寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2760話) 高校四年生

2019年03月20日 | 人生

 “三月。巣立ちの季節を迎えた。私の青春時代のヒット曲に歌手舟木一夫さんの「高校三年生」がある。今もこの曲を耳にするたび、若かった高校時代やその後亡くなった同級生を思い出しては目頭が熱くなる。
 私は家庭の事情で中学校を卒業して民間の工場に就職し、働きながら二十一歳で名古屋市の定時制高校に入学した。仕事を終えて会社の寮の食堂で早めに夕食を食べさせてもらい、夕暮れの道を高校へと急いだ。同級生は年齢も仕事もさまざまで、夜遅くまで一緒に学んだ日々は本当に楽しかった。四年間通って卒業した。
 高校を卒業できたおかげて公務員に転職し、それからも働きながら夜間制の大学に進んだ。振り返れば高校生活は私の人生の分岐点となる、かけがえのない四年間だった。若い学生の皆さん、悩むことはたくさんあると思いますが、それぞれの青春時代を精いっぱい生きてください。”(3月2日付け中日新聞)

 愛知県東海市のアルバイト・山下さん(男・71)の投稿文です。ボクの妻も全く同じような人生です。妻も中学を卒業すると市内の病院に事務員として就職した。しかし、高校に進学したいという思いは断ちがたく、翌年、市内の定時制高校に入学した。そして4年生になると、名古屋の夜間大学に通うために、名古屋で勤められる公務員試験を受けた。そして4月、名古屋の役所に勤めながら夜間大学にも通うようになった。共に目標を達成したのである。年齢も今71歳、山下さんと全く同じです。
 ついでにその後も少し書きましょう。ボクは4年制大学を卒業すると名古屋にある職場に就職をした。そして1年後は、ボクは妻と同じ夜間大学へ入学するのです。そこで知り合い、結婚するのです。だからボクは夜間学校について大きな思いがあるのです。夜学生の多くは、働いた後で学びに来ます。それだけの苦労しながら学びに来るのですから、学ぶ意欲は大きいのです。そんな場をいろいろ見ました。妻と出会ったこともありますが、夜学生を味わった体験は非常によかったと思っています。


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