そろそろ秋口です。
まだまだ、暑くなったり、蒸したりしますが、それでも朝晩は落ち着いてきました。
しかし、虫さんたちはまだ頑張ります (^_^)
虫と言っても、昆虫ではなくて、米の虫
稲を成育中は、様々な害虫がいますが、
収穫後は、また別の害虫がいます。
有名どころ? では、
メイガ と コクゾウムシ(穀象虫)ですね。
メイガは、蛾ですので、幼虫時は、白い小さなモスラ(^_^)状態。
成虫になるために、繭を作って蛾となります。
この繭を作るときに、周囲のお米を巻き込んで、つづらを作ります。
コクゾウムシは、良く見ると、象の鼻のような突起がある黒い虫です。
中から米を食い破って出てきます。
気温が25℃を超すと、活動が活発化します。
いつ、孵ってもおかしくない状態です。
夏場も終盤にかかると、米屋同士の会話で、御客様とのやり取りとして、よく聞く話です。
「夏場の二ヶ月間、放置していた米袋を開けたら虫がいた」
「今まで、こんなことはなかった」(と言われた)
米屋によって対応はまちまちでしょう。
堂々と、
「虫はサービスです」という米屋もいるかもしれません。
平身低頭、
「済みません、取り替えます、返金します」という米屋もいるかもしれません。
うちは、どうでしょう?
状況次第でしょうね。
お届けしてすぐの米に虫がいたとしたら、虫の発生自体は店の責任ではないのですが、
御客様には何の落ち度もないので、代替え品をすぐに持っていくかと思います。
保管の期間や仕方が悪ければ、これは、また別です。
昔よりは、設備も良くなり、掃除もしやすくなり、
米屋の環境もはるかに良くなりました。
昔は、そりゃ、虫やネズミと同居しているも同然でしたから。
それでも、虫は根絶やしにできません。
彼らは、流通のあらゆるところに隠れます。
低温倉庫に保管しても、死にません。
活動を低下させるだけです。
倉庫全体をいくら燻蒸処理しても、
新しい米が入荷すれば、また虫と一緒に入ってくるようなものです。
とにかく、
1.ハイザー型の、下から米を出す式の米びつは絶対使わない
2.密閉容器型の米びつを使う
3.新しい米を入れる前に、中をきれいにする(洗剤はやめてくださいね)
4.出来るだけ低温な場所に置く。今の家屋の造りでは、無理かも。でも、直射日光に当てるとか、石油・洗剤などと一緒には置く、というのは最低限やめてください。
5.一か月以内の消費量で購入。
6.玄米だから大丈夫ということはない。
でお願いします。
縄文期の遺跡からも、虫が出土します。
ずっと、彼らはいるんです。
根絶やしには出来ません。
殺したければ、米自体に殺虫剤を散布するしかありません。