ては闇になった。





end

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