寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2647話) いってらっしゃい

2018年07月22日 | 活動

 “毎朝、靖子さんは「いってらっしゃーい」と、友達のご主人、徹さんの通勤を見送る。駐車場から車を出して靖子さんの家の前を通る時、徹さんは窓を開け、笑顔で手を振ってくれる。ちょうど花に水をやったり、ごみを出したりする時間と重なるのだ。
 仲よしの美保さんに「私、おたくのご主人に、いってらっしゃーいって手を振ってるんだけど、いいかしら」と聞く。「何言ってるの。あの人喜んでるわ。手でも足でも振ってよ」というわけで、靖子さんはうれしくなった。夫が亡くなった後5年も、毎朝よそのご主人を見送っているのだ。ひょうきんでいたずら好きな靖子さんは、手を振るだけではもの足りなくなる。
 門の前を掃除していた日は、ほうきを高々と掲げた。草取りしていた時の「いってらっしゃーい」はつい、ちりとりを振り回してしまい、頭から雑草と泥をかぶる。徹さんは大笑いして走り去った。(後略)”(7月4日付け中日新聞)

 西田小夜子さんの「妻と夫の定年塾」からです。これはなかなか楽しい話だ。靖子さん、徹さん、その奥さんの美保さん、よく分かり合えた仲だからできることであろう。いくつになっても男と女の仲は難しいもの、報道などを見ていると、その歳でと思う事件に度々出合う。美保さんが内心嫉妬をすることはなかろうか。表面的にニコニコしていても内心は嫉妬で固まっていることもあるようだ。ここは余程気を使わないといけない。ここを乗り越えて交際できると、本当に素晴らしい。
 ボクもオバサン化したいので、女性の中に混じっていくことは多い。混じっていても特定の人と特に親しくしないようにしている。オバサンはにぎやかではあるが、うわさ話も好きである。オバサンの餌食にされたらたまらない。いくつになってもこの程度の配慮は必要であろう。そして、妻にも開けっぴろげにその日にあったことを話している。妻に変な疑いを持たれたらそれこそ大変だ。地元では妻の方がよく知られている。先日も言われてしまった。「貴方はS子さんのご主人でしかまだ通りませんからね」と。


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