札幌北陵高校美術部 2009.4〜2022.3の記録

札幌北陵高校美術部の2009年4月から2022年3月までの記録

【推薦受験】北海道教育大学岩見沢校持参作品~130128

2013-01-28 00:00:27 | 作品アーカイブ
『放課後』F50(制作期間約2か月)

海苔が岩教大受験のため秋から制作した作品です。
夏からいろいろ話し合いましたが、やっぱり「ごちゃごちゃした構図を描きたい」と本人から話があり構図が決定。この時点でどんなに時間を確保しても制作時間は今までで最短の2か月。最終的には、美術室では集中して制作できないので準備室に仮設ですがアトリエを作り、軟禁状態で制作となりました。笑

これを見ると、制作時の海苔の鬼気迫る感じを思い出します。
「絶対受かってやるんだ」という気持ちと、いつもより1か月以上短い決定的に足りない制作時間、そこからの焦り。
制作最終日、タイムリミットを迎えたところで海苔は泣いちゃいました。きっと、「できた!」とか「やっと終わった!」とかって感情ではなく、「ちきしょう、これっぽっちしか描けなかった」という悔し涙だったと思います。事実、本人はこの絵嫌いですし。笑
その後、保護者に迎えに来てもらい車に積んで次の日の試験に向かいました。

持っていった作品は、F30が2枚、F50が2枚、静物デッサンが1枚、ポートフォリオ。決して多くありません。
当日の面接試験では、極限までテンパってパニクった海苔が受験番号を忘れたり面接練習とはまったく答えをかまし、それからの毎日「おぢだ~。じにだ~い(落ちた~。死にた~い)」とうるさかったのですが、無事合格通知が届きました。
本人はたいへんつらい思いをして制作したのを知っているので、合格の報を聞いた時には自分のことのようにうれしかったです。



実は、この50号を描く前に海苔から「最低100号を描きたい」という申し出がありました。実際、岩教大の推薦受験には100号、150号という大きさの作品を持っていく生徒が多くいます。というか、ほとんどとも言っていいくらい。しかし顧問的には100号、150号というでかい作品は何やら
受験のために描いてるっていうか、そもそも「でっかいどう、ほっかいどう」みたいな感じがして嫌で。
「大きけりゃいいってもんじゃないだろ。要は作品の描き込みの量じゃない? 完成度が大切じゃない? もしも岩教大の先生が「でっかいどう、ほっかいどう」がいいって言うんなら、そんな学校行かなくてい~わ」と、海苔を説得し、もしかしたら道展U21に出せるしということで50号を制作させました。
内心ドキドキもんでしたけど。笑

本当に北海道教育大学岩見沢校の関係者の皆様、ありがとうございました。海苔を評価していただき心から感謝しております。



合格が決まってからというもの、海苔は道展U21に向けてこれまでとはまったく違う作品を描いています。まるで憑き物が落ちたように、いろいろ考えながら新しい表現を探しています。
海苔の行き着く先は何処でしょう。楽しみです。

兎に角、このままだと本人の手で潰されて歴史の闇に葬り去られそうなので今回アップした次第です。笑



今回は作品については特に語りません。彼女の苦しい2か月が皆様に伝わればそれが全てだと思います。

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