札幌北陵高校美術部 2009.4〜2022.3の記録

札幌北陵高校美術部の2009年4月から2022年3月までの記録

【作品アーカイブ】第48回全道美術展出品作品~141006

2014-10-06 00:25:21 | 作品アーカイブ
さてさて、忘れないうちに作品アーカイブを作らねば、ということできちんと作りましたよ、私。
今回は顧問が北陵に着任してから過去最多の9点が全道大会に出品され、うち2点が全道優秀作品として選ばれました。
油断して失墜しないよう部員諸君は必死に制作していってくれ~。高校3年間はあっという間だからね。
ということで、第48回全道美術展・研究大会に出品された9点の作品を紹介します。


『DOOR TO SKY』:ポイ(3年)
初めての全道大会出品。うれしかったことでしょう。正直、ポイの思考って何言いたいのかわからなさすぎることが多くって、構図案を顧問に持ってくるたびに「言ってる意味がわからない」、「これを描きたいというおまえを疑う」などとかまして軽く折りましたが結果が出て何よりです。
本人は建築関係への進路を考えているので、正直ここが弱点にならなければ良いなと。クライアントが何を欲しているのかしっかり考え、『ド○ームハウス』みたいな方向に行かないことを願うばかりです。笑
若干、扉や雲の描き込みが弱かったり、青の主張が強く1枚の絵としてのトータル感は弱いけど、一生懸命描き込みをしたことが伝わる良い作品だと思います。


『今日の晩メシはスシだ!』:タクト(3年)
こちらも全道大会初出品。おめでとう。
醤油が物理的に無茶な動きしてたり、『進撃の巨人』臭がするなど全体的に人を不安定な気持ちにさせるシュール感が蔓延しておりますが、昨年「この子を描きたい!」というモデルが見つかったこと、本人の方向性からエル・グレコやキアロスクーロなんかを学ばせたことが上手く良い方向に出たのかなぁと思います。
本人はうちの学校でも勉強ができる方なんで、これを機にさらに勉学に励んでほしいなと。


『三ツ星レストランの裏側』:リョータ(3年)
こいつの制作はまず説教から始まりました。「おまえは今まで何を学んできたのか」、「こんな写真の劣化コピーを持ってくるんじゃねぇよ、○すぞ」と。持ってきた構図をもうケチョンケチョンにして叩き斬ってやりましたよ、わたしゃ~。で、できた構図がこれ。飯時には見たくない気持ち悪い作品。笑
たぶんこれを見て石田徹也さんを思い出す人もいると思いますが、その通りです。顧問の蔵書も貸してあげて「自分の思考をどのように画面に突っ込むか」相当考えさせました。
まだまだ画面構成は稚拙でありますが、昨年のロックウェル、そして今年の石田徹也と本人が研究したこと、そして本人が今まで美術部の中で生活し考えたことなどを、リョータの3年間を凝縮させたおもしろい作品だと思います。


『百鬼夜行』:+(2年) 全道優秀作品
実は、美術部として今年こいつに投資した金額は50,000円を超えます。制作中「投資を回収できない不良債権はぁ…」と毎日のように耳元でささやき戦術。笑
もともと上手い奴なんですが、まぁ世の中をなめており取り組みが遅い。今年だって構図のできあがりは遅いし、締め切りすぎてから「先生~、題名変えたいんですけど~」って言ってくる始末。おかげで画面のどこにも百鬼夜行感はありません。笑
まぁ投資は回収できたと思えますが、これを機にね、きちんと制作してほしいなぁ。ま、おめでとう。


『水槽のなか』:お菊(2年)
関係者の皆様、水彩って昨今の高文連で最も結果を出すのが難しいジャンルだと思いません?
顧問は個人的に感じています。油彩やペン画の持つ密度が水彩を淘汰している…言い換えればその密度に勝てるだけの作品を作れば良いのですが…そんなの言うのは簡単だけどさ、難しいです、ほんと。
今回の作品は、そんな水彩の難しい密度や抜けや構成を上手いことまとめることができた良い作品だと思います。
でも、地味に次がたいへんだよ?笑


『nobilmente』:大将(2年) 全道優秀作品
昨年、タコと金管楽器を合体させた『新型軟体管楽器』を描いた大将は「タコはかわいくないから描きたくない」という名言を残し、お姉さんを描くことになりました。壇蜜さんではありません。壇蜜さんに雰囲気が良く似たお姉さんです。笑
本人は1年の時からかなり描ける方でしたが、努力を怠らず今回もかなりの描き込みを見せました。特に何も言うことはないくらいがんばったと思うよ? 問題はこっからだ。
1年後半から細密画に傾倒し、「先生、ホキ美術館連れてってください」「うるせ~、てめーで行け。行く時は俺は一人で行く」というやりとりが続いています。ほんと、早く見に行った方がいいと思います。笑
ここからは進路も踏まえ考えて制作しなければいけない大事な大事なラスト1年間。気合入れてがんばってほしいものです。


『stress』:クリボー(2年)
よくわからないんだけど、個人的にクリボーの作品ってけっこう過小評価されてると思うんです。これ、けっこう描けてると思うんですけどね。支部大会の時に「これ、かなり描けてますよね」と、とある先生からお褒めの言葉をいただきましたが、実は総じてあんまり評判が良くありません。何でなのか正直、顧問はわからないんです。けっこう描けてると思うんだけど。ほんと。
…ということで、クリボーは「モデルが悪い!」という結論を導き出しまして、現在モデルをちゃいなから大将のお姉さんに変更し制作しています。笑


『特殊細菌部隊“シロコドク”』:NIKE(2年)
元少林寺拳法部。正拳突きをしている最中に「俺、なんでこんなことをしているんだろう」と疑問が生じ美術部に入部してきた変わり種です。笑
けっこう作れる奴でしたが、やはり制作となると、かっこいい・かっこ悪いの線引きが難しくこの形になるまで相当の時間を要しました。土台は粘土で原型を作り型取りしてホワイトのシリコンで固め、洗濯機のホースやヘアスプレー、芳香剤のキャップ、ジャージのファスナーなどを塗装し融合させ、面白い作品ができたと思います。ただ、体型があまりにでっぷりしすぎて「片足で立っている」という見せ場の1つが伝わりにくかった点は顧問も反省。
ちなみに、こいつは最近「何か、将来美術の教員もありかな~って最近思うんですよね」って言い出してます。
…そんなに甘くね~んだよ、たわけ。笑


『黙る』:ナス中山(1年)
大好きな先輩、ゆ~ちゅあ~んをトイレに無理矢理連れ込みモデルにしてました、こいつ。笑
まだまだ人体、背景など稚拙なところは散見されますが、モチーフにかける思いが手を休むことなく繰り返し繰り返し動かし、結果を導き出したのかもしれません。
1年生唯一の入選おめでとう。今後どういう作品を作るのかたいへん楽しみなところです。
でも、結局ゆ~ちゅあ~んしか描かないんだろうけど。笑

さ、次は3月の校外展に向けての制作です。大会とかではないのでモチベーションが上がらない人もいると思いますが、こーゆー結果がない機会だからこそ、できる「実験」があります。
部員諸君は無駄にしないように。これからのためにがんばってくれー。
3年生は受験がんばろ~。校外展がんばってもいいよ?笑

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3 コメント

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なんだか (かまうだ)
2014-10-06 00:49:20
いつもはふざけた報告をしている部員さんたちが実は真面目に制作していたんだなあと思えるアーカイブ(笑)

どれも素敵な作品ですね。お疲れ様でした。
勉強になります (うみぇ)
2014-10-06 01:18:56
楽しみながら読ませていただきました。
やはり石狩から全道に進んだだけあって完成度が高い作品ばかりですね!
全道優秀の方、おめでとうございます。
自分以外の方が作った作品の講評を読むのは勉強になります
私も頑張ります。
OG様 (監理者)
2014-10-06 08:00:07
OGの皆様コメントありがとう。

かまうだ様≫
制作はきちんとしてますよ。お褒めの言葉ありがとうございます。

うみぇ様≫
こーゆーのって、後から見返すと反省点ばかり。後でこっそり直しとくわ。笑
マンドリンもいいけど校外展の制作しとけよ?