一寸の虫にも五分の魂
とは
弱小なものにもそれ相応の維持や考えがある、だからバカにしてはいけないという例え、です。
私たちの前に現れた虫は
どうやら日本語もわかるみたいです。
というのも、今日のこと。
虫が生きていることを発見した私は、
日没後、虫の乗っかったカボチャを見せながら
「この虫、生きていたんだわ」と家人に見せたのですよ。
あの人もびっくりしてその後しばらく二人してカボチャを眺めていました。
昨日から暖かいからきっと穴から出て来たんだね。
などと話していると、
目の前の虫がその言葉に応えるようにわずかに動きました。
細長い芋虫のような形の、足がいっぱい並んだ虫ですから、
ぱっと見どちらが頭なのかよくわかりません。
その時は下を向いていた方がムクムクと動き出し、
キョロキョロ、何か探しているような仕草で上に這い上がって来ました。
瞬間的に
穴の中に戻りたいのだ、とその気持ちがわかるような気がしました。
「穴に帰りたいんだよ」と私が云うその通りに
虫の頭はクネクネと穴の方向に向かって行き、
ついに頭を突っ込むと
また半身だけ隠して固まってしまったのです。
昨日掲載した写真はこちら
その後
穴から出ているのを発見。
そして目の前で再び穴の中に入って行った後がこちら
どうです。
下半身の位置がちょっと違うでしょう。
なんとその時、
何を思ったのか、
虫君はもう一度穴から出て来ました。
その時はあまりに突然のシャッターチャンスで、
カメラを構えたのに、ちょっと慌ててしまい上手く写真が撮れませんでした。
ああ残念。
しかしどうもこの虫は
私たちの知らない間に
穴から出たり入ったりして、ここで暮らしていたようですね。
全く気が付きませんでした。
こんな近くで小さな虫が音もなくひっそりと
日々の営みを繰り返していたのですね。
何よりもこの虫は
毎日毎日、
私の叩くキーボードの音を聞きながら暮らしていたことになります。
まさか、
私のしているこの内緒事を聞いているものがあろうとは
今日の今日まで全く気がつきませんでした。
思いも寄らないとはこのことです。
不覚なり。