今年は立体グループのがんばりもあり、顧問が北陵に着任して最大の11点が入選しました。
全道優秀も5点。素晴らしい〜。
いつも応援していただきありがとうございます。
入選した部員諸君もおめでとう。
それでは1点ずつ紹介していきたいと思います。
『雅』:凶子(3年)*全道優秀賞
元祖“サゲマン”の異名を持つ凶子ですが、これで3年全て入選&2回全道優秀を受賞と素晴らしい結果を残しました。
サゲマンなのに。笑
冗談はさておき、今回の作品は切り絵なのですが、ただの切り絵ではありません。パーツが立体的に組まれており、かつ偏光スプレーを使って着色しています。その結果見る方向によって大きく印象が変わるという作品になっているのであります。
3年間「紙を切って表現する」ことにこだわり、1年の時はシャドーアート、2年の時は鏡を使い、今回偏光スプレー。自己模倣に陥らず、いろいろな表現を探したことが結果的に良かったのだと思います。
ま、この制作の陰には、忙しい時間をぬって何度もヨドバシカメラに偏光スプレーを買いに行った彼氏の発達□がいたことを我々は忘れてはいけないと思います。笑
『11歳』:災子厄子(3年)
1人で十分なのに、美術部に現れた“第2のサゲマン”災子厄子。笑 ハンドボール部のマネージャーをやめて美術部に入った異色の部員ですが、ラストの高文連で入選しました。
かわいいと噂の妹の11歳の誕生日を記念しての作品。ま、もともと技術はあったので、そんな驚く結果ではありませんがね。
誕生日を祝う時間というか、空間を丁寧に表現できたと思います。ラ・トゥール(本物)やレンブラントからその表現を研究し、結果ろうそくの明かりと背景の闇の表現もばっちり決まって会場でもけっこう目を引く作品になってました。
今後は進路に向けていろいろとがんばらないといけないわけです。どれだけ真剣に自分の人生と向き合えるかが勝負ですぞ。
そりゃあ予備校に行ったら得るものはたくさんあるんだけど、行ったから絵が上手くなるわけではないんだと。そんなだったらみんな藝大に行けるわと、東大に行けるわと。
そーゆーことです。とにかく気合い入れてがんばれ。自分に厳しく!!
『内臓を紡ぐ』:アダルト小川(3年)*全道優秀賞
1年の時にJR描いた時は「こいつうめ~な」って感じだったけど、そこから全国取って今回も入選&全道優秀。すごい。
自分の作品を1から見直し、グリザイユ&カーマイユ… 紆余曲折、良くやったと思います。油断すると前後関係が破綻して空間を表現するのに四苦八苦していましたが、今後のことを考えれば良い経験になったでしょう。
「これが私の作品だぁぁぁ」って気合いは絶対手放しちゃいけないものですが、ただの自己満で他人に伝わらなかったら意味ないからね。
今後は「他人が見たらどう思うのか」という客観的な視点を1mmでも持って制作に臨むと良いと思います。
常に変わる姿勢を持つことが大事でしょう。
ここからは受験に向けて努力あるのみ。気分に振り回されず対象に真摯に向き合おう。
『奔別炭鉱』:ペラ(3年)*全道優秀賞
昨年、部員の誰もがいけると信じて疑わなかったのだが入選せず。リベンジとばかり、おじいちゃんにゆかりのある土地でけっこう早くから描いていたわけですが、結果が出て何より。全道大会でも奔別炭鉱を描いている生徒がいて、顧問は知らなかったけど、ナウでヤングなキッズたちのホットスポットなのかなあ。笑
背景とのコントラストを注意深く表現して、きっちり表現したのは流石でございます。もうちょい時間があれば、鉄骨の朽ちた感じを描いて、背景とのコントラストを詰めれたんだがね…
ま、それでも立派な成績だ。
思い出せばテロ子と2人で1人、ほとんどセットで周りとのコミュニケーションにも心配していた面もあるが、1年のU21から油彩に挑戦し、大きくそのキャラクターが変わり、2年の見学旅行では美術部の歴史に爪痕を残す
「フラワーパイン=ヴェルマーレ戦争」の影の首謀者として暗躍するまでになるとはね。笑
ま、ある意味美術部で大きく変わった1人でございますな。去年のサダメンみたいだね。笑
とにかくここからは受験がんばってくれ!!
『ネギと女子高生』:反人(2年)
悩める部長、反人が入選できてほんと良かったです。個人的に最も喜ばしく、心からほっとしました。笑
近年でも数少ない学年で、有象無象の1,3年に挟まれ、いろいろと悩むことも多かったと思いますが、ライブドローイングや24時間テレビなどでも部員をきちんとまとめてこなしていたのはまさに“部長”でございました。
さて、絵の方は当初から人物を描くことは決まっており、話し合った結果、そこに“デペイズマン”を、それも“ネギ”を持ってきました。見た人が「何故ネギ?」と考えさせることが大事だと、「何でネギ?意味不明じゃん」と思われてはいけないと、高校生にはかなり難しい目標に臨ませたので正直内心はひやひやしておりましたが、ほんと良かった良かった。笑
今後も部長として美術部をまとめてくれい。よろしくね。
病みそうな時はすぐに相談して!担任の先生に!笑
『終着駅』:母さん(2年)
風景は良く見せるの難しいのよね。個人的にはあまりおすすめできません…。しかし今回は丁寧に建造物や線路のコントラストを描き込んだことが勝因でしょう。
ま、背景の樹木やら何やらはまだまだ反省の余地がありますが、結果出たんだしあえて言うまい。“硬いもの”は合ってると思うので、ここからはどれだけ心動くモチーフを見つけ、描き込めるかどうかが勝負ですね。
取材を受けた「熱烈!ホットサンド!」見ると、美術の先生になりたいようです。え~、マジで~。
そういう夢があるなら残りの美術部生活で多くのことを学んでくれい。顧問のように1時間で美術部やめるとかしてると後々苦労するんやで…
あと、へらへらしてるけど俺、けっこう仕事してるからね。楽な仕事じゃないよ?笑
『ロシーオ』:キタローコンチネンタル(1年)
「家に持って帰って描いていいですか?」と聞かれ、イヤな思い出がフィードバック… そう42期ちゃいな…笑
そして搬入日前日。正直作品を見た時は「す、進んでいるけど、こ、これ、と、途中じゃないの?」って印象でした。
でも結果は入選。ごめんちゃい。笑
ま、密度は高いんでね。これから同じことをする時は、計画的に作業を進めて一段一段完成度を上げる努力をしよう。次に生かそうな。次に。
もちろん現在挑戦中の油彩もがんばっておくれやす。
『spiral』:レフ(3年)*全道優秀賞
パスタをボンドで一本一本接着するという、気の遠くなるような作業で作られた作品です。
講評でも言われましたが、(きちんと接着はしているけど)この壊れそうな、転がりそうな、本来作品としては嫌われそうな脆弱さ、か弱さ、危うさが評価につながったんだと思います。
支部美術展では心ない人に一部壊され急遽横に置きましたが、それはそれで建築物のような感じでおもしろい。
過去2年入選できず悔しい思いをしてきましたが、最後に全道優秀&閉会式では講評に取り上げられる快挙もあり良かったよなぁ。
めちゃくちゃお父さんとお母さんに愛されていて、美術部もお父さんお母さんから差し入れいただいてばっかりで、まさか全道大会でも差し入れいただいちゃって、ほんと頭が上がらないんですけど、これでチャラってことにはなりませんかね。笑
…ウソです。
全道の会場でも一際存在感を強く出せた作品でした。おめでとう!
『Morphism』:自然科学部(3年)*全道優秀賞
昨年の支部美術展では「フィボナッチ」という数学と美術をシンクロさせた作品を作り、作品の説明のためにまるで国民に歩み寄らないパネル10枚も制作し提示しましたが、国民のほとんどを「?」という境地に陥れたのは記憶に新しいところです。笑
「ふふふ、愚民どもめ」と調子こいてたら、チカホで実施した校外展で北大理学部の院生に「論理に飛躍がある」と1時間ちかくボコボコにされたのも記憶に新しいところです。笑
今年は数学的なアプローチはそのままにもっとわかりやすい作品を制作しようと、「グラフを可視化する」というこの作品が生まれました。
途中糸を張りすぎて斜めにゆがんでしまいましたが、北陵美術部立体作品名物「意図しなかったトラブルが高評価を得る」という幸運も重なり全道優秀賞をいただくことができました。笑
レフ同様、過去2年入選できなかったが最後に良かったね。
後は受験です。持ち前の集中力で進路実現を!!
『かくれがプレート』:サンダー(3年)
陶芸の経験があったので、高文連では3年間陶芸で出品し続けました。
結果が思うように出なくてメンタル的にもたいへんだったと思いますが最後に入選できて良かったです。
勉強していくとわかりますが、同じようで違うようで、美術や工芸(陶芸)ってその線引きがあやふやになってて、表現する上でいろいろと考えなければいけないことが多いです。
実際、“美”と“用の美”を同居させることは簡単そうに見えて、当然のことの様に思えるけど、すごく難しい。
そして(本人には最後まで言いませんでしたが)“ファイン”としての陶芸と“陶芸教室”の陶芸は違うんです。これは絶対違う。本人も気づいているはず。たぶん。笑
何か長々とわけわからないこと書いちゃいましたが、本人の持っている構想と技術が、やっと合わさったというか融合した無駄な背伸びをしない高校生らしい素直な良い作品に仕上がったと思います。
おめでとう。今後も陶芸は続けてくれい。
『Red bull』:ラ・トゥール(1年)
はっきり言いますけど、これは「必殺の」アイデアだったはずなんです。ただ、完成に至るまでとにかく制作態度が悪く、顧問や先輩がいくら諭しても「過程はどうあれ結果がついてくればいいんでしょ?」という態度は最後まで続き、結果“入選止まり”。
過程が悪くて結果が伴うわけないだろうよ。「最低限の努力で最大限の結果がほしい」まさに北陵生症候群患者。笑
世の中には美しくきれいで技術的に素晴らしい作品はたくさんあります。
「レッドブルでレッドブル」。くだらないことなのかもしれない。
ただ、そういうことにアプローチすることが美術の醍醐味であり、新しい表現を生むということであり、少しでも高みに上りたいなら絶対挑戦するべきことなのだ。
“二番煎じ”などくそったれだ、ゴミクズシネシネ団なのだ。
そしてタイミング的にもドンピシャのまさにこれ以上ないタイミングで
…そのタイミングを生かすことができなかった。
高い代償でした。この上なく高い代償。
このような感じです。
入選した人も入選できなかった人も、気合い入れて制作したことは決して無駄にはならない。
今後の人生に生かしてください。
今後も常に新しい表現を模索し、アグレッシブに挑戦し続けますので、引き続き応援の程よろしくお願いします!!